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転職する時に「想いへの共感」が「条件の一致」を上回る話

先日「noteの入社エントリタグがついている投稿を全部読む」という調査をした。入社理由はなんと書かれているのかを知りたかった。

(なお、入社の理由は複合的で「この人は、ここが決め手」と言い切ることができなかった。抽象化すらも自分のさじ加減で解釈を変えられてしまうので、定量的データとして使うのは難しかった。あくまで「全部読んだ印象」でこの記事は書かれている。)

条件が一致する、なんて当たり前

転職活動において「条件が一致する」というのはもはや当たり前なのだろう。技術スタック、給与、勤務条件など。

自分自身の転職活動も複数回行ってきたが、給与レンジはある数値に収束すしがちだった。だいたいの興味を示していただける企業は、評価に見合う報酬は出せるし、環境も提供できる。一定のキャリアと実績を残してきていれば、条件自体は似たり寄ったりの評価になってくる。

結局のところ、もう札束で殴ることだけでは決め手にはできなくなってくるという状況であることは、他の人の入社エントリからも読み取れた。

自分がどうしたいのか、というもう一つの判断軸

条件が似たような企業に内定したとして、何を基準に選べばいいかがわからない、という問題は多い。

私はコーチングを100人以上に行ってきたが、キャリアコーチングのテーマの多くは「今後のキャリアをどうすべきか決めかねている」というもので、中身は「結局何がしたいか、どうありたいか、どうなりたいか」が言葉になっていないというものだった。

そういった実体験から「結局何がしたいか、どうありたいか、どうなりたいか」による判断軸が、提示条件とは別に存在するのだろう、という感覚があった

「共感」という全てを超越する判断軸

そんなことを思っていたが、多くの入社エントリを読むと、想像以上に「想いに共感」という理由が決め手になっていることがわかった。代表のnoteに共感した、話してみてこの人たちの想いは本物だと思った、掲げるビジョンにワクワクした、など「自分軸以上に、相手軸に引き寄せられる」という理由が一定以上存在していた。

(なお、noteしか読んでいないので、媒体特性状、ちょっとエモい理由だからこそnoteに書こうというバイアスはかかっているとは思う。でも、一定数以上いることに間違いはない)

なお、この記事の思いは以下のnoteに強くインスパイアされている。(条件云々の話ではもちろんないが、あれだけ何もかもが強いLayerXですら、代表の想いへの共感が軸になるのだと思えた)


心を揺れ動かされることの魔力

「この想いに力を貸したい」という感情は、全てをひっくり返すだけの理由になりうると感じている。

人間は心が大きめに揺れた時、ロジックを再び後付けする生き物だ。漠然と決めていた条件があっても、結局好きになった人がタイプの人だ。背が低くて髪の短い妹キャラがタイプだと言い張っていても、惚れてしまえばその日から長身ロングのお姉さんもいいなと思ってしまうものだ。きっと。

私が今の会社に入社した理由は中の人への共感だった。数回の面談を経てじっくり話した結果、この人たちとやりたいと思えた。「開発者の経験が生かせる環境ではなく、提示できるポジションがない」というところに「給料が下がってもいいから何かないか」という提示をしたくらいだった。所属部署も、一番人が欲しいところでいい。といった。結局色々あって新規事業を立ち上げることになった。もはやエンジニアでもない。

どうすれば心は動くか

継続的に発信することだ。別に心を揺さぶるためにエモいことばかり言えというわけではない。何をやっているのか、どういう考えで事業領域に向き合っているのか、どう技術に向き合っているのか、など、会社にとっては当たり前のことでも一つずつ、言えることを愚直にオープンにしていくことだ。

もちろん、その上で、実際に会って話すとか、副業や業務委託でちょっとだけ一緒に働いてみるとかしてみて「抱いていた印象が確信に変わる」という体験も重要だ。今の会社ではそれができなかった。たまたまリファラルがあったからこそ「実際に会って話す」にダイレクトにつながったが、それがなかったらそもそも知ることもなかった。

小さな共感を積み上げることが、今からできる心を動かす発信だと思う。

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ここ最近は、そんな想いから、企業の中の人の思いを引き出すということをやりたいと思っています。最近はこんなnoteを書きました。

想いを引き出すことが得意です。発信手伝わせてください。

https://twitter.com/nayucolony










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