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AI業務利用の脅威とリスク:企業アンケート調査結果


はじめに

情報処理推進機構(IPA)が発表した「AI利用時の脅威、リスク調査報告書」によると、AIの業務利用におけるセキュリティ上の脅威やリスクが明らかになった。本記事では、調査結果をもとにAI業務利用の現状とセキュリティ対策の課題を探る

【関連図書】

AIの業務利用状況

調査によれば、AIを業務で利用または許可している企業は16.2%に過ぎず、予定ありを含めても22.5%である。まだ十分に浸透していない現状が浮き彫りになった。導入が進んでいるのは「チャット・質問回答」などの顧客サービス改善に関するものが多く、次いで社内業務効率化のための「翻訳」や「文案作成」が挙げられる。特に通信業やサービス業での導入が目立つ。

AIの利用状況
出典:https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2024/press20240704.html

AIに関するセキュリティの認識

セキュリティに関しては、調査対象企業の6割がAIの脅威を感じており、7割がセキュリティ対策の重要性を認識している。AIシステムの堅牢性や個人情報の適切な取り扱いが重要視されているが、具体的な対策が進んでいる企業は少ない。

AIのセキュリティに関する脅威の度合い(n=1000)
出典:https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2024/press20240704.html

セキュリティ対策の現状と課題

規定策定や明文化、組織的な検討が行われている企業は20%未満で、策定中を含めても40%未満にとどまる。特に中小企業では対応が遅れており、IPAは「個人任せでは課題解決は難しく、事業への影響が懸念される」と指摘している。

生成AIの規則、体制整備状況(n=1000)
出典:https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2024/press20240704.html

結論

調査結果を総括すると、AIの業務利用はまだ浸透しておらず、セキュリティ対策も不十分である。企業はAI導入に際してシステムの堅牢性や個人情報の取り扱いに注意を払い、組織的な対策を進める必要がある。特に中小企業は早急に対応を進めるべきである。

まとめ

  • AIの業務利用はまだ浸透していない。

  • 多くの企業がセキュリティ対策の重要性を認識しているが、実行は不十分。

  • 中小企業の対応の遅れが課題


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