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ショーフェリの「ワーク・エンゲージメント」概念について考える

 産業組織心理学を専門とするオランダのショーフェリ(シャウフェリという記述も)のワーク・エンゲージメント概念について、本日は考えてみたいと思います。
 ショーフェリらはワーク・エンゲージメントを、仕事に関連するポジティブで充実した状態であり、活力・献身・没頭などによって特徴づけられるとしました。またバーンアウト(燃え尽き)の対立概念と位置づけています。ショーフェリらは17項目からなるワーク・エンゲージメント尺度も開発しています。

 ワーク・エンゲージメントの概念は多くの国で検討されており、日本でも「令和元年労働経済の分析」などの中で採り上げられています。日本では加齢や職位・職責の高まりに伴って高まる傾向があり、教育関連専門職、管理職、接客・サービス職などの非定型的業務の比重が高い職種で高い傾向が、不本意非正規雇用労働者では低い傾向があることが言われています。また日本の労働者のワークエンゲージメントの点数は、他国に比べて低いことも知られています。
 仕事の在り方や職場環境を改善させる様々な工夫を重ねることによって、ワーク・エンゲージメントを改善させる可能性が示唆されています。労働者個人のやる気を持ち上げる1対1のキャリアカウンセリング(コンサルティング)あるいは期首・期末面談だけでなく、労働者個人がやる気を出せるような職場環境づくりも大切なことだと思っています。職場目標の共有や助け合いなんかも大事でしょうね。
 
 
 

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