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🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ[2020/4/27~5/3]

今週は記事量が多めなので少しヘビーなステーキをTOP画像に(笑)


📰プレスリリース

📰Mellow、日本初の飲食事業者向けMaaSサブスクリプション「フードトラックONE」を提供開始

モビリティビジネス・プラットフォーム「TLUNCH」を展開する株式会社Mellowは、新車フードトラックの5年間リース契約と各種保険をパッケージした、フードトラックのサブスプリクションパッケージ「フードトラックONE」の提供を開始。飲食事業者にとって低リスクで開業でき、安心して事業を継続できるフードトラックの標準化コンセプトモデルとして開発。

主に「空きスペース×フードトラック」のマッチングサービスを提供してきた同社でしたが、ついに「お店を出したい人×フードトラックビジネス」をマッチングさせるという、より上位概念のサービスにまで進出してきました。

開業から継続経営までをトータルでサポートしてくれるのはとても魅力的だと思います。引き続き"フードトラック設置エリア"と"フードトラック運営者"の両方を増やす活動で、食の多様性を増やしていってもらいたいですね。


📰Showcase Gig、モバイルオーダーによる非接触型注文決済・受渡システム「O:der Locker(オーダー・ロッカー)」を発表

株式会社Showcase Gigは、株式会社ユーボとの共同開発により、店頭における完全非接触型注文パッケージ「O:der Locker(オーダー・ロッカー)」の開発に加え、飲食店向け新型コロナウイルス感染症対策情報における情報発信の強化および相談窓口を新設する。

都からの助成金もあり、テイクアウトを実施する飲食店は増えていくと思いますが、受け渡し時の接触問題やスペース確保等、受注だけでなく受け渡しのことまで考えていく必要があります。
このロッカーを使えばよりスピーディーにテイクアウトを導入することができるということで、O:derという受注側のサービス導入する必要はありますが、これで一気通貫でカバーできることになります。

テイクアウトというサービスを一過性のものとせず、恒常的に実施していく場合は良い選択肢だと思いますが、写真を見る限りはちょっと大きいかなぁとも思います。


📰楽天、飲食店で事前注文・決済が可能になるテイクアウト支援サービス「楽天リアルタイムテイクアウト」を提供

楽天株式会社は、レストランやカフェなどの飲食店において、商品を事前注文・決済することが可能になるテイクアウト支援サービス「楽天リアルタイムテイクアウト」を提供。5月1日より、全国の事業者から申込受付を開始、10月31日まで、初期費用および月額利用料などの利用料を無料とする。

渋谷・五反田の駅周辺にある飲食店187店舗からサービスを開始、全国の飲食店に順次拡大」とのことで、やはりこういったサービスは渋谷周辺から導入されていくことが鉄板のようですね。(飲食店が多いから?利用者が多いから?)

無料期間が終了すると月額3,000円&手数料6%とのことですが、ポイント利用含めた楽天会員の送客がある程度期待できそうです。



🗾国内のニュース

🗾Instagram、飲食店から料理を注文できる機能を日本でも導入開始

Instagramは、お気に入りの飲食店からスタンプやアクションボタンを通じて料理を注文できる機能を日本でも導入することを発表。新型コロナウイルスの影響を受けている中小ビジネスを支援する取り組みの一環として、4月中旬に米国とカナダで先行して導入したもの。日本国内でも順次展開を始めており、条件を満たしているビジネスは無料で利用することができる。

実際にスタンプを活用しているレストランは見つけられなかったのですが、アクションボタンの「料理を注文」を設定しているレストランはこちらだと思います。

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一旦自社HPに飛ばしてから注文サイトを探して遷移するのではなく、直接遷移させることができるのはストレスが無くていいですね。

アパレルでよく使われているShopNow機能のように1つの投稿毎にも付けられるのかはわかりませんが、インスタグラムのビジネス利用がどんどんと進んできており、かといって商売っ気が前面に出てきていないバランス感が素晴らしいです。


🗾次世代デリバリーサービス「Poi」をリリース。事前登録を開始

ルビージョブス株式会社は、ユーザーがあらゆる小売店および飲食店から配送を受けられる、次世代型デリバリーサービス「Poi」のリリースを発表。また、リリースに先立ち事前登録の受付を開始、事前登録の特典として、配送料無料、ドライバー手数料無料などがある。

次世代と言っているだけあって比較対象として「旧世代のモール型デリバリーサービス(UberEatsや出前館等)」を挙げていますが、その課題がこちら。

・サービス提供者のモールで購入できる商品しか配送していない
・商品登録を必須しているため導入に時間がかかる

確かに現状のサービスでは、登録されている飲食店やスーパー及びその商品しか注文できませんが、究極的には配達員とのマッチングができればどんなお店の商品でも配達できる、ということなのでしょうか。
とはいえ、具体的に商品指定や決済等どのように行うのか?がとても気になるところです。

「真の次世代型のデリバリーサービス」「サービスに関わる3者全員に幸福をもたらし、また既存のモールや出前サービスとも相互補完、協力的な役割を果たすことができるサービス」と謳っているものの、あまり情報が無いあたり非常に気になるサービスですね。


🗾駐車場を無人野菜直売所に活用、現地でQRから購入可能に(akippa/YACYBER)

駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippaは、近くの直売所・農園の検索ができるサービス「YACYBER」を提供するYACYBERと連携し、駐車場で野菜の無人直売を開始。東京都内、関西の一部のakippa駐車場が無人野菜直売所として活用される。

生産者支援という名目はあるものの、akippaとしては駐車場特化からスペース貸しに枠を広げていきたいイメージでしょうか。
オンライン上で知るというよりも、近所の駐車場にいきなり直売所ができているというセレンディピティ感の方が強そうです。
(直売所というものは自宅の敷地内であれば届出は必要無いみたいですが、こういった場合はどうなるのか気になります。)


🗾Uber Eatsが名古屋市内でタクシーを使った食料宅配を開始

Uber Eatsはタクシー運営会社のフジタクシーグループと協働し、名古屋市内でUber Eatsのデリバリーを開始することを発表。Uber TaxiによるUber Eatsのデリバリーは国内初の取り組み。国土交通省が発表した、タクシーによる食料などの有償輸送についての特別措置に基づくもので、この措置は現在のところ5月13日まで有効。

Uberはそもそも同タクシー会社と組んでUberTaxiを実施していたので、タクシーデリバリーの開始がスムーズですね。
UberTaxiは名古屋の他に福岡でも実施しているので、このままの流れで福岡でも開始となる可能性はありそうです。

また、タクシーデリバリーについては出前館も『JapanTaxi』や『MOV』を運営する株式会社Mobility Technologiesとの提携を発表しています。

大手もここぞとばかりに実施してきていますが、下の記事では、人力車でもデリバリーするということで、運ぶということのハードルがどんどんと下がってきていますね。


🗾PayPayが事前決済のテイクアウトに参入! 8月まで手数料4%で利用可能【PayPay】

QRコード決済の大手PayPayが、加盟店向けに「PayPay」アプリを使ったテイクアウトの事前注文サービス「PayPayピックアップ」の受付を専用ページで開始。PayPayのアプリ内で事前に注文・決済し、店舗で商品を受け取るサービス「PayPayピックアップ」の提供を6月以降に始める予定だ。

各社がテイクアウトサービスに続々と参入していますが、費用はこちら。

8月まで:手数料4%、月額無料
9月以降:手数料8%、月額480円
※1店舗あたり

PayPayアプリ内での事前決済が基本なのでノーショーの懸念もなく安心ですね。

それにしてもPayPayの利用率はどんどんと上がってきており、QRコード決済の覇権を握りつつありますね。(個人的にはメインで使っているLINEPayにもっと頑張って欲しいです。)


🗾フリーWiFi自動接続アプリ「タウンWiFi by GMO」が「飲食店デリバリー・テイクアウト集客支援サービス」を無料提供

「タウンWiFi by GMO」を展開するGMOタウンWiFi株式会社と、アドテク・メディアセールス事業を展開するGMOアドマーケティング株式会社は、「飲食店デリバリー・テイクアウト集客支援サービス」を無料で提供開始。「タウンWiFi」のユーザーに向けて飲食店のデリバリーやテイクアウトに関する情報を届けることが可能となる。

先着100店舗とのことですが、登録することで商圏内にいるタウンWiFi利用者にプッシュ通知を送ってくれるという、具体的なアプローチをしてくれるところがウレシイですね。


🗾トレタ社員による「テイクアウト&デリバリーMAP(β版)」が公開

飲食店の予約台帳システムを提供する「トレタ」が、社内向けにトレタ社員が作成していた「テイクアウト&デリバリーMAP(β版)」を一般公開した。

大手ファストフードチェーン等は入っていませんが、「現時点で1,500店以上が登録されている」とのことです。
トレタのシステムを導入している店舗が表示されているのか詳細はわかりませんが、記事を見る限りは登録して欲しい場合は代表の中村さんに連絡するのが手っ取り早そうです。


🗾セブン、消費期限近い弁当などの実質値引きを開始へ…ポイント5%付与

セブンイレブン・ジャパンは消費期限が迫った弁当などの実質値引きを、5月11日から全国約2万1000の全店舗で始める。おにぎりや弁当、サンドイッチなどの対象商品を買うと、税抜き価格の5%分のポイントがもらえる。

消費期限の5時間前ないし9時間前になると値引きシールが貼られるので、その対象商品をnanacoで買うとポイントが貯まるとのことです。
nanacoに絞っているあたりがどう受け入れられるかですが、この記事を見る限りはPayPayに次いでnanacoも結構使われているんですね。


🗾実は法令違反だらけ…!飲食店「持ち帰り・デリバリー」のヤバい実態

この苦難の最中、すぐに行動を起こせる飲食店への尊敬と賞賛の気持ちもある。しかし、「法令違反だらけ」の実態に関しては看過することはできない。なので、この飲食店のあらゆるチャレンジが今後長期化が予想されるコロナショックの渦中で継続的に成長を見せるためにも、応援の意味でもあえて指摘していきたい。

こちらはコラム記事ですが、デリバリーやテイクアウトを導入し始めている飲食店が多くある中、緊急事態であることは大前提としてありながらも、食を扱う我々は「知っておくべき知識・やっておくべきこと」があるとの警鐘を鳴らしています。

事例(記事の抜粋)はこちら。

▼焼肉店(飲食店の営業許可証のみ取得している)の場合
焼肉弁当→OK
アラカルトのメニュー単品→NG
おかずだけを販売してしまうと「惣菜製造業」という違う業種の申請・許可が必要
お家で焼肉セット→NG
生肉を販売する以上「食肉販売業」に、場合によっては「食肉製造業」に当たるケースもある
▼飲食店としての営業許可だけでは通販自体がNG
食品販売業の申請が必要(内容にもよるが食肉販売業、魚介類販売業、乳業販売業など細かく規定が存在する)
「冷凍品・冷凍食品」には「冷凍冷蔵業」の許認可が必要

東京でも5月に入って夏日を記録するなど、これからどんどんと気温が上がっていきますので、二次被害を起こさないためにも、食品の管理等にも十分に目を配っていく必要がありますね。



🌎海外のニュース

🌎食品デリバリーのインスタカート、創業8年で初の黒字化へ

米国の約2万5000店舗と提携し、食料品や日用品の当日配送サービスを行っている「インスタカート(Instacart)」は、3月下旬に新たに30万人を米国全土で雇用すると宣言したが、売上の急増により、創業以来初の黒字化を果たした。4月の収益は約1000万ドル(約11億円)の黒字となる見通しという。創業8年の同社は昨年、3億ドルの損失を計上したとされている。

「昨年12月との比較で、売上の伸び率は約450%に達した」と書かれていますが、逆にこれだけの売上がないとそもそも黒字化できないビジネスモデル、ということなのでしょうか…。
この状況の中、確実に増えた新規をどう定常利用させて顧客化していくか、緊急時以外でも必要なサービスと思ってもらうことが必要ですね。


🌎新型コロナ禍で見えたデリバリー格差。低所得者層が多く住むエリアを、宅配エリア外に

サンフランシスコ市は、フード宅配サービスに対して、宅配手数料は最大15%までという制限を設けた。この制限に対して、日本でもおなじみになったフード宅配大手のUber Eatsは、サンフランシスコのトレジャーアイランドを宅配エリア外とすることを発表。

「低所得者層が多く住むエリアだから…」というのはUber側の公式見解なのかはわかりませんが、Uberは市の住民に対して(当該エリアを復活させるために)15%制限解除の抗議をするように求めているというのも変な話ですね。
この時期にユーザを選ぶような行為は、今後命取りになりそうな予感がします…。


🌎デリバリーヒーローの子会社Foodoraがカナダのフードデリバリー市場から撤退へ

レストランフードデリバリーサービスのFoodoraは、同社のプレスリリースによると、カナダで5年間営業した後、カナダ市場から撤退することになった。ベルリン(ドイツ)を拠点とする同社は、デリバリーヒーローSEの子会社で、撤退の理由として収益性を挙げている。

記事には、カナダはフードデリバリーが飽和状態と書かれていますが、他には米国でトップを走っているDoorDashや、日本にも進出しているUberEatsが参入しているようです。

Foodora含めて3社の「使ってみた」記事がこちらで、とてもわかりやすくまとまっています。

ただでさえ収益性が低いうえに競争が激化しているにもかかわらず、州によっては配達員を従業員として契約しなければならないという判決が下ったとのことで、より収益の低下に拍車がかかったということですね。


🌎ウォルマートは、より高価な2時間の「エクスプレス」食料品配達サービスを試験的に実施しています。

ウォルマートは「エクスプレス」と呼ばれる新しいWalmart Groceryサービスを開始。4月中旬から米国内のウォルマート100店舗で試験的に実施されている。5月上旬には約1,000店舗にサービスを拡大し、その後数週間で合計2,000店舗近くで提供される予定だという。

2時間以内の配達と謳っていますが、トライアル期間中では平均して56分以内に配達することができたとのことで、ネットスーパーでこのスピードは驚異的ですね。
ただこのために18.9ドルを支払うかと言われるとちょっと躊躇してしまいます。今はまだアッパー層向けのサービスなのかもしれません。



以上。

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