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「木曜日にはココアを」

木曜日にはココアを(宝島社:青山美智子)のあらすじと、読んだ感想をなるべくネタバレをしないようにレビューしていきます。
私もネタバレをなるべく避けているつもりですが、もしかしたら人によってはネタバレになっている可能性もあるので読む際にはお気を付けてください。
本当にネタバレは嫌だ!という場合はあらすじ部分だけ読んだり、ここでブラウザバックお願いします。

あらすじ

一杯のココアから始まる心温まるストーリー。
主人公が働く喫茶店には、毎週木曜日に来ては決まってココアを頼む女性が居る。
彼は彼女の事を密かに「ココアさん」と呼んでいた。
ある木曜日、いつものようにココアさんは喫茶店へやってきたのだが様子がおかしい。
色とりどりなストーリーがリレーのように交わって紡がれていく、優しい気持ちになれる小説。


読んだ感想

こちら著者の青山美智子さんのデビュー作だそうですが、本当にデビュー作なのかと驚く程に楽しく読ませていただきました。
一杯のココアから始まる12色の物語、本当にどの色も捨てがたい程、心温まる美しいものです。
恋愛から夫婦愛、家族愛や友情全てが好きで、特に私はここで1つ選ぶとすれば、老夫婦のお話が好きですね。
こんな夫婦になりたい、こんなマダムになりたいな、と思えるお話で自分の大切な人をもっと大事にしたいなと改めて感じさせてくれるお話でした。
自分の知らない所でご縁が巡り合って、自分の元へと帰ってくる。そんな端から端まで温かい物語。
短編集なのに全部が繋がっていて、まるで長編小説のように思えてくるような書き方をされています。

全部のお話が読みやすい文章で短めの短編集になっているのでゆっくり一話ずつ読みたい方や、暖かい飲み物と一緒に読みたい方にはピッタリだと思います。もちろん時間がたっぷりある時にじっくりと一気読みをしてもアリですよ。
この本を読んだ後には紅茶を飲む私もココアを飲みたくなりました。
疲れた日々にちょうど良く寄り添ってくれる小説なので、気になった方は是非お手に取ってみてはいかがでしょうか。


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