ある一人の日本人医師から学ぶこと:『アフガニスタンの診療所から』中村哲
5月に入って3冊目。
今回は、昨年12月4日アフガニスタンで銃撃を受け亡くなった、中村哲医師の著書『アフガニスタンの診療所から』。
この本を書店で手に取ったきっかけは、帯だった。
『名著復刊 追悼 中村哲医師』の文字。
ニュースで聞き覚えはあったものの、医師という情報以外何も知らなかった。
直感で読むべきだと思い、むしろ読まなくてはいけないような気もした。
そして、読了した今、胸の奥がじわじわと熱い。
それだけ、私はこの本に書かれていることを知らなすぎたのだった。
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日々のニュースでは報道されない、知っておくべき現地の声がある。そしてそれを通じて見えたこと。
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遠国アフガニスタンで、らい治療に専念していた中村医師。
刻々と変わる政情とそれに影響される日々の暮らし。自身の安全も危ぶまれる中、チームで協力し活動をし続けた。
国際機関やボランティアが入れない、入りたくない地域へも積極的に入り、現地の声を聞き、患者と向き合うことを忘れなかった。
本当は「現地の声」を詳しく書きたいところであるけれど、あまりにも机上だけで行われている国際協力との差がありすぎるのであえて割愛する。
そしてその活動を通じて中村氏が見た日本社会。
豊かであるはずの日本。1分の遅延ですら表示される駅の掲示板。そして人間くささのかけらもない機械に動かされる日常、、。
はっとさせられる内容ばかりだった。
ここ数ヶ月のパンデミック。もしかしたらこの期間にこの世の中に対して色々思った人もいるかもしれない。
緊急事態宣言が解除された今、私は思う。
次は、先進国ならぬ発展過剰国のこの生活に、緊急事態宣言を出したい、と。
色々考えさせられたので、やはり読書は面白いと思うばかりです。
今回はここらへんで。
読んでいただきありがとうございました。
今この瞬間も働かれている全世界の医療従事者の方々に感謝を込めて。
今日のnegoto:『お風呂の蓋の裏のしずくに名前をつけたい。』
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