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効率的に企画を立てるための手法公開!(企画立案を手助けするツール『5W3H企画構築シート』がダウンロードできます)

はじめに

今のデリバリー事業会社に入社して7年が経過しましたが、一貫して事業のデジタル化促進に携わってきました。

その中で得た自身の知見・手法をキッチリとストックしていくべく、まずはその第一弾として、『企画を立てる』という部分にフォーカスして、アウトプットしていこうと思います。
(ページ下部には、効率的な企画を立案を行うためツールである『5W3H企画構築シート』のダウンロードリンクも設けていますのでそちらも是非!)


『企画を立てる』とは?
明確性(目的は何か、ターゲットは誰か、効果は把握できるか)・実現性(効果に見合うコストか、現状の体制にマッチしているか)・新規性(目新しさはあるか、ワクワクする内容か)・親和性(ブランドやターゲットにマッチしているか)等を加味し、ブレストのようにアイデアを出し合う前段階を経て、具体的な施策実現に向けての詳細なプランを立てること。



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1. 企画を立てる前の準備・意識

1-1 日々インプットし続ける
・社内における様々な部署が発する情報や実施する施策は、全て理解・蓄積をしておくこと。
→いわゆる "社内ネタ" をきっちり把握しておきましょうということですね。自部署や自身が実施する企画との連携や重複の排除、スケジューリングなど、事業・サービスとして(企業側・ユーザ側どちらの視点にも立って)全体最適を図る必要があります。

・競合や関連企業・ベンチマークすべき企業・社会の情勢/流行を把握、理解しておくこと。
→こちらはネタというよりも引き出しを多く持っておきましょうということです。他社が行っている施策がそのまま自社に適用できることはほぼありませんが、この一部分だったらこう使えるかも?!という閃きを生むためのものなので、施策をさらっと把握しておくというよりも、実際に自身で体験をしておく(一次情報として取得しておく)と引き出しやすくなります。



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2. 立てる(アウトプットする)際に意識すること

2-1 効率よく限られた時間内に企画概要を作り上げる
1つの企画で事業における全ての目標が達成されることはなく、各目標・KPIに沿って複数実施し続ける必要があります。また、企画は一連の施策における上流に位置しており、企画後の準備や制作・実施フェーズでは多くのプレイヤーが関わってきます。
様々な業務をこなしつつ施策の後行程も考えると、じっくりと企画を練っている時間は無く、どれだけスピーディーに精度の高い企画を立てられるかが重要になってきます。

2-2 (一人で考える時も・複数人で考える時も)空中戦にせず都度アウトプット(書き出し)しながら進める
空中戦とは、頭の中だけで考えをまとめる・口頭だけで議論を交わすことです。空中戦にしない理由は大きく2つ。
1つ目は、人の記憶力には限界があるということ。検討する際の時間は短くても考える量が多いので、今思い付いたものをすぐに忘れてしまったり、複数人で議論していても人によって細かい解釈が微妙にズレていたり、初めと終わりで解釈が変わってしまうという場合も出てきます。
2つ目は抜け漏れを無くすこと。日々業務が多重的に進行している中で、企画における検討漏れが発覚した場合、再度関係各者の合意を得るのにタイムロスが発生したり(この場合はまだ良い方)、場合によっては企画の練り直しが発生する場合もあります(これが深刻)。手戻りなく的確に企画を立てていくために、面倒かもしれませんが都度書き出しながら進めていく方が結果的に効率が上がります。



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3. 具体的な進め方

3-1 前提条件を明示する
ここでの前提条件とは、すでに決まっていること(=変えられないこと)です。
立てる段階でおおよそに決まっていることと言えば、ざっくりとした費用や目標値の予算感やスケジュール感、立てる上での課題、といったところでしょうか。
このあたりの項目を(確定事項として縛ることはせずとも)事前に書き出しておくと、立てるためのルールとして考えることができますし、なにより後出しによる検討の手戻りが無くなります。

3-2 アイデアは逐次明示する
こちらは2-2と同じですが、やってみると意外に難しいです。紙面やホワイトボードの限られたスペースに前提条件に加えて、さらに新しく出てくる案をどうやって体系的に、分かりやすく、リアルタイムに、書き出していくか。
慣れると自分の中で書き方というかひな型のようなものができるのですが、それができるまでは箇条書きで良いので、右上から順にとにかく書き出すことです。
慣れてくると企画を立てる時以外でも、複数人で様々な議論をする際に、内容を書き出しながら進めていくことで、(良い意味で)その議論を支配していくことができます。

3-3 『考える軸』を作りそれに沿って検討・議論する
特に複数人で進めていくにあたり、どうしても検討・議論する内容は分散してしまいます。今は目的の話をしているかと思えば、こっちから手法に関しての話が出てきたり、はたまたターゲットの話が出てきたり…。ファシリテーターとして、交通整理をしながら効率よく進めるためにも「今、この部分について議論したい。これが終わったら次はこれ。」という風にある程度『考える軸』を作って臨むと効果的です。



ちょっと脱線…
こちらの本をご存知ですか?

デキるビジネスパーソンに見えるように、会議での振舞い方を(若干怪しい?方法で)紹介しているネタ本ですが、「言われてみれば確かに…」と、結構うなずける内容になっていて、100個ある方法のうちの最初の1個目が「ベン図を描く(とデキる奴に見える)」というものです。

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そもそもこの本のように自分が参加しないのはNGですが、ベン図に限らず率先して書き出しながら会話を作っていくという行為は、周りへの影響はとても大きいものですので、率先してやっていきたいですね。
また、そのために会議室では必ず前に座る・ホワイトボードの近くに座る等場所取りも非常に重要です。(こういった場で上座下座云々考えてはいけません)



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4. 具体的な『考える軸』

4-1 「5W1H」で考える
Who
 ⇒ 誰に対して行うの? = ターゲット
When ⇒ いつ実施するの? = スケジュール
Where ⇒ どこで実施するの? = 媒体
What ⇒ 何を実施するの? = コンテンツ
Why ⇒ なぜ実施するの? = 目的
How ⇒ どのように実施するの? = 手法

考えていく順番はこちら。
①Why → ②When → ③Who → ④What → ⑤Where/How
まずは目的。これが企画を立てる理由になるもので、目的の前には必ず課題も潜んでいます。
次はスケジュールですが、企画自体をいつ実施したいのかだけでなく、その周辺情報(各部署や現場への落とし込み期日、制作・納品等の期間、他に実施される企画等)まで補足されていると、企画が立てやすくなります。

ここまでがいわゆる前提条件にあたる部分で、③~⑤の「誰に・何を・どうやって(伝えたいか)」が企画の根幹となる部分です。

③のターゲットは、大まかに新規or既存という分類になりますが、普段使っている分類があればそれを使ってもいいですね。注意点としては、ここの区分けは④と⑤に違いを出すものなので、細かく分けすぎても④や⑤でやることが同じであれば分ける意味はありません。
④のコンテンツは、まさにユーザが直に見て・触れて・評価するもので、このクオリティが企画の成否に大きく影響するものなのですが、企画を立てることに不慣れだと⑤に集中するあまり見逃されてしまうこともあります。(コンテンツをさらに細分化すると、ユーザメリットやデザイン、文章や動的な部分にまで深掘ることになるのでそれはまた別の機会にでも…。)
最後の⑤について、基本的には手法が決まれば自ずと媒体も決まってくるので1つにまとめました。もちろん、例えばターゲティング広告という手法は同じでも、GoogleとYahoo!で使い分けたいので媒体は分けたい、ということならそれでも良いと思います。

4-2 効率的なアウトプットの手助けとして
ここまで準備~実践までの手法を書いてきましたが、慣れるまでは「頭ではわかったけど実際にやるとなるとやっぱりどう手を動かしていいのか…(悩」ということになると思います。
そこで少しでもその手助けとなればという思いで、前述の5W1Hに2つのHを加えた「5W3Hで考える企画構築シート」を公開します。考える軸に沿って建設的に内容をまとめられるもので、How many⇒どのくらいの数値を達成したいの?=目標値と、How much⇒いくらかかるの?=費用感の2つのHを追加しています。


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※スケジュール欄にある矢印は時間軸を表すもので、ターゲット欄にある逆三角形は顧客ファネルを表すものです。


(架空の企画ですが)使用例はこちら。

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このシートを印刷してシャーペンやフリクション等で、書いては消し、書いては消し…を繰り返しながら一人で練るのもよし、ホワイトボードにプロジェクターで映しながら複数人で書き込みながら議論していくのもよし。
活用するための心構えとしては、全ての項目を何としても埋めようとしないことです。(もちろん企画の根幹である「誰に・何を・どうやって」の部分は必ず必要です。)
また、書き方に厳格なルールは無いので、必要だと思う情報もどんどん書き込んで、これを見れば概要が掴める・説明できる、という風になればと思います。(あくまでもツールは人にフィットさせてこそ効果があるので)



5. ダウンロード




以上。

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