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そもそも、モラハラって何?という問題


モラハラパートナーをお持ちの皆様、日々お疲れ様です。モラハラカウンセラーのねこねこです。

記事は基本的にモラハラ夫を想定して書いておりますが、モラハラ彼氏やモラハラ妻をお持ちの方は夫の部分を彼氏・妻に読み替えて読んでいただければと思います。

モラハラという言葉は、三船美香さんや、卓球のあいちゃんの離婚などもあり、どんどんメジャーになってきた感があります。

最近では、鈴木保奈美さんの離婚もモラハラというキーワードで語られたりしていますね。

それに伴って、もしかたらうちの夫もモラハラなんじゃないか?と思われる方も増えてきたようです。

でも、実際モラハラって何なの?というと言語化できる人ってそこまでいないのではないかなという印象があるので、今日はモラハラって何?という内容を書きたいと思います。

モラハラはDV

まず、モラハラはDVです。
身体的暴力を伴わない、精神的なDVです。
カタカナでモラハラなんて書くと、少し罪が軽い感じがしますが、きちんとDVなので、まずはそれをお忘れなきよう。

精神的DVは、長きにわたり妻を支配していく行為のため、軽度であれば妻が気が付かないことも多いです。

しかし、近年は気が付く人が増えて、それに伴い悩みを抱える人も増えています。

こちらは内閣府が運営するDV被害者用の相談窓口、DV相談+による令和2年の報告書から抜粋した内容です。

(1) 相談テーマの概要
相談テーマの記録状況の内訳は以下の図 3-33 の通りである。最も多かったのは精神的DV の 10,210 件で総数の 57.7%を占める。次いで身体的 DV(5,350 件、30.2%)、その他(3,454 件、19.5%)、経済的 DV(3,428 件、19.4%)、家族のこと(3,381 件、19.1%)の順であった。DV の相談には、調停・裁判・別居など離婚につながる法的な事項、精神的不調、身体症状、他の家族との関係、子どものこと、今後の生活のことなど様々な悩みや話題が付随することが良く知られている。また、DV や性暴力の電話相談では、かなり以前に受けた被害であっても精神的打撃や生活面への影響が深いことから、過去の被害や精神的な不調に関わる相談内容が少なくないという指摘もある。しかし、今回の「DV 相談プラス」へは、「相談テーマ(複数選択)」でみると「DV」そのものの相談項目がかなり多く上がった。特に「精神的 DV」が圧倒的に多く、2 位の「身体的 DV」の 2 倍となっている。その傾向は、相談統計全体においても、各月別集計においでみても、一貫している(図 3-33)。また、「経済的 DV」が比較的上位に位置しているこ
とも、注目に値する。これは、給付金に関する問い合わせや、それをきっかけとして「生活費を受け取れていない」などの悩みが比較的多く相談されることになったと思われる。コロナ禍で、生活苦や生活不安が多く言及されている可能性がある。

モラハラは身体的暴力を伴わないので、軽視されてしまうのかと思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、上記の通り、DV専用ダイヤルの相談件数では精神的DVが最も多く、悩んでいる方が多数いらっしゃり看過できない問題になってきています。

モラハラの内容

では、実際にモラハラ(精神的DV、本記事ではモラハラで統一)とはどのような内容なのでしょうか。

まず、モラハラは、怒鳴ったり暴言を吐いたりするその行為そのものではありません。そうではなくて、加害者による被害者の支配関係の確立がモラハラです。

つまり、どんなに怒りっぽくてたまに怒鳴ってしまう夫でも、それはただ単に短気なだけで、妻が「はいはい、いつものことね、お疲れ様」くらいに流せるようであれば、それはモラハラとは言えません。

逆に、怒鳴ったり、致命的にひどい言葉を吐かずとも、真綿で首を絞めるがごとく妻を追い詰め、支配していくような関係がモラハラです。

ここは、行政の説明などでもわかりづらくなっている部分かと思います。

たとえば、内閣府の男女共同参画局のHPではモラハラについてこんな感じで記載されています。

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これは、モラハラ夫にありがちな行動ではありますが、実際にこんなにわかりやすいものばかりではありません。

なので、こういった資料を読んで、「うちの夫はあまり当てはまらないからモラハラじゃないんだ」と判断はしないでください。何度も言いますが、モラハラとは加害者による被害者の支配関係の確立なのですから。

その手法は加害者によりさまざまで、上記のようなものでない方法で妻を追い詰めるタイプもかなりの数存在します。様々なタイプのモラハラ夫にありがちな特徴を60個ほどあげていますので、こちらからご覧ください。

モラハラ夫による支配とは

モラハラ夫による支配というのは、妻の価値観や人間性を否定し、妻の本来のパワーを奪い取る支配です。人により手法は異なりますが、過去に書いたモラハラ夫の特徴60で挙げている方法の複数コンビネーションで妻を追い詰めます。

モラハラ夫による支配は、日常的にゆっくりと、そしてしっかりと進められます。そのため、妻が夫のモラハラに気が付かないということもザラです。

それどころか、夫をかばったりすることすらあります。これはストックホルム症候群という現象で、DVやモラハラは「家庭内ストックホルム症候群」状態になることも多いです。

極端な例ですが、とても分かりやすかったのが、アメリカのドラマ「クリミナルマインドシーズン3,エピソード18のストーリーです。

簡単に内容を説明すると、夫に精神的に支配されていた妻は、自分のことを太っていて、家事もできない役立たずだと思いこまされています。(実際はやせていて、完璧に家事をこなしています)子供たちも同様に夫に洗脳されています。

妻は無能な自分は子供の学校行事にも行ってはいけないと思い、学校行事はすべて父親一人で参加していました。

ところがある日、妻が衝動的に夫を殺害してしまいます。

殺害後、妻は罪を認めるのですが、妻の弁護士は夫からの虐待を主張します。そこで尋問が行われるのですが、尋問の際に夫の支配が明らかになっていくというストーリーです。

殺人まででてきたちょっと怖いエピソードを紹介してしまったのですが、すごく分かりやすい家庭内精神的支配だと思いましたので、もしご興味がありましたら、見てみてくださいね。

家庭という密室は支配を行いやすい環境です。
そしてモラハラ夫は支配の達人です。

みなさま、お気を付けくださいませ!


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