クックパッドの人員削減をきっかけに決算を読む
ついこの間、Twitterのトレンドでクックパッドの人員削減が話題になっていたので
これをきっかけにクックパッドの決算資料を読んで状況や原因などを掴んでいきたいと思います。
本日の内容は以下のとおりです。
事業内容を理解する
まずはクックパッドにどのような事業内容があるかを確認します。
有価証券報告書を見たところ、セグメントとしては1つという構成になってました。
ただし、売上構成は3種類に分類されており、以下のとおりです。
7割近くがクックパッドのプレミアムサービスによる売上ということが分かります。
国内レシピサービス会員売上
国内レシピサービス広告売上
その他売上
各種財務諸表を確認する
今回は主に損益計算書について確認しました。
気づいたことは
資産が全体的に減少している
販管費の割合が高い
ということです。
IT企業は一般的に原価率が低いビジネスモデルではありますが、
同じIT企業であるメルカリやBASEが「原価率30%、販管費70%」くらいの割合であるのに対して
クックパッドは販管費90%という数値になっています。
有価証券報告書で内訳を見てみたところ、従業員への給料が多くを占めてそうでした。
また、四半期報告書も確認しましたが
主力サービスの売上が低下していることも確認できます。
退職希望者の状況と理由を読み解く
有価証券報告書には以下のように書かれています。
クックパッドは大幅な経費削減として、以下の手を打っています。
広告事業の一部廃止
5つの新規事業の廃止
従業員に対して、希望退職者を募集
また、IR情報の適時開示資料などを確認すると、
最初はエンジニアとデザイナー以外で希望退職者を募集していたが
後に全員対象となって募集していることが分かりました。
考察
選択と集中を行った
新規事業が奮わなかった
主力サービスの会員売上、広告売上が低下している
従業員への給与支払いが大きい割合を占めていたので、そこを削るという判断
エンジニアとデザイナーの流出は避けたかったが、やむを得なかった
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