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海上自衛隊の幹部から中小企業の幹部へ〜自分を必要としてくれる場所で、もう一度

こんにちは!日本ビルケア採用広報担当です。
入社したら、直属の上司ってどんな人なんだろう?そんな気持ちに応えたい。私たちの会社に興味を持ってくれた人に少しでも伝えられたら。そんな思いを記事にした部長インタビュー第2弾です。
今回は、工事企画部のH部長です。H部長は海上自衛隊の幹部自衛官出身。16階級ある自衛官の階級で上から四番目の「1等海佐」で定年退職された部長は、在任中多くの部下隊員を育成してこられました。そんなH部長にお話を伺いました。

工事企画部 H部長

=部長インタビュー=
◎工事企画部 H部長
◎2015年入社 7年目
◎休日はご家族とお寺・神社参り
◎趣味は映画鑑賞、温泉、釣りなど

やりきった。でも、もう一度。

ー 入社のきっかけ
入社前は、海上自衛官として定年(55歳)まで勤めていて、飛行教育における若手操縦士の育成をしていました。退職にあたって、これまで教育指導した部下たちが立派な教育者として働く姿を見たときに、なんだか今までの自分と重なって見えて「やりきった」という思いがありました。
そんな中、退職後の再就職先を探していたところ、自衛隊の援護担当の後輩から当社の社長を紹介され、会って話すことになりました。社長からは「建築のことはわからなくていい。この会社をしっかりさせたいので、その手伝いをしてほしい」と。36年間の仕事を終えるときでしたので、退職後すぐにがむしゃらに働く気持ちに最初はなれなかったのですが、社長と楽しく話す中でなんだか自分の居場所を用意していただいているような気持ちになり、「自分を必要としてくれるなら、よしもう一度やってみるか」と入社を決意しました。

ー 建物の外壁改修というこの事業について
インフラにかかわる仕事だと思っています。誰かのために、誰かがやらねばならない仕事。外壁改修工事という仕事を通じて、建物を守る、建物を利用する人を守る、資産を守るという使命を果たすことができます。この我が社の事業成果は、私たちが暮らすこの地域社会が活性化するためのひとつの歯車となります。つまり、地域社会に貢献できるということです。

自衛隊とは異なる組織づくり

ー 初めての仕事へのチャレンジ
入社後、受注営業の仕事や労務、人事(新卒採用)、安全管理、情報通信システムなど、様々な業務に取り組んできました。いずれも初めてのチャレンジだったので、まず情報収集をして、新しいものへの好奇心で学びつづけ、友人や周りの方々の助言などを得てこれまでやってきました。
さすがに業務をはじめ組織の目的も違うことで、仕事のスタートラインを見つけることに苦労しましたが、当社の全般を俯瞰してみて、永続していける組織を考えたときに必須なことから整えていく必要があると考えました。最大の案件はやはり人に関することでしたね。

入社してから様々な業務を任されてきたH部長

ー これまでで印象に残っていること
前職と異なり、仲間たちの同意を得ながら、心をまとめながら仕事を進めていくことの大切さを学んだことです。というのも、自衛隊の組織づくりは、「指揮力」と「統率力(人間性で引っ張る)」この二つの力が必要だと言われていますが、企業組織では、指揮命令ではなく統率で引っ張っていくということをまず理解しました。もちろん、業務における指示やリーダーとして指揮をとることは求められますが、まず人と人の関係。それをつくっていくのには時間がかかるものなんだなと、実感しました。

退職者が出る原因を考えて〜入口を狭く、理念に共感してくれる人を

ー 新卒採用の担当となって
日本ビルケアでは2016年新卒から採用活動に取り組んできました。会社としても新卒採用の知見がなかったので、まず大学生の就活動向や就職に対する考え方を情報収集しました。しかし、最初は本当に難しかったですね。募集を出しても応募が集まらなくて。そもそも、どんな人に入社してもらいたいのかといった明確な目標がありませんでした。合説がきっかけで応募してくれた人をそのまま採用していたという状況でした。

合同企業説明会で学生に語る様子(2016年)

ー 採用の課題と改善したこと
退職者が出たときは、なぜ辞めるのか原因を考えました。やはり、採用すべき人と違う人を採用していたんだなと。"5年、10年後以降に活躍してくれるであろう人"、"理念に共感してくれる人"を選ぶ。それが必要だと考えました。有名就職サイトに出せば応募の母数は増えると思いますが、リソースが限られる中なので選考のコストがかかってしまいます。であれば入口を狭くて、当社にマッチする人が選考を受けてくれるようにしました。選考に入る前に設けている、社員と懇談できる「懇話会」もそうです。そうすることで、現在では最終の社長面接を実施する時点で、私たちも採用したいという状況で、かつ、応募者もここで働きたいと思ってくれる状況になってきました。相互理解、相思相愛で採用選考が進むことはお互いにとってとてもいいことですね。

<最近の採用フロー>
  オンライン合説等への参加
若手社員と話せる懇話会の開催
→ 単独説明会(※希望者のみ)
→ 一次選考:書類審査・筆記試験・適正検査
→ 二次選考:一次面接(幹部面接)
→ 最終選考:二次面接(社長面接)

当たり前に褒める、当たり前に叱る

ー 部下との接し方で心がけていること
「我以外皆我師」 人は誰も完ぺきではなく間違えることもある。教える人・教わる人という関係だが、教える人も完璧ではない。間違ったときは正直に「ごめんなさい」と言えるか。完全に先生と生徒という関係ではなく、教えながら自分も学ぶ。そういう気持ちで接するべきだと私は考えています。仕事だけではなく、人生の先輩でいられる、そんな人間でありたいですね。

ー 部下が成果を出したとき、失敗したとき
人は皆、自分で達成感を味わったり、反省したりするのが難しいものです。部下が成果を出したときは褒めるのが当たり前ですし、失敗したときには叱るのが当たり前です。共通するのは、そのタイミングや伝え方が大事だということ。また、結果に対してのプロセスをふりかえることも重要なので、成果が出たのはなぜか自分自身で気づいてもらうこと。反対に、失敗した場合は何が原因だったのか一緒に考えて、最終的に原因を自分の力で導けるようにフォローしています。

部下から慕われるH部長

主体的な行動と愚直に取り組む姿勢

ー 入社1年目の新入社員に期待すること
社内に馴染むために自分から挨拶など声を掛けること。また、自分の目標設定と実践、自己分析と改善行動を繰り返す。そうやって学びつづけること。まずはこういった主体的な姿勢が大事になると思っています。

また、人生経験が増えていくと視点が変わってきます。一年目こうだと思っていたことも二年目には変わる。一年目はそれがわからない。一年目は「違うんじゃないか」と思うことがあるかもしれませんが、とりあえずやってみること。「違うんじゃないか」と疑問を抱きながらやるのと、とにかく無心でやるのとでは成果や得るものが全然違います。上長に言われたことを素直に取り組む。とにかく目の前にあることを愚直にやることです。

自分自身のことをふりかえり、力に変えていく

ー 部長の社会人としての信念
海上自衛隊幹部候補生学校で用いられている、一日を振り返る自己研鑽の習慣に『五省』というものがあります。

▼至誠
誠実・真心、人の道に背くことはなかったか。
▼言行
発言や行動に過ちや反省するところはなかったか。
▼気力
精神力は十分だったか。
▼努力
目的達成のために惜しみなく努力したか。
▼不精
なまけたり、面倒くさがったりしたことはなかったか。

それから、『回向返照』
私たちは、他人の目を気にしたり、自分の外側ばかりに意識を持っていきがちですが、現在の自分の内面を省みることの必要性を説いた言葉です。

この『五省』と『回向返照』は私の信念であり、日々大事にしていることです。

最後に、採用も担当される部長に求める人物像を教えてもらいました

ー どんな人に入社してほしいか
素直な人、前向きに業務にあたろうとする人、自分自身のことを振り返って力にできる人です。建物が好きな人、福岡が好きな人ももちろん大歓迎です。あとはやはり、私たちの会社の経営理念に共感して、自らが実践するイメージを持つことができる人ですね。お客様の資産を大切にすることも、共に働く仲間のことも大切にできる。そんな人たちが仲間として加わってくれてくれたら嬉しいです。
そして、この会社に勤めるそんな仲間たちみんなが、幸せに毎日を送れるようにしていきたいです。

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(インタビュー実施:2023年1月)


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