🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2020/5/4～10］

2020年5月11日 07:13

今週は海外ニュースが多め。

📰プレスリリース

📰テイクアウト店情報発信サービス「Takeany（テイカニー）」がデリバリーサービスを開始

「Takeany（テイカニー）」運営会社のテイカニー株式会社と関西のテイクアウト情報をまとめたインスタグラムアカウント「togokansai」を運営する株式会社京阪神エルマガジン社は、5月11日より平日5日間の毎日19時～20時に街の人気店の宅飲みセットをご自宅・オフィスにお届けする新しいサブスク型デリバリーサービス「5DAYS TAKEANY」をスタートする。

宅飲みセットの５日分のデリバリーとはちょっと面白そうですね。
これまでは日常食需要を満たすためのサービスが主流でしたが、これからは各種嗜好に特化した新たなサービスが登場してきそうです。

１回1,000円分のおつまみとはどんなものか。できれば料理イメージが欲しいところです。

📰飲食店をテイクアウトとデリバリーで応援する！66店舗で貰える飲食店の宝くじ「TOKYO HOPE LOTO」を無償実施

株式会社志成は、5/14（木）より東京の飲食店有志66店舗を対象に「TOKYO HOPE LOTO」を実施。賛同店舗でテイクアウトかデリバリーをすると抽選券が貰え、応募者の中から後日使用可能なお食事券が当たる仕組み。更なる需要の活性化により、速やかに飲食店を支援することが狙い。

「お食事券の代金はクラウドファンディングで資金を集め、店舗は無償で参加出来る。」ということで、単純な飲食店支援ではなく、ユーザも巻き込んで次の注文に繋がるような持続性のある施策はとても参考になります。

🗾国内のニュース

🗾超限定ローカル版ウーバーイーツ、靱公園周辺デリバリー開始

緊急事態宣言の延長による営業時間の短縮や休業要請によって、ますます厳しい状況が続く飲食業界。大阪・靱公園周辺の飲食店８店舗がタッグを組んで、デリバリーサービス「靱ＥＡＴＳ」をスタートした。

🗾長野地域のデリバリー・テイクアウト注文サイト「ONE NAGANO EATS(ワンナガノイーツ)」スタート

長野駅前飲食店を中心とした民間任意団体「ALL NAGANO PROJECT」は、株式会社ライフシードと連携し、アプリでデリバリー・テイクアウト注文できるサービス「ONE NAGANO EATS(ワンナガノイーツ)」をスタートする。

続々と地域限定のデリバリー・テイクアウトサービスが立ち上がっています。
靱EATSはTEL注文と簡易的なものですが、２軒同時に注文できるのは嬉しいですね。

なぜかどこもUberEatsをオマージュしたネーミングになっていますが、UberEatsのエリア外である長野でも認知度はありそうですね。

こちらは大阪のうどん屋さんみたいですが、結構皆さんやりたい放題です（笑）

Uber かと思いきや… pic.twitter.com/uPKj1TWU4S
— ビートル (@Goldenyear0707) May 6, 2020

🗾テイクアウト対応店舗をLINE上で探せる「Lテイクアウトサーチ」開始（Oblivion）

Oblivionは、全国のテイクアウト対応店舗をLINE上で探せるサービス「Lテイクアウトサーチ」をリリースした。利用者は、掲載店舗2万3,400店舗の中から、家の近く・職場の近くのテイクアウト対応店舗をLINE上で探すことができ、検索結果から店舗詳細・店舗の場所をマップで確認することができる。

サービス自体はシンプルなので記事内の画像でも概要がつかめますが、同社CEOの方が動画でツイートしてくれているので、そちらの方が分かりやすいです。

全国のテイクアウト店舗をLINEで検索できる『Lテイクアウトサーチ』をリリースしました！
『Lテイクアウト』導入店舗であれば、検索結果からその店舗のLINEアカウントに移動してそのまま予約注文へ進む事ができます！https://t.co/vMc5oxHkcZ #テイクアウト #コロナに負けるな pic.twitter.com/n8F0eJ11Ew
— 佐藤日出輝 / Lテイクアウト (@Satohide1994) May 6, 2020

同社サービスのLINEテイクアウトを実施している飲食店であれば、事前注文までがよりスムーズに連携されますね。

🗾ZMP／東京都心の高層マンション群で宅配ロボットの公道実証実験

ZMPは無人宅配ロボット「DeliRo（デリロ）」の実用化にむけて、東京都心部で公道を含めた配達の実証実験を提案していくと発表した。

なかなかハードルは高そうですが、モデルとなるエリアの条件はこちら。

・人口が高度に集積する東京都心の高層マンション群
・歩行者専用の私有地で繋がったエリア
・エリア内に小売店や宅配事業者が各所に私有地で繋がった状態

デリバリーロボットは海外ではすでに稼働事例が豊富にありますが、ついに日本でも本格的に実験が進んでいきそうです。

また、今週は特に宅配ロボットの記事が多く上がり、特に海外事例については、これらの記事が参考になります。

そういえば、日本では他に楽天と西友が組んで実験をしていましたが、最近は進展したニュースが出てこないですね。

🌎海外のニュース

🌎アリババ傘下フードデリバリー事業が非接触配送に本腰　スマート食配ボックスを3000台投入

上海市はオンライン経済の発展を奨励するソリューションを発表し、「非接触配送」を加速的に推し進めると言及。これに対し、フードデリバリー大手「餓了麼（ELE.ME）」の物流担当責任者は、中国全土でフード宅配用のスマートダイニングキャビネット3000台を投入し、そのうち上海には1000台投入する予定だと言及した。

「スマートダイニングキャビネット」というものがどんなものか、全貌はわかりませんが、フードをより効率的に、運びやすく渡しやすくする専用BOXのようなもの、を想像させます。

最近はこんなニュースもありますが（笑）

自動車・バイク・自転車、はたまた徒歩という選択肢がある配達において、安全でスピーディーに配達できる仕組みというのは、まだまだ様々な部分でアップデートできる余地がありそうですね。

🌎米国のセブン-イレブンがオンデマンド型配達サービスPostmatesらと提携

米国で約9700店舗を展開するセブン-イレブンは、オンデマンド型配達プラットフォームのPostmates（ポストメイツ）、DoorDash（ドアダッシュ）、Favor（フェイバー）との提携を発表した。

コロナ影響でフードだけでなく、食材や日用品のデリバリー需要が高まる中、「これにより米国のセブン-イレブンの店舗の90％以上が、オンデマンド型配達サービスに対応。」とはすごいですね。
商品ラインナップや価格がいかほどなのかが気になります。

🌎Uber Eatsが友人に食事を送る手間を削減する新共有機能、受け取り主が配達状況を把握可能に

Uber Eatsは、ユーザーが友人や家族、同僚に食事を送ったり、詳細を共有して配達状況を簡単に追跡できる新機能を導入。以前から友人に食事を注文して送ることができたが、注文者が注文状況を追跡し、受け取り主にその情報を提供する必要があった。今回の新機能では、食事を受け取る人が自分のスマートフォンで配達状況を追跡できる。

現実的にこの機能がどこまで必要かという議論はありそうですが、どちらかというと記事にもあるように、プロモーション的な要素が大きいかもしれません。（それこそ受け取り手側にアプリが入っていない場合は、ダウンロードに誘導できる、という具体的なメリットに繋がりそうです。）

🌎ドアダッシュ、バーチャル背景でレストランの雰囲気も提供

フードデリバリー企業のドアダッシュ（DoorDash）は外出できない人々に、レストランで食事をしている気分を届けようと、人気の飲食チェーンのバーチャル背景を提供し、Zoomなどの動画プラットフォームにアップロードできるようにしている。

「これで、外食するのがどんな感じだったかを思い出すことができる。」とは…悲しい…。
さらに、「ドアダッシュは、BGMが恋しい消費者のために、レストランのプレイリストを聴くオプションも提供している。」とも…。

デリバリーやテイクアウトで各レストランの料理を楽しむことができるようになりましたが、やはりお店の雰囲気、空間、食器、店員とのやりとり、音楽、雑音、いろいろなものの集合体験が外食であり、現状ではまだそれはリアルでしか体験しえないものだということを改めて痛感しますね。

🌎デリバリー増加でプラゴミも増加　「蓮の葉」で削減

新型コロナウイルスの影響で需要が高まっているデリバリーなどにより、容器包装のごみが増加し、タイで問題になっている。プラスチックごみ削減のため、バンコクにある飲食店で始まった取り組みが話題となっている。

これはスゴイですね！
スタバなどが行っているストロー問題、7月から始まるレジ袋有料化等のSDGs文脈ももちろんありますが、食体験としてむしろアップデートされている感じがします。
１つ上の記事でもコメントにも連動しますが、料理単体だけでなく、それを楽しむ雰囲気作りとしての文脈にも当てはまると思います。

日常食だけでなくアッパーなレストランもテイクアウトやデリバリーを始める中で、容器やカトラリー系が料理の質に追い付いていないなぁとここ最近感じています。
出前館がエフピコ取り組んでいる冷めにくい容器のように、機能面に振るのもアリですが、もう少しカッコイイ、自宅の皿に移し替えることなく映えるような容器開発というのも今後は必要になってくると思います。

こちらはデリバリーとは違うのですが、ランチケータリングを展開しているノンピさんのサイトです。

ケータリングという性質上、席まで持ち運ぶという動きが入るので、カトラリー含めて一体となるデザインや、シンプルだけど安っぽく見えないデザインというのは、今後見習っていきたいポイントです。

🌎ほとんどのレストランは将来、シェイクシャックのデジタル中心の店舗形態を真似ることになるだろう

シェイクシャックは、ダイニングルームの再開に向けて準備を進めているため、いくつかの店舗形態をよりオフプレミスに適したものに変更していく。「Shack Track」と呼ばれるこれらの店舗には、ウォークアップウィンドウや、デジタル注文の増加を促進するためのドライブスルーレーンのようなものが含まれるという。

シェイクシャックも飲食店として休業を余儀なくされていますが、いっそのこと、このタイミングで店の作りを変えちゃおうということですね。

ビフォアコロナにおける次世代型飲食店と言えば、デジタルを活用したOMO戦略が主流でしたが、ウィズコロナの時代においては、OMO観点での事前注文に加えて、非接触受け渡しに対応したレーンや窓口等の対応も必要になってくる、ということですね。

🌎Uber Eatsがチェコ、エジプトなど7カ国から撤退、成長が見込めるマーケットに注力

オンデマンドフードデリバリーのUber Eatsは、チェコ、エジプト、ホンジュラス、ルーマニア、サウジアラビア、ウルグアイ、ウクライナのマーケットから撤退。またアラブ首長国連邦（UAE）のUber Eats事業を、主に中東で配車サービスを展開している完全子会社のCareem（キャリーム）に移す。

「我々がトップシェアを握っている世界中の他のマーケットにエネルギーとリソースを集中的に注ぐ」ということだそうですが、デリバリーが根付かなかったという理由で撤退することは無いので、競合に負けた（No.1ないし2のポジションを取れなかった）ということが撤退理由だと思います。
とはいえ、記事にはUberEatsは6,000以上の都市で展開しているとあるので、この７カ国から撤退してもあまり影響は無さそうですし、昨今のコロナ影響で着実に数字は上がってきていると以下記事でも書かれています。

（ライドシェア事業の方は大きくマイナスとなってしまいますが）

以上。

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