多剤耐性菌、それは近代化の終焉のはじまり…?
「多剤耐性菌とワンヘルス」についての授業とディスカッションがありました。
多剤耐性菌、聞いたことはあるでしょうか。
医療者であればMRSAとか、CREとか、そういった菌の名前や対処の仕方を知っている方は多いでしょう。
私は病院で働いていた時、年に1度の抗生剤適正投与の研修を必修で受けていました。だから、そういう菌が「おそろしい」存在であることは知っています。
抗菌薬を不必要な時にも使う、きちんと処方通りに使わないなど、抗菌薬をむやみに使うことが原因であることも知っています。
では、ワンヘルス(One Health)は?聞いたことありますか?
正直私は、なんとなーく耳にしたことがあっても、具体的に何のことなのかはわかりませんでした。
人間が病気をコントロールし、おいしい野菜や肉を食べ、効率よく便利に暮らしている、この近代化した社会。
とある文献では、多剤耐性菌の出現によって、この近代化による恩恵を放棄することになるかもしれない、と言っています。どういうことでしょうか。
今回は、病原菌・ヒト・動物・土・魚・植物…そうしたすべてがつながりあっている、そのすべての健康について考えるにはどうしたらいいのか、ということについて書いていきます。
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