奈月ねこ

猫のエッセイ『ウチの子(猫)日記』を書いています。 ネット小説サイト「小説家になろう」…

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猫のエッセイ『ウチの子(猫)日記』を書いています。 ネット小説サイト「小説家になろう」で公開中。

最近の記事

【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『G線上の殺人』(宮ケ瀬水著)を読んで

 「人を殺す」という行為は、もちろんしてはいけないことだ。それでも、突発的に起こした行動で殺してしまったら? 自分でも、どうしてそうなったかはわからないかもしれない。  それでも起こってしまったこと。まずは保身に走るだろうか? それとも潔く名乗り出る? 考える時間もない。その短時間で行ってしまったこと。それが全て。短時間での考えは、他人に気づかれる可能性が高いのではないか。本人が「悪いこと」だと認識していれば尚更。きっと行動に表れてしまう。  この作品のその後を知りたくなった

    • 【読書日和】「キルアオ」(藤巻忠俊著)1~6巻まで を読んで~ダンディー❤~

       ジャンプコミックスの「キルアオ」。アオハルだけど、その年代じゃない。と、笑ってしまったが、発想もキャラクターも面白い。コメディ要素もありながら、人としての大切なものを描いているように感じた。主人公の外見も心もダンディ🍷✨ 見た目が変わっても、その年齢の良さが出てる。素敵💕  7巻は11月発売だとか。楽しみ。

      • 【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『生成AIは人気作家の夢を見るか?』(三月市零著)を読んで

         「他人を理解する」。とても難しいことだと思う。何を考え、どう行動するのか。そんなことは、本人にしかわからない。でも、「理解しようとする」ことは可能だと思う。その人に寄り添って、話をする。そして「理解しようとする」。  それでも、その人をもっと知りたいと思ったら、どんな行動に出るのか。近くにいたいと思うかもしれない。その人が表現していることを「理解」しようとするかもしれない。  しかし、その人のことの全てを理解出来るものだろうか。結論は出ないが、似せることは出来るかもしれない

        • 【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『穴』(堀内公太郎著)を読んで

           まさに「今」の時代を表していると思った。  「究極の選択」というものだろうか。それとも、「自己顕示欲」? わからないが、これから、こういうことも増えるのでは、と思ってしまった。しかも、誰でも出来ること。それが怖い。この作品は、やり方を示してしまった。ノンフィクションであったら、どうなるのかと不安になった。

        【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『G線上の殺人』(宮ケ瀬水著)を読んで

        • 【読書日和】「キルアオ」(藤巻忠俊著)1~6巻まで を読んで~ダンディー❤~

        • 【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『生成AIは人気作家の夢を見るか?』(三月市零著)を読んで

        • 【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『穴』(堀内公太郎著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『林檎を潰す』(小西マサテル著)を読んで

           「何故」という言葉が頭に浮かんだ。「殺す」という行為は、もちろん許されないこと。だから、「何故」。  動機はあるのだろう。でもそれを正当化するのはおかしい。おかしいことをしてしまうのは、やはり頭がおかしいから。そんな作品だと思った。そして最後、ああ、繋がった。そう思った。  

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『林檎を潰す』(小西マサテル著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『贖罪のカクテル』(佐藤青南著)を読んで

           人は、いつ、どこで死ぬかなどわからない。原因も。病気などは別だが、事故の場合は予測することは難しい。でも、病気の場合でも、治療によって助かる命もある。  この作品では、「命」の重さを感じた。  そして、この作品の続きが気になった。ここで終わるからこその面白さもある。でも、「この後」を知りたくなる作品だった。

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『贖罪のカクテル』(佐藤青南著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『被告人R365』(中山七里著)を読んで

           殺人による裁判。それもロボットの。難しい言葉が出てくるが、すんなりと読めた。短い話というのもあるが、結末がどうなるのかと前のめりになっていた。  最後のどんでん返し。心臓がドキリと跳ねた。そうなったか! と、納得もしたが、納得出来ない気持ちもあった。「冤罪」。その言葉が私の頭を過った。

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『被告人R365』(中山七里著)を読んで

          【読書日和】「言えないコトバ」(益田ミリ著)を読んで~面白いコトバたち~

           昔、とは言っても、昭和の時代の人の何気ないコトバ。なんだか心に染み入る。細かなコトバのエッセイと四コマ漫画。するっと心に入ってきた。  昭和と今。昭和では考えられないコトバの数々。ソレを使うことになったきっかけは? 自分は「いつからだろう」と思ってしまった。周囲から聞いたコトバをそのまま使っている気がする。時代に乗り遅れないように。他の人はどうなのだろう?  例えば、居酒屋でお金を払うとき、皆は何て言うか。「指で合図」「チェックを頼む」などと作品に書いてある。作者は、そんな

          【読書日和】「言えないコトバ」(益田ミリ著)を読んで~面白いコトバたち~

          【読書日和】「12時のすき間」(霜月透子著)を読んで~不思議は身近に~

           不思議なことは、誰にでも起こるのかもしれない。ただ、周囲が気づかないだけで。  もし、別の世界に行けるとしたら? 誰しも考えたことがあるのではないだろうか。この世界とは違う世界へ行ってみたいと。  でも、その別の世界が、自分の世界よりも恐ろしい世界だったなら、行きたいと思うだろうか。  そして、人が人として生きていくための「大切なもの」をなくしてしまう場所だったら? それは生きる意味がなくなるかもしれない場所。そんな世界へ行くとしたら? 行きたいと思わないだろう。  でも、

          【読書日和】「12時のすき間」(霜月透子著)を読んで~不思議は身近に~

          【読書日和】「私はチクワに殺されます」(五条紀夫著)を読んで~身近に凶器が潜んでいたら~

           怖そうな本を手に取ってしまった。だが、作者が、「『祈願成就 霜月透子著』より怖くない」と言っていた。だから手に取ったのだが、最初からガツンと来た。描写が怖い! 嘘つき! と思った。しかし、その後すぐに、「チクワ」。怖がるべきか、笑うべきかで迷った。そんな始まりだった。  章ごとに視点が変わる作品。それも独白のよう。それが面白いと感じた。描写は怖いけれども! 大事なことなのでもう一度言うよ。怖いけれども!   日付が細かく記載され、記載されているからか、私の中の時間軸がずれて

          【読書日和】「私はチクワに殺されます」(五条紀夫著)を読んで~身近に凶器が潜んでいたら~

          【読書日和】「鮫嶋くんの甘い水槽」(蜂賀三月著)を読んで~人を好きになることとは~

           「初恋」。甘酸っぱいイメージだけど、それだけではなく、色々な感情が溢れ出て、それが不思議と嫌な感じがしない。登場人物の様々な感情全てがスパイスとなって、この物語になっているような気がした。  作品の題名にもなっている「鮫嶋くん」。そして、「愛奈」という女の子との関係。もう、ドキドキして、キュンキュンした! 読んでいる私が恥ずかしくなってしまい、それなのに、にやにやとしながら読んでいた。  この作品に出てくる人達は、皆個性的で、「嫌」と思った人も、読み進めていくうちに、「好き

          【読書日和】「鮫嶋くんの甘い水槽」(蜂賀三月著)を読んで~人を好きになることとは~

          【読書日和】「団地のふたり」(藤野千夜著)を読んで~ゆるりとしてみたら~

           40年も一緒に、そして同じ所で過ごしてきた五十歳前後の女性ふたり。長い期間の友情。そのふたりを取り巻くような人間関係。現代ではあり得ないような、ほっこりとした関係。この団地の人たちは、昔から同じ団地に住む仲間のような感じだ。  この作品に出てくる、映画、音楽、そして場所などに覚えがあり、懐かしくなる。そんなふたりの話す様子が頭の中に浮かんでくるようだった。  この作品のスパイスとして、料理が出てくる。その料理を想像し、美味しそうだな、と思いつつ、しっかり「今」の「生活」をし

          【読書日和】「団地のふたり」(藤野千夜著)を読んで~ゆるりとしてみたら~

          【読書日和】「残り全部バケーション」(伊坂幸太郎著)を読んで~過去、現在、未来とは~

           この作品は、以前読んだことがある……気がする。と思いながらも、本棚から本を取り出した。そして読み始める。  ある夫婦の離婚。ある裏家業の二人の男たちの別離。そこから話は始まる。  「別れる」ということでは、似たようなものかもしれない。そして、視点が変わりながら話は進んでいく。  読み進めるほど、時間軸がわからなくなる。過去なのか、現在なのか、未来なのか。そして、それらが点となり、繋がり、線へとなっていく。「今」へと。二人の男を中心に。  様々な出来事が繋がっていく様は、

          【読書日和】「残り全部バケーション」(伊坂幸太郎著)を読んで~過去、現在、未来とは~

          【読書日和】「祈願成就」(霜月透子著)を読んで~願いを考えたら~

           この本が発売されたのは、今年(2024年)の5月29日。購入したのも同日。表紙からもわかる通り、ホラー作品だ。私は怖がりで、ホラーは小説だけでなく映画もダメである。だから読むのを躊躇って、2ヶ月経ってしまった。それでも読もうと思ったのは、友人の本だから。読みたいと思ったのだ。この作品のプロローグ。まずはそこまで読んで、「あ、無理」と思った。「プロローグの先」を想像して、背筋が震えた。それでも、「怖くなかった」との感想もある、と言われ、読み進めることにした。   誰しも、大

          【読書日和】「祈願成就」(霜月透子著)を読んで~願いを考えたら~