【詩】 さまよい



当てもなく歩く夜道
ヘッドライトが
忙しない

解け落ちた
しがらみを
正すこともなく
ただ歩を進める

当てのない者たちが
集うベンチも
今じゃもう
誰も座れない

どこに行けば
どこまで行けば

何度も
繰り返してきた
この問いに
誰も応えられず
1人
地球の真ん中に立つ

見失わないように
つけてきた道標も
嵐で吹き飛んでしまった

今ここに立つだけで
僕は動いている
必ずどこかへ
行き着くのだ

果てない
夜の夢を
身に纏いながら
今日もただ
生きている



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