奈月ねこ

猫のエッセイ『ウチの子(猫)日記』を書いています。 ネット小説サイト「小説家になろう」で公開中。

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最近の記事

【読書日和】「婚活マエストロ」(宮島未奈著)を読んで~出会いとは~

 この本を手に取ったのは、題名を見て、面白そうだったから。  Webライターの男性と、婚活会社の女性の出会いから始まる。  婚活イベントは様々だが、良くも悪くも、そこでは出会いは等しく訪れる。だが、短いイベント、パーティーの間に、自分の相手を見つけるのは難しい。それでも、カップルになることもあるのだから不思議だ。もちろんそこでカップルになったから、その後も続くかはわからないが。  イベントを主催している会社の女性は、10年の実績がある。そんな中、カップルが成立した人たち、しな

    • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『アウトレットでつかまえて』(くろきすがや著)を読んで

       「普通の人」ってどんな人のことを言うのだろう。「普通の人」の定義がわからない。そもそも「普通」の定義が人によって違う。だから、「普通の人」というのはいないのではないか。「普通の人」を装う。どんな人? 多くの人たちがいてもわからない。  良い人、悪い人。それもわからない。信用していい人も。だから、人は怖い。  

      • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『二位の男の世界』(綾見洋介著)を読んで

         恨みというのは恐ろしい。小さいものから大きいものまで様々あるが、恨まれている人は気づいていないこともある。  わかりやすく顔に出したり、避けたりするのは可愛い方だ。表では仲良くしている振りをして、裏では何をしているのかわからない人は怖い。  人は、多かれ少なかれ、表と裏の顔があるが、その落差を見分ける能力が欲しい。

        • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『ボツにした取材』(高野結史著)を読んで

           最後、心臓を鷲掴みにされた気がした。そして、「ここで終わり⁉」とも思った。確かにこの本の題名通り。  語り口が最初はわかりにくかったが、だんだんと引き込まれ、その場にいる気分になってきた。怖いのに、聞きたくないのに、自分が吸い込まれていくようだった。  そして最後。もう考えてはいけない。

        • 【読書日和】「婚活マエストロ」(宮島未奈著)を読んで~出会いとは~

        • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『アウトレットでつかまえて』(くろきすがや著)を読んで

        • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『二位の男の世界』(綾見洋介著)を読んで

        • 【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『ボツにした取材』(高野結史著)を読んで

          【読書日和】「夏のカレー」『猪田って誰?』(小川哲著)を読んで

           記憶は、時と共に薄れていく。思い出せないことも増えていく。特に思い出せないのは、その時点で印象に残っていないからではないだろうか。だから、思い出すことも出来ない。  そんな時にする、他の人との会話。2つのことを同時にするのだから、混乱する。  とても大切なことだったのに、だんだんと日常に押し流されていく。それは、自分たちが生きているからではないか。生きているからこそ日常に戻らなくてはいけない。そして、それも忘れていく。  膨大な情報から、ほんの少しだけを、未来へ積み重ねてい

          【読書日和】「夏のカレー」『猪田って誰?』(小川哲著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『あなたの小説、面白かったよ』(貴戸湊太著)を読んで

           他人の心の中はわからない。自分の心の中が他人にわからないように。  でも、周囲が他人を見下すような人たちばかりだったら? 怖いと思っても仕方ないだろう。それが自分に向けられたら尚更。  皆が口を揃えて同じことを言う。それは、本当のことなのだろうか。わからない。他人の心の中だから。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『あなたの小説、面白かったよ』(貴戸湊太著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『マグ・メル』(久真瀬敏也著)を読んで

           大切なものは、誰にでもあるだろう。それを守るために、多くの犠牲を払えるものも。その大切なもののために自分がどうなろうとも。  自分がそんな場面に直面した時、どうなるのだろう。守れるだろうか。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『マグ・メル』(久真瀬敏也著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『湯治』(朝永理人著)を読んで

           主人公の考えが、大変な世の中だと思わせられ、暗くなってしまいながら読んでいた。しかし最後、ああ、なるほど、と思った。様々なものは様々なことを考えるのだな、と。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『湯治』(朝永理人著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『覚えのない特許使用許可』(南原詠著)を読んで

           報連相。この作品を読んで思ったのは、これだった。どこでも言われること。でも、これが意外と難しい。ほんの少しの綻びが、失敗へと繋がってしまう。だからそうならないように、誰に対しても報連相が必要になる。この作品は、教訓のように感じた。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『覚えのない特許使用許可』(南原詠著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『味方のいない完全犯罪』(倉井眉介著)を読んで

           この本の題名を忘れていた。「驚愕の1行」。最後、「え⁉」となった。そして、もう一度読み返した。  そうだったのか。そう思った。  誰しも闇の部分はあると思う。それを外へ出すか出さないかを決めるのは、自分自身。「少しなら」。それが膨れ上がったら? 止めることは出来るのだろうか。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『味方のいない完全犯罪』(倉井眉介著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『注文の呪い』(浅瀬明著)を読んで

           間違いは誰にでもあるもの。でも、続けてというのはあまりない。けれど、別の人なら? それならアリなのではないか。間違いを連発され、何が正しいのかわからなくなってしまう。人間は考える生き物なので、そういうこともあるだろう。  だから考えて、最後、ああ、そうなってしまったのか、と思った。  

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『注文の呪い』(浅瀬明著)を読んで

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『イビキ』(小西マサテル著)を読んで

           何事も完璧にはいかないものだな、と思った。完璧な犯罪があるなら、それは、かなり入念な準備が必要だろう。それをしたつもりでも、そうではなかった。もっと入念に調べなくてはいけなかったのだ。最後、なるほど、と思った。あの後どうなったのか気になった。

          【読書日和】「驚愕の1行で終わる3分間ミステリー」『イビキ』(小西マサテル著)を読んで

          【読書日和】「時ひらく」『思い出エレベーター』(辻村深月著)を読んで

           とても不思議で温かい作品だった。大切な人がたくさんいることは、素敵なことだ。そんな一人に会えなくなったら。とても悲しい。それを知っている人は、数多くいるだろう。  不思議な空間。少しの時間。それだけでも構わない。会えるのなら。  誰しも過去と未来がある。そんな中で、自分のことを考え、周囲のことも考え、それを糧に生きていく。そんな不思議な空間に出会えて、羨ましく思った。

          【読書日和】「時ひらく」『思い出エレベーター』(辻村深月著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『卑怯者』(伽古屋圭市著)を読んで

           過去をそんなに簡単に、忘れるように割りきることが出来るだろうか。心に残る出来事なら尚更出来ないのではないか。  そして、そんな出来事に心を抉られたなら。その出来事が「悪」だとしても、認めることは出来ないのでは? 「正義」とはどこにあるのか。人によって「正義」は違う。だから、それぞれの人の心にあるそれが本当の「正義」かはわからない。  大切な人の言葉。それはその人にとっても大切かもしれない。それを否定されたら。その人にとっての「正義」が「正しい」とは限らない。その「正義」を、

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『卑怯者』(伽古屋圭市著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『博士の発明品』(新藤元気著)を読んで

           人は本能で、「悪いこと」を認識し、「悪いこと」だからこそ、人に見られたくない。そう思うのではないだろうか。そして、自分が助かる道を探す。でもそれ以上に大切なモノがあったら? そちらを選んでしまうのだろうか。そのモノが自分のことを想っていなくても。それに気づくのはいつなのか。それとも気づかない方が幸せなのかもしれない。

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『博士の発明品』(新藤元気著)を読んで

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『身も心も』(塔山郁著)を読んで

           人は怖い。何度もそう思う。執念とは、どこまで続くのだろう。底が見えない。  誰もが持っているであろう執念や執着。でも、自制することを、ほとんどの人が知っていると思う。それが出来ないのは、常軌を逸している。それで幸せなのだろうか。  やはり人は怖い。

          【読書日和】「3分で読める!人を殺してしまった話」『身も心も』(塔山郁著)を読んで