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【パリの日々】秋色

冬の足音が聞こえてきそうなパリの朝、で始まった10月だったが。

町を見渡せば、木々はしっかりと秋の色を呈していた。

秋の空は美しい。夏の鋭い太陽とは異なる、優しい黄色味を帯びた光線が地上の冷気を和らげて、木々の彩りを映えさせる。灰色の雲の下でも紅葉は刻むようにはっきりと息遣いを伝えて、振り返る者をはっとさせる。

朝の気温は変わらず10度を割るか割らないかで、日中は20度になれば暖かい方。
日の出は遅く7時半過ぎに、日暮れも19時過ぎまでに早まってきた。ここから10月末のサマータイム終了までますます一日が短くなる一方。日照時間のとても短いヨーロッパの冬がやって来る。


そういえば昨日、日本は久しぶりに10月10日にスポーツの日が当たったのか。
フランスは法定祝日が年に11日しかなく、その上祝日が日曜に重なった場合の振替制度はない。ここ2,3年はこの貴重な祝日が土日に被ることが多く、日本の三連休がしばしば羨ましい。

8月15日以降、次の祝日は11月1日の諸聖人の日(Toussaint)。本年は火曜に当たるので、月曜を休みにして四連休にする人も多いだろう(このように連休を作ることを「橋を架ける : faire le pont」と表現する)。

寒さの増していく日々だが、次の祝日を楽しみに、秋の彩りを愛でつつ頑張っていこう。