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ブラジル音楽の現在、過去、未来〜マリーザ・モンチ公演より〜

昨晩、恵比寿ガーデンプレイスのライブ会場で、オールスタンディングで、2019年以来、約5年振りに体感できたマリーザ・モンチの公演について。

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Posted by 池淵竜太郎 Ryutaro Ikebuchi on Saturday, May 11, 2024

現代ブラジル音楽の至宝と称される彼女については、あまりにも情報量が多過ぎて、私自身では、ほとんどその魅力を伝えることができないと悟り、

Marisa Monchi, bem-vinda ao Japão. Estarei presente no seu show no Ebisu Garden Place. Marisa Monchi, welcome to...

Posted by 池淵竜太郎 Ryutaro Ikebuchi on Friday, May 10, 2024

以下の、渡辺亨さんの記事をご紹介しますね。

寄稿者プロフィール:
渡辺亨(わたなべ・とおる)

音楽評論家。
著書に「音楽の架け橋」、「プリファブ・スプラウトの音楽」、「女性シンガー・ソングライターの系譜」。
NHK-FM「世界の快適音楽セレクション」の選曲と出演。
4月初旬にシルビア・ペレス・クルスと再会したばかりで、5月にはマリーザ、メロディ・ガルドーも来日……今から幸福感に包まれています。

※※※

なお、上記の記事に加えて、実際にライブ会場で彼女の歌声と、彼女が奏でるギターやカヴァキーニョなどの演奏と、ロックバンドスタイルの共演者たちの演奏を聴いた感想を付け加えてみると、

今回のライブで彼女から披露されたのは、ジャンルでいうと、MPBと呼ばれる、モダンで(M)ポピュラーな(P)ブラジリアンミュージック(B)を、彼女なりに解釈したオリジナルのスタイルで歌い演奏されたものが中心でしたが、

その中で、1曲、大変古い、確か百年以上前の1917年につくられた、ブラジルの誰もが心に秘めている心=コラソンを歌った楽曲を歌いますとのMCの後で、会場に詰め掛けたオーディエンスとともに、その曲を一緒に歌ったのも感動的でしたね。

あと、以下の情報が、彼女のことを、少し詳しく知る助けになるのではないかと思います。

マリーザ・モンチ(Marisa Monte、1967年7月1日 - )は、ブラジルの歌手。

リオデジャネイロ出身。

その音楽の大部分はモダンなMPB※のスタイルである一方、伝統的なサンバやブラジル北東部民謡の楽曲やロックなどジャンルを超越した歌手として知られている。

マリーザの家庭は中流階級でありながら、マリーザの父親が、(サンバチームの)エスコーラ・ジ・サンバ・ポルテーラ(G.R.E.S.Portela)のメンバーで役員だったことから、(そのルーツが)黒人の下層階級の音楽とされるサンバなど、幼少より多くのブラジル音楽に囲まれて育った。

したがって、マリーザはポルテレンセ(ポルテーラの人、あるいはポルテーラ贔屓の人)として知られている。

一方で、マリア・カラスの大ファンだったことから19歳にしてクラシックの声楽の手ほどきを受けるためにイタリアに渡った。

今日のマリーザの多様な音楽性はこうした部分に影響されて育ったことによるものである。

しかしイタリアで心変わりが生じ、ヴェネツィアのバーやクラブでMPBを歌うようになる。

これがミュージシャン・小説家・プロデューサーなど多彩な顔を持つネルソン・モッタの目にとまり、ブラジルEMIと契約。

当時はEMIの膨大なアーカイブから音源を選び、何度も頼み込んでカセットテープにコピーをしてもらうなど、自身の音楽性をより深めつつデビューへの準備を整えていった。

1988年3月、サンパウロで開いたショーがセンセーションを呼び、翌1989年にデビュー。

このデビュー・アルバム『マリーザ・モンチ』は、新人歌手ながらスタジオ録音ではなくテアトロ・ヴィラ・ロボスで開かれたライブ音源だったこと、

またその内容がクルト・ヴァイルに加え、アメリカ・ハリウッドで成功したブラジル人歌手でマリーザが敬愛するカルメン・ミランダのサウス・アメリカン・ウェイ(South American Way)、さらにはイタリア人歌手のピノ・ダニエレ、アメリカのジョージ・ガーシュウィン、マーヴィン・ゲイやルー・リード、またアルナルド・アントゥネスといったアーティストの曲を選曲し収録、多種多様なジャンルとその優れた表現力もさらにセンセーションを呼び、話題となった。

デビュー・アルバム発売前から前評判が高く、「エリス・レジーナ亡きあとのMPB女性歌手」などと称賛されたが、マリーザは「その称賛は嬉しいけど、エリスの20年に対し私は5年というキャリアしかなく、またやっているスタイルが全く違うから、比べられる共通点があるとは思えないわ」などとやんわりと否定している。

1991年、2枚目のアルバム『マイス』ではプロデューサーにアート・リンゼイを迎えて製作、ローリー・アンダーソン、デヴィッド・バーン、坂本龍一といった海外のアーティストをゲストに迎えてコラボレーションした。

またカエターノ・ヴェローゾの「De Noite Na Cama」(ジ・ノイチ・ナ・カーマ)、あるいはカルトーラの「Ensaboa」(エンサボア)など、知られた曲に斬新なアレンジを施して従来とは全く異なったイメージを与えた。

※MPB: 
ポプラール・ブラズィレイラ(Música Popular Brasileira, MPB (エミ・ペー・ベー)とは、ブラジルの音楽形式(ジャンル)の1つで、英語的に言うと「ブラジリアン・ポピュラー・ミュージック」の意。
主に、1960年代後半、ボサノヴァ誕生以降の、ブラジルのポピュラー音楽をさす。ロック(ホッキ・ムジカ)など若者への訴求力の強い現代的な音楽が、当時流行していたTV音楽番組を通じてマスに流布したため、このように呼ばれた。

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昨晩、恵比寿ガーデンプレイスのライブ会場で、オールスタンディングで、2019年以来、約5年振りに体感できたマリーザ・モンチの公演について。 https://www.facebook.com/100000591726100/posts/83...

Posted by 池淵竜太郎 Ryutaro Ikebuchi on Saturday, May 11, 2024


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