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教員免許が欲しい!~小学校教員資格認定試験へのチャレンジ~

小学校の先生を目指してみたい。

40過ぎで、ずっと会社員で、短大卒で教員免許もない私が、今から教員になる道はあるのか・・・?

目指すべきものが定まると、すぐに行動したくなる性格でして、ネットで調べたり、人に聞いたり、自分自身でよくよく吟味しました。

そして、とりあえず、「小学校教員資格認定試験」にチャレンジしてみようってことで一歩を踏み出したのです。

私が受験したのは、2019年度試験と令和2年度試験の2回。
1回目は一次で不合格、2回目のチャレンジで合格することができました。

2019年度試験で、二次試験が台風で中止となり、全員合格との措置に波乱を呼んだこともあってか、令和2年度の試験は内容が大きく改訂となりました。
ということで、私は、新・旧両方の試験を経験しています。

教職の知識ゼロから、独学で試験勉強に励みました。
常に勉強しなくては!という感覚に縛られ、気持ちの面でも大変で紆余曲折ありましたが、2年越しの努力が実ってよかったなぁと思います。

この試験を受けた証を残しておきたいと思い、振り返って書いてみます。


教員資格認定試験とは

あまりメジャーではないのですが、年に1回文科省により開催され、試験に合格すると、小学校教諭二種免許状を取得できます。
学歴的には、高卒以上が受験可なので、大学を出てなくてもチャレンジできます。

教員資格認定試験は、広く一般社会に人材を求め、教員の確保を図るため、大学等における通常の教員養成のコースを歩んできたか否かを問わず、教員として必要な資質、能力を有すると認められた者に教員への道を開くために文部科学省が開催している試験です。【HPより】

▼NITSというところが運営しています



試験内容について

試験内容は、一次が筆記試験、二次が実践的な試験となります。
ざっくり令和2年度の内容はこんな感じでした。
※例年、4月下旬に試験案内がHP掲載されるので、正式にはそちらをご確認ください。

一次試験:教科及び教職に関する科目
・Ⅰ(択一式)
 教職教養+学習指導要領総則等
・Ⅱ(択一式)10教科から6教科選択
 学習指導要領解説+教科の知識
・Ⅲ(論述式)10教科から1教科選択
 学習指導要領解説(具体的指導法)+教科内容
・Ⅳ(論述式)2題
 教職への理解及び意欲,児童理解,指導力等

二次試験:教職への理解及び意欲,小学校教員として必要な実践的指導力に関する事項
・課題論文作成
・グループ討議
・指導案作成
・模擬授業


▼2019年度→令和2年度でガラリと試験内容が変わりました。

一次試験に論述が2つも増えたのに、日数は2日から1日に短縮となりました。
一次試験の負担感が半端なく、試験が終わった後は廃人のようでした・・・
知力・体力・時の運、すべてが必要。
そして精神力を使い果たします。


論述試験は、とにかく時間がなくて、きつかったです。
Ⅲの論述(生活を選択)は、想定外の問題で、すべて書ききれず、終わった(涙)と思いました。

旧二次試験で鬼門とされていた、実技試験がなくなったのはよかったのかも(弾き歌いの楽譜も、サッカーボールも買って練習してたんですけどね)。

かわりに、指導案作成や模擬授業といった実践に即した形式の試験が新たに導入されました。
どんなものなのか全く情報がなかったため、対策に困りました。
こういったものは、現場経験者や教職を学んでいる学生さんの方が有利ですね。
私は、指導案ってなに?って状態からでしたが、何とかやり切りました(焦ったけど結果オーライです)。

なにを評価しているのか

教員として必要な資質、能力を有するかどうかを評価する試験です。

知識・技能を具体的な授業場面に即して活用する力
コミュニケーション能力や教員としての適性

これらを測っているとしています。

私は、この試験を攻略するポイントは、学習指導要領にあるのではないかと思います。
半分は、学習指導要領の内容を押さえていないと正答できません。
逆に言うと、学習指導要領の内容を暗記していれば、半分は得点できる。
でもそう簡単に、頭に入ってこないのが学習指導要領です。
何度も何度も読み込んで、要約して、書かれている意味を考えて、指導場面を自分なりにイメージする。
そんなことを繰り返して、ようやく理解できたかなぁといった感じです。
まず理解しないと、暗記なんてできないんですよね。

結局のところ、どれだけ本気で学習指導要領と向き合っているかなんじゃないかなぁ。。

こんなの覚えて何になるんだって思いながら勉強していましたが、学習指導要領に書いてある事柄を知っているということは、現場で役に立つはず。
学習指導要領は、学びの拠り所ですからね(結構いいこと書いてあったりして味わい深いです)。


教員資格認定試験のよいところ

①時間的拘束が少ない
勉強時間を確保することはもちろん必要なのですが、教育実習や介護実習などの長期間の時間的拘束がなく、免許を取得できるのは、会社員として働きながらチャレンジする身には有難いです。

②気軽にチャレンジできる
資格認定試験ということで、受験することに対するハードルは低いです。
教員免許という重要なものを、試験一つで目指せるのは、志がある人にとってはチャンスだと思います。

③まとまったお金が必要ない
教員資格認定試験に必要な費用は、受験料25,000円、会場への交通費・宿泊費(二次試験はZoomになったので浮いた)、勉強するためのテキスト代くらいです。
通信制大学で学ぶとなると、何十万ものお金が必要ですが、それに比べ、安価で教員免許を取得できます。

教員資格認定試験の難しいところ

①それなりに難易度が高い
令和2年度の人数を数えたところ、合格率は20.4%でした。
一次突破が、結構難関です。
 ・受験者  819名
 ・一次合格 179名(21.9%)
 ・二次合格 167名(20.4 %)

②出題範囲が広く暗記が大変
範囲は広いし、科目はたくさんあるし、すべて覚えるなんて無理~!と叫びたくなります。優先順位をつけて(ある程度捨てて)勉強していく必要があるのだと思います。

③独学のモチベーションを保つのが難しい
ひとりで勉強し続けるのは、なかなか大変です。
できなくて凹んだり、進まなくて焦ったり、いい加減飽きてきたり・・・
どれだけ勉強しても安心できない状態が続き、精神的に辛くなります。

④試験対策が難しい
ちょうど試験の変わり目だったということもあり、試験内容が想定できず、何をどう勉強すればよいのわかりませんでした。
これさえやればOKというものもなかなかありません。
見通しを持てず、不安を抱えながらの勉強でした。

⑤合格=実践力ではない
どうしても試験に受かるための勉強になってしまうのは仕方がないのかなと。
合格して講師採用されれば、すぐに教壇に立てるわけですが、教員としてそつなくやっていけるだけの実践力があるのかといったら、イコールではありません。
当たり前のことですが、常に学び続ける努力が必要です。


▼がんばった独学の戦友たち


◎教員資格認定試験について思うところを書いてみました。
次回は、私の2年越しの勉強法について、記したいと思います。

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