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ド素人、『詩』を書く。もしくは書き損ねる。

書き方を検索している時点できっと才能はないです。
いやはや。

調べてみると詩にはどうやらルールがないらしく、テーマを決めて書いてみたり、心をつらつら描写してみたりと、皆さん好き勝手やっておられる様なので、私も倣って。

しかし、私には滲み出す様な内なる情熱や社会批判めいたものが見当たりませんので、今回は、

『詩を書いてみようと思います』という言葉から出発して、それらしく弄ってみようと思います。

『詩を書いてみようと思います』
少しかっちりしすぎていて、どうも詩人らしい浮世離れ感や体の弱そうな雰囲気(偏見)が薄いです。ちょっと語気を弱めてみましょう。

『詩を書いてみようと思う』
少し和らいだか。スタートラインに立ちたての青さもある。しずる感。試しに過去形パターンもやってみよう。

『詩を書いてみようと思った』
おや、今は書く気がないのかい?と訊ねたくなる移ろった、もとい虚ろった感じが出てきましたね。この辺でちょっと文を区切ってみましょうか。

『詩を、書いてみようと思う』
恥じらいながらも決断を打ち明ける様な、これもまた青く爽やかな気がします。

『詩を、書いてみようと、思った』
書き損ねた、筆が折れてインクが手に滲んでいく様な、個人的には少し嗚咽混じりの陰鬱としたイメージが湧いてきました。個人的にこの2人がいた時、好きな詩人は後者なので、後者である過去形パターンから発展させていこうと思います。折角なので私の脳内に湧いてきたイメージを足してみましょう。

『詩を、書いてみようと、思った
書き損じた紙 折れた筆 指先に滲むインク』
個人的にちょっとつまらない気がします。単語感が強過ぎるかも?モチーフっぽい単語を並べればオシャレかもしれませんが、好みとはちょっと違うので文章っぽく調整しまーす。

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた』
おお、好みに寄ってきたので正解としましょう。
さて、あんまり長ったらしいのは好きではないので、そろそろ核心に迫る表現を含めてみましょうか。
この詩人は何故紙を破ったのか、筆を折ったのか。
まず詩を書こうと思った時点で創作意欲はあると推察出来ます。そして、書いてみよう、ということは、創作意欲はあるが、詩を書くのは初めて、ということになります。しかしながら上手くいかなかったわけです。詩を書くことが上手くいかない。
誰かの真似をしてみたが出来なかったのか。はたまた自分の心を詩にすることが出来なかったのか。この2つのパターンを書いてみましょう。

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
あの人の真似をしたが上手くいかなかった』
比喩表現をプラスして抽象度を増してみましょう。

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
あの人のインクの痕を追った でも、見つからない』

2つ目のパターン。
『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
自分の心を上手く表現出来ないから』
抽象度を上げます。

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
言葉にすればするほど 離れていくから』

詩の正解が分からないので、というか正解という概念があるのかすら怪しい業界な気はしますが、自分的に書いた感が溜まってきたので、なんとなく今夜はそろそろテンション的にここらが潮時かと思います。
非常に短いですが、2パターンの兄弟の様な詩が出来ました。

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
あの人のインクの痕を追った でも、見つからない』

『詩を、書いてみようと、思った
紙は破った 筆は折った 指先は汚れた
言葉にすればするほど 離れていくから』

また気が向いたら続きやるかもしれません。
おやすみなさい。

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