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スポーツビジネスコンテストで学生の行動力の高さを目の当たりにした話

本題に入る前に

「最近の若者は…」っていう言葉ありますよね。皆さんはこの言葉にどんな印象をお持ちですか?

「最近の若者はなっとらん!」とか「これだから最近の若者は…」とか。

どちらかというと否定的なニュアンスで使われる印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

でも今回は全くの正反対。「最近の若者(学生)すごいな!」「行動力すごいな!」ってなるようなお話です。

スポーツビジネスコンテストに協賛してみた

ナガセケムテックスは、バレーボールV1リーグ女子・ヴィクトリーナ姫路のホームスポンサーとして応援しています。

ヴィクトリーナ姫路が、一般社団法人コンソーシアムひょうご神戸と共催でスポーツビジネスコンテスト(以下、ビジコン)を開催する、ということで協賛させていただきました。

協賛のねらい

ビジコンに協賛した理由は2つあります。

ひとつは、未来ある学生の皆さんが企画・実践できる「学びの場」創成をサポートすることです。
もうひとつは、将来のリクルートのためです。
まずは学生の皆さんに弊社のことを知ってもらって、就職先の選択肢としてもらいたいとの思いがありました。

ビジコンの概要

今回のビジコンは、大学コンソーシアムひょうご神戸加盟校の学生が、ヴィクトリーナ姫路が抱える次の5つの事業課題に対して企画立案と実践を行うというもの。

① 集客:新規ファンの掘り起こし案
② ファンクラブ:ファンクラブ加入増加促進案
③ グッズ:ファンが喜ぶグッズ案
④ 地域:スポーツチームと姫路商店街活性化の施策案
⑤ スポンサー:ナガセケムテックスのスポンサーメリット活用案

特長は、企画立案だけで終わるのではなく、実際にヴィクトリーナ姫路のホームゲーム開催日に実践し、効果測定をすることです。

さらに、コンテストの運営も学生スタッフが担当。まさに、「学生の、学生による、学生のため」のビジコンです!

スケジュール

ビジコンのスケジュールは次のとおりです。8月8日のオリエンテーションから12月17日の最終プレゼン大会まで約4ヶ月と、かなりの長丁場でした。

ざっくりと流れを説明すると、こんな感じです。

  • 8月8日のオリエンテーションで取り組む課題を選択

  • 企画案を練り上げ、9月24日の企画プレゼン大会で発表

  • ヴィクトリーナ姫路で企画の実現可能性を検討し学生にフィードバック

  • フィードバックを受け、さらに企画に磨きをかけるor企画案再検討

  • 12月3日・4日に開催されるヴィクトリーナ姫路ホームゲームで企画を実践

  • 12月17日の最終プレゼン大会で、企画内容と実践による効果測定結果を発表

※ちなみに、12月3日・4日の企画実践日に至るまで、計5回のオンラインワークショップも開催しています。

参加チームと実践内容

上記のような流れを経て、学生が企画・実践した施策がこちら。
気になる施策はありますか…?

参加学生は計10チームに分かれて企画立案・実践に臨みました
12月3日・4日の実践日のようす

結果やいかに…!

今回のビジコンでは、最優秀賞、優秀賞、優良賞、ナガセケムテックス賞の各賞を用意しました。新規性、効果性、継続性、プレゼンテーションの観点で審査します。
賞金総額はなんと100万円!最優秀賞には50万円が贈呈されます。

ナガセケムテックス賞

「"2日間限定" 選手からのメッセージ動画付きAR缶バッジ」
(神戸学院大学 KPC2 チーム)

ナガセケムテックス株式会社・藤井悟社長および関係者とKPC2チーム

特別賞のナガセケムテックス賞受賞チームは、神戸学院大学のKPC2チームでした。
実践日の2日間限定グッズとして、選手からのAR動画メッセージ付きの缶バッジを販売。
単なる缶バッジではなく、動画が観られるようにするという付加価値を付けた点が評価されました。

AR動画付き缶バッジ

選手ごとのAR動画付き缶バッジを販売する等、さらなる展開が期待できそうですね!

神戸学院大学・柳久恒先生の寄稿もぜひご覧ください。

優良賞

「ヴィッキュンコレクション2022」
(大学コンソーシアムひょうご神戸 Venus チーム)

株式会社姫路ヴィクトリーナ・釣雅典福社長とVenusチーム

優良賞受賞チームは、大学コンソーシアムひょうご神戸のVenusチームでした。
ヴィクトリーナ姫路の選手の写真と同じポーズを撮って写真を送ると抽選でチケットやグッズが当たる企画を実施。
収支面では、若干の課題があったものの、集客につなげたことや応募写真の掲示物を作成して選手の士気向上に貢献したことが評価されました。

Venusチームが作成した掲示物
掲示物を見て盛り上がるヴィクトリーナ姫路の選手たち

姫路駅前で通行人にチラシを配布したり、インスタグラムのDMでバレーボール部に周知したりと、事前の準備を綿密に行っていたようです。
自分たちが作成したものを、選手の皆さんに見てもらえるというのも、なかなかない経験ですよね!

優秀賞

「バレーボールでツナゲキズナIN HIMEJI」
(兵庫県立大学 パンケーキーナ チーム)

株式会社姫路ヴィクトリーナ・橋本明社長とパンケーキーナチーム

優秀賞は、兵庫県立大学のパンケーキーナチームでした。
姫路に店舗を持つお店から、商品を提供していただき、ホームゲーム会場でチラシ・SNSのスクリーンショットと引き換えに商品を無償配布する企画を実施。これまで少なかった女性客、そして初めて観戦する客層の獲得に成功したことが評価されました。

プレゼン資料より

なんとこのチームは、当初まったく異なる企画を提案していたのですが、ヴィクトリーナ姫路からのフィードバックを受けて企画をイチから練り直し、今回の施策に至りました。
約1か月の期間で企画立案、お店との打ち合わせ、チラシ作成等々を実施したとのこと。あきらめない姿勢に頭が上がりません。

兵庫県立大学・伊藤克宏先生の寄稿もぜひご覧ください。

最優秀賞

「姫路商店街×ヴィクトリーナ姫路連携Project」
(神戸親和女子大学 親和高松ゼミⅡ チーム)

審査委員長のびわこ成蹊スポーツ大学・大河正明学長と最優秀賞を受賞した親和高松ゼミⅡチーム

最優秀賞は神戸親和女子大学の親和高松ゼミⅡチームでした。
ヴィクトリーナ姫路と地元商店街の関係構築および双方の集客のために、以下の施策を実施しました。

  • コラボ商品の開発
    11月28日から12月4日までの1週間、商店街にあるお店『Doppuli』にてヴィクトリーナ姫路とのコラボバナナジュースを限定200食販売。


コラボ賞品
  • 食べ歩きマップの配布
    試合会場にてみゆき通り商店街の割引券付食べ歩きマップを配布。
    さらに、協力いただいた飲食店でオリジナルステッカーを配布し、ステッカーをホームゲームに持参でお菓子をプレゼント。


食べ歩きマップ
オリジナルステッカー
  • 横断幕の作成・掲示
    商店街を通行する方に協力いただき、メッセージ付きの写真をつなぎ合わせた横断幕を作成し、ホームゲームに掲示。

選手控室横に掲示された応援横断幕

こちらのチームは9月24日の企画プレゼン大会の時点で既に商店街振興組合の方とコンタクトを取り調整を進めていたようで、ヴィクトリーナ姫路関係者の方々が驚かれていたのが印象的でした。

神戸親和女子大学・高松祥平先生の寄稿もぜひご覧ください。

学生の行動力ってすごい

残念ながら受賞とはならなかったチームも、とても魅力的な企画を立案し、実践していました。

授業や部活、アルバイトをこなしながら、限られた時間の中で、課題解決につながる企画を提案し、あーでもないこーでもないとトライ&エラーを繰り返してカタチにする。
さらには2日間の実践日で、1日目に見つかった問題点は2日目には改善する。思ったような効果が得られなかった場合でも、その原因を客観的に分析できる――。

大人でもなかなかできないなと思うようなことをさらっとやってのける学生の行動力・バイタリティってすごいなと感じました。

そして、ビジコンの運営を支えてくれた学生たちの姿勢にも、目を見張るものがありました。
参加学生との連絡・調整や、プレゼン大会の運営をはじめ、素晴らしいチームワークでした。特に大きな混乱もなく、長期間にわたるビジコンを実施できたのは運営スタッフの学生たちによるところがとても大きいと思います。

運営スタッフとして参加された兵庫県立大学・本橋凛さんの寄稿もぜひご覧ください。


参加者の声

アンケートでいただいた参加学生の声をご紹介したいと思います。

企画立案から実践まで失敗したことも多かったが、失敗から学んだことは多く、成功するための糧にすることができた。

ビジネスの観点から何ができるか、どうすれば進行がスムーズにいくのかなど、様々な角度から物事を考えることができた。

社会人になってからプロジェクトなどを行う時に、効果測定などの視点も重視しつつアイデアを練りたい。

これからも「学びの場」の創成をサポートしたい

今回、ビジコンに協賛し、学生と直接話すことで、どのようなことを考えているのかを知ることができ、間違いなく弊社にとっても大きなメリットが得られました。

そしてそれ以上に、コロナ禍で他大学の学生と交流する機会が少なくなったいま、学生たちが企画・実践できる「学びの場」の提供に少しでもお役に立つことができ、上記のような感想を持っていただけたことが何よりもうれしいです。

学生たちの人生のどこかで、今回のビジコンで学んだことが役に立つことを願いつつ、ナガセケムテックスは今後もこのような取り組みを継続していきたいと考えています。

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