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舞茸
彼岸中日も終わり、夜な夜な台所に。
刻んだ舞茸しこたま入れ、豆腐かさ増しつくね。夫のお弁当兼、わたしの酒のつまみ…
生活の音っていいな。
秋だね。秋だよ。
肉体がある限り、疲労もし、病気もし、憎みもし、愛しもし、時に下らない理屈を捏ねられたりして虚しくもなり、それでも呪われたみたいに自分に課せられたことを乗り越えようとする。
何かを得たから人は人になるのではなく、何かを失うことで人は人になっていく。肉体も精神も。
でも、残酷だね。それが真理なら、この世は残酷物語だ。
ただ、舞茸はうまい。
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