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アキのエッセイNo.24ー教材と睨めっこする勉強は飽きた!アイデア、イメージを膨らませて面白い勉強をしよう!

こんにちは、アキです。

自分で言うのもなんですが、私は「勉強が趣味」です。

三度の飯も好きですが(花より団子)、三度の飯よりも「勉強とか、何かを考えて発見すること」が大大大好きです♪

以前の記事で、色んなアセスメント(「やり取り評価」や「家族に対する気持ち、問題に対する対処のアセスメント」など)を作成してはフィーバーしていましたが

ここのところ、アイデアが浮かびません(泣)。

やっぱり、臨床をやってないと分からないことだらけで、考えるネタが尽きてしまうんですよね~。

今日は、そんな日々を送りながら、アイデアを絞りに絞って今までどんな勉強をして楽しんでいたかをご紹介しようと思います


1.基本動作・生活スキル評価(FIMを参考)


FIMというのは「しているADL(生活動作)」に焦点を当てた機能的自立度を評価するものです。FIMの評価項目を元にアセスメントを作成しました。

気になる方はネットで検索お願いします。

※介助→見守り・監視・促し・手を触れる・手を出して介助など

運動項目
セルフケア

●食事

・食事は自立か?介助か?
→自助具の使用、スプーンや箸の操作、茶碗やコップを持てるか?姿勢や環境設定の調節の有無

●整容

・洗顔、歯磨き、髪をとかす作業、(ひげ剃り)は自立か?介助か?(自助具などの使用)→姿勢や環境設定の調節の有無

●清拭

・自立か?介助か?(介助であればどの部分が?)

●更衣(上半身)、更衣(下半身)、トイレ動作

・自立か?介助か?
→介助:どの部分で介助が必要か?
→自立:完全か?修正して(リーチャー、ベルクロ、紐など道具の使用等)で自立か?
→姿勢や環境設定の調節の有無(どのような姿勢で可能か)
(ポータブルトイレ使用など)


排泄

●排尿コントロール、排便コントロール

・パンツか?オムツや尿取りパッド使用か?
・尿意・便意の有無(常にか、時折か)


移乗

●ベッド・椅子・車椅子、浴槽・シャワー

・自立か?介助か?
→介助:どの部分で介助が必要か?
→自立:完全か?修正して(バランスボード、シャワーチェアなど使用)自立か?
→姿勢や環境設定の調節の有無(どのような姿勢で可能か)

移動

●歩行・車椅子、階段・エレベーター

・自立か?介助か?道具の使用は?
→介助:どの部分で介助が必要か?(道具:杖・歩行器・車椅子使用の有無)
→自立:完全(独歩)か?修正して(道具:杖・歩行器・車椅子など使用)自立か?
→姿勢や環境の状態(平地歩行、不整地歩行、歩行可能な距離)


認知項目

コミュニケーション

●理解(聴覚・視覚)、表出(音声・非音声)

・自立か?介助か?
→介助:どのような介助が必要か?(耳元で話す、書字で内容を伝えることで理解など)
→自立:完全か?修正して(補聴器や書字・絵や図を当人が使用)自立か?
→環境の状態(静かな環境、周囲に人など刺激物が少ない環境で可能など)

社会認識

● 社会的交流、問題解決、記憶

・自立か?介助か?
→どのような介助が必要か?(声かけ・促し・監視・見守り等)
→自立:完全か?修正して自立か?
→環境の状態(静かな環境、周囲に人など刺激物が少ない環境で可能など)

「自立か、介助か、その動作を行う際に使用する道具や姿勢、環境にも焦点を当てて評価」をします。FIMは7段階評価で細かいので、理解するのが難しいと感じます。ですから、上記のように簡略化してみました。介助にも軽度・中等度・重度などがありますが、それだけでは背景が分かりにくいです。上記のような評価であれば分かりやすいかな?と考えて作成しました。


2.基本動作・生活スキルから診るBRS段階表


BRSというのは脳血管障害による片麻痺の回復段階評価です。

少し長いですが、以下に上肢・手指・下肢の段階表を記載します。

上肢(肩・肘)
Stage1.随意収縮なし(弛緩期)。
Stage2.基本的共同運動またはその要素の最初の出現。痙縮の発現期
Stage3.基本的共同運動またはその要素を随意的に起こしうる痙縮は強くなり、最強となる。
Stage4痙縮は減少し始め、基本的共同運動から逸脱した運動が出現する。
① 手を腰の後ろに動かせる。
② 上肢を前方水平位に上げられる(肘は伸展位で)
③ 肘90°屈曲位で前腕の回内・回外ができる
Stage5.基本的共同運動から独立した運動がほとんど可能痙縮はさらに減少する。
① 上肢を横水平位まで上げられる(肘伸展、前腕回内位で)。
② 上肢を屈曲して頭上まで上げられる(肘伸展位で)。
③ 肘伸展位での前腕の回内・回外ができる。
Stage6分離運動が自由に可能である。協調運動がほとんど正常にできる。痙縮はほとんど消失する。

手指
Stage1弛緩性
Stage2指屈曲が随意的にわずかに可能か、またはほとんど不可能な状態。
Stage3指の集団屈曲が可能。鉤型握りをするが(グリップを握る型)、離すことはできない。指伸展は随意的にはできないが、反射による伸展は可能なこともある。
Stage4横つまみが可能で、母指の動きにより離すことも可能。指伸展はなかば随意的にわずかに可能
Stage5対向つまみができる。円筒にぎり、球にぎりなどが可能(ぎこちないがある程度の実用性がある)。
Stage6全てのつまみが可能になり、上手にできる。随意的な指伸展が全可動域にわたって可能。指の分離運動も可能である。しかし健側より多少拙劣。

体幹と下肢
Stage1.随意的収縮なし(弛緩期)。
Stage⒉下肢の随意運動がわずかに可能
Stage3.座位や立位で股、膝、足関節の屈曲が可能(共同運動)
Stage4座位で足を床上に滑らせながら、膝屈曲90°以上可能。
座位で踵を床につけたまま、足関節の背屈が可能。(分離運動の発現)
Stage5立位で股関節を伸展したまま、膝関節の屈曲が可能。
立位で患側足部を少し前方に出し、膝関節を伸展したまま、足関節の背屈が可能。
Stage6.立位で股関節外転が、骨盤挙上による外転角度以上に可能。
座位で内側、外側のハムストリングスの交互収縮により、下腿の内旋・外旋が可能(足関節の内反し・外反しを伴う)
※標準作業療法学 作業療法評価第2版 p341参考

リハビリ関係者でないと「ん?」という感じですよね。

脳血管障害による片麻痺において、①弛緩、②わずかな収縮あり、連合反応、③共同運動パターン(上肢は屈曲:曲がる方向に運動、下肢は伸展:伸びる方向に運動)、④分離運動(共同運動パターンから逸脱した運動)という流れで回復していきます。

正直、このような表を見たところでいまいち、片麻痺患者の生活のイメージが湧きませんね。ですから、以下に「生活や基本動作に焦点を当てて、どの段階であればどの動作ができるか」を考えて見ました!(あくまでも私の考えですので、「違うな~」と思う方がいらっしゃったら指摘していただけるとありがたいです)。

補助手(テーブルに手をつき紙を押さえる)→BRS上肢、BRS手指
・手を後ろに回してベッドに手をつく(補助手)→BRS上肢、BRS手指

一定以上の重量を上肢で保持

→BRS上肢、手指以上が必要
Ⅲは共同運動パターンのため「保持(握る)」は可能だが動かすのは困難
例:茶碗を持つのは上肢Ⅲ、手指Ⅲで可能?でも「離せない」から実用的でないかも→上肢Ⅲ~Ⅳ、手指Ⅳは必要と思われる


空間で上肢の保持

→肘屈曲位で回内外可能、前方挙上90度(肘伸展可) :上肢
※手を腰の後ろに回せる(上肢Ⅳ)
→肘伸展位で回内外可能、前方挙上頭上まで、肩外転(肘伸展位):上肢

箸を操作する→BRS上肢Ⅲ~Ⅳ以上、BRS手指以上(ピンセット箸など)
スプーンを操作する→BRS上肢Ⅲ~Ⅳ以上、BRS手指以上
櫛で髪をとかす→BRS上肢Ⅲ~Ⅳ以上、BRS手指Ⅲ~Ⅳ以上
上衣を着る(前開き)→BRS上肢以上、BRS手指以上(服をつまみ離すため)
身体(上半身)、頭を洗う→BRS上肢以上、BRS手指以上(タオルまたはスポンジを保持するため)
床に落ちた物を拾って離す→BRS上肢以上、BRS手指以上
雑巾がけをする(上肢の屈伸、手指伸展)→BRS上肢以上、BRS手指以上(わずかに手指伸展可能)
シンクの水栓をひねる→BRS上肢以上(肘屈曲位で回内外が可能)
            BRS手指以上(横つまみ離しが可能なため)
包丁でジャガイモの皮をむく→BRS上肢以上(肘屈曲位で回内外が可能)
               BRS手指以上
歩行が可能→下肢のBRS少なくともStage(立位が初めて可能)以上が必要(Ⅵが理想的)
短下肢装具、杖にて歩行→下肢のBRSⅤ?(耐久性にもよる)
車椅子レベル→下肢のBRSⅣ以下?(座位レベル)
普段車椅子走行、移乗の際立位保持可能→下肢のBRS以上(立位可能、耐久性による)

このように、「生活や動作」に焦点を当て、回復段階を当てはめて生活をイメージする勉強をしてみました。回復段階だけ見てもピンとこなかったのですが、この方法を取ってみたら、「分かりやすい!」と感じました(実際に私が考えたものが正しいのかは、臨床に携わる方に訪ねないと分かりません)。

やはり、「生活をイメージする」ことは大事ですね!


3.片麻痺の回復段階に沿った治療原則

※クエスチョンバンク 専門問題p167参考

「時期」と「治療と対処の項目」については参考書に記載してありましたが、「治療と対処の内容」は自分で考えてみました!

発症初期(超急性期)

 ●治療と対処の項目

①ポジショニングとROMex
②廃用症候群の予防
③座位耐久性の向上と上肢機能練習・ADL練習(椅子座位・端座位)

●治療と対処の内容

①クッション等により姿勢調節(臥位や座位など)、関節を動かしROMex(両側)
②不使用による廃用を防止(両側:ROMex、健側:筋力維持・向上訓練)※不使用による筋萎縮・関節拘縮等防止(健側も注意!)
③椅子座位・端座位にて健側上肢を使ってADL練習(起立性低血圧注意)→食事・更衣・整容など出来るADLを実施


BRSⅠの時期 〈両側活動や非麻痺側の過剰収縮による連合反応の利用〉
治療と対処の項目

①麻痺筋の他動・自動介助運動による筋伸縮性維持(両側活動で)
ROM維持とROM制限の予防
麻痺筋の筋緊張を他動的に高める操作(tapping等の手技)

●治療と対処の内容

発症初期の治療・処置(特に①・③)を引き続き行ないながらBRSⅠの①・②・③を行う。
①は他動運動を治療者に実施してもらい、「片麻痺体操(自動介助運動)」を自身で(日常的にも)実施する。両側を日頃から動かすことで廃用(筋萎縮や関節拘縮など)を防止する


BRSⅡの時期

 ●治療と対処の項目

〈共同運動・姿勢反射の利用〉
①両側活動による筋収縮のさらなる誘発(一部負荷をかけて)
訓練器具を用いた麻痺側自動介助運動

●治療と対処の内容

発症初期の治療・処置(特に①・③)を引き続き行ないながらBRSⅡの①・②を行う。
①においては、両側活動(片麻痺体操など?)を実施する際、「部分的に負荷」をかけて行う。※健側にて軽度に負荷をかけるのか?
プーリー(滑車)、棒体操などを用いて自動介助運動(把持:手指BRSⅢあればできる?)
※手指Ⅱであれば「補助手(座位にてテーブルに手をつくなど)」として使えるが、まだ実用的とは言えない。


BRSⅢの時期

●治療と対処の項目

〈分離運動の促通(中枢から末梢へ)〉

①屈曲と伸展・・・屈曲抑制→伸筋誘発・促通・随意的伸展へ
筋緊張抑制
→筋紡錘への刺激(静的持続伸展)
→徒手による方法、スプリントの応用
 患者による自己抑制
③上肢・手指(痙性抑制手技)
→肩外転・外旋、肘伸展、手背屈、母指伸展・外転、手指の伸展

●治療と対処の内容

発症初期の治療・処置(特に①・③)を引き続き行ないながらBRSⅢの①・②・③を行う。
①・②・③を行うことで、屈曲方向への痙縮や関節拘縮を防止する(患者も日頃から自己抑制(屈曲で硬直しているならば、その反対の運動、つまり伸展を行う)する)。必要ならばスプリントも活用。
片麻痺体操も日頃から行う?
上肢Ⅲ、手指Ⅲであれば「補助手」として茶碗の把持は可能かもしれないが、「離す」ことが難しいためあまり実用的と言えないかも。


BRSⅣ~Ⅵの時期 〈共同運動の抑制+分離運動の促通〉
●治療と対処の項目

分離運動の獲得と随意的な操作の向上
②肩(方向のコントロール)と肘(距離のコントロール)、前腕・手指(操作性)の組み合わせ。
③最終段階・・・スピードの要素を加えた拮抗的な反復運動の実現。

●治療と対処の内容

発症初期の治療・処置(特に①・③)を引き続き行ないながらBRSⅣ~Ⅵの①・②・③を行う。
機能訓練
→ペグボード操作、ワイピング、投げ輪入れなど「上肢~手指を応用的に使用する訓練」を実施
ADL(日常生活に麻痺側を活用する)
→自助具・部分的介助を使いながらでも食事・整容・更衣・トイレ・入浴などセルフケアを実施


4.最後に


こんな感じで日々勉強を進めています。

書き殴りですみません。読みにくいですよね。

ただ、「生活に当てはめて考えてみる」という癖を付けると、何が出来て何が出来ないかとか、今はこの段階の回復段階だとか、色々とイメージできて分かりやすくなります

また、教科書に載っている内容をただ暗記するのではなく、それをもっと深掘りして「何をやっているのかな?」みたいにどんどんイメージしていくと、勉強のモチベーションが上がります!

あぁ、早く作業療法士に復帰したいです♪

お読み下さりありがとうございました!





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