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粥とネコ

粥が好きだ。
昨日は粥を作った。
何のことはない。
炊飯器のおかゆモードで炊いたのだ。
今まで簡単な煮物や炒め物や汁物はIHクッキングヒーターで調理していた。
しかし、こいつがぶっ壊れた。もう、新しいの買うのが面倒くさい。
そんならクッキングヒーター使う料理なんかやめちまえ。炊飯器と電子レンジはあるのでまぁ何とかなるだろう。
温かく口あたりのよい粥は顆粒の昆布出汁と塩で味付け。あと海老があったんで入れた。
仕上げに昆布の佃煮をのせる。
それに塩鮭。こいつは塩鮭は電子レンジのグリル機能で焼いた。あときゅうりの浅漬け。

おかゆネコ。

おかゆネコという漫画がある。
作者は吉田戦車。
これはしゃべり病によって人間の言葉を話し、料理もする猫のツブと飼い主の八郎の話だ。そしてツブの作る料理は主にお粥。
毎回さまざまな粥をツブが作りまくる。
ツブのつぶは米粒のツブなんだそうだ。
これを読むと粥を作って食いたくなる。
ある日、芥川龍之介の「芋粥」はどんな料理だと思う?とツブが近所の主婦の畝子に訊ねる。畝子は「えっと、お米の中にお芋が入ったおかゆ…でしょ?芋はえーとサトイモ?サツマイモ?」と答える。
私も何となく粥にさつまいもを角切りにでもして入れた粥だと思っていた。しかし!
「それが違うんだ!山芋で作ったおしるこ的な甘い物なんだよ!」とツブが言う。
ガーン!知らなかった!勉強になるなぁ。
それからハムのお粥、卵のお粥、お粥のおにぎらず、たまにポレンタ、コーンミールポリッジなどハイカラな外国の粥も出てくるわ、出てくるわ。とても面白い。
このおかゆネコを読み返してはおかゆ心に火を付ける。
そしてしばらくはお粥の日々である。

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