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40代フリーランスママ:業務委託から広がる自分の世界

18年新卒以来正社員として働いていましたが、2023年3月末に退職。今は業務委託として毎日働いています。

立場が変われば見えるものも変わる。今回はちょっとモヤモヤした気持ちとその変化をつづります。


考え方を変えていく

前回、業務委託は労働者以下の底辺なのか、というお話をしました。

確かに有給もなく、働かなければ本当にノーペイです。健康診断などの福利厚生もありません。その分、早朝に働いても誰も文句を言いません。

自由なはずなのに、わたしはどうしてもシステムの中に入ると期待以上にがんばろうと思い、がむしゃらにSlackを読み、タスクをこなしていました。

「がんばったら認めてもらえる」

そんな心の現れが、業務委託の働き方に投影されているのではないか、と気が付きました。でも、ふと、これは、頑張りを認めてくれる評価システムがあった正社員のころの名残なのだと思いました。

40年間、子どものころは親に認めてもらいたくってがんばり、社会人になったら周りに認めてもらいたくってがんばる。嫌気が差してがんばったのに、またフリーランスになっても頑張ろうとしている。

いまだに、他人の評価を気にしている自分にびっくりしました。

「ほんと、周りを気にするよね」

夫に言われたとおりです。(容赦ないとは思いますが、事実です)

わたしはある意味、純粋すぎるこころを持ち続けているのかもしれません。「がんばったら認めてもらえる」というのは、ある一定の仕組みの中の話です。

もしかして、自分が学ぶことが好きなのは、「努力は必ず実る」という自分の信条を確認できるからなのか、とも感じてきて、勉強好きな自分もなんだかちっぽけな存在に思えてきました。

フリーランスになって、ようやく年収・学歴の呪縛から解かれたのに。自分を卑下するポイントを探している自分。

なんだか、バカバカしくなってきました。

自分の立場を認める

業務委託はがんばったって、しょせん、業務委託です。時給アップだって、半年後にあるかないか。それまでにわたしが嫌気が差したら、もうさようなら、の世界です。

じゃあ、「正社員になって、営業数字を引っ張っていくか」というとそんな気概はない。そんな情けない自分が、今の自分なのです。

「頑張りすぎるのはやめよう」

正社員を辞めるときに頑張りすぎないようにしよう、と思ったのに、また業務委託で無理に頑張ろうとしている。

わたしは一体何に認められようとしているのか。
自分自身なのか。何なのか。
認められないと生きていけない人間なのか。

これからも人生のテーマとして考えていきます。

お仕事の依頼を断る

モヤモヤを抱えながら、夏休み中の子どものお昼ご飯メニューも思いつかず、とりあえず冷凍ご飯を電子レンジへ。インスタントスープが確かあったはず…とお湯を沸かしていたところ、登録している翻訳会社から、自宅に電話がかかってきました。

普段、自宅に電話がかかってくるのは、子どもたちの学校か習い事だけです。てっきり塾の売り込みかと思ったら、「翻訳チェックの前の日本語訳確認をお願いしたが、返事がないから電話した」ということでした。

電話の担当者曰く、4日前にメールで連絡したとのこと。焦って確認したところ、確かにメールが届いていました。
電話口の担当者は大変丁寧で、「翻訳チェックに回せるかどうか、日本語訳をざっと確認いただけますか?」とお話がありました。

ただし、今回の日本語チェックについては報酬は出ないとのこと。これまでお仕事をいただいている翻訳会社なので、報酬なしでも協力するか、と確認しました。読んですぐに「機械翻訳」の日本語文だとわかりました。

機械翻訳については賛否両論です。内容を確認するだけであれば問題ないとおいう声、いや、プロの翻訳家にはかなわないという声、どれも正しいと思っています。

しかし、わたしがいただいた機械翻訳の日本語文は「ですます」と「だである」の統一すらされていない、品質の低いものでした。翻訳し直した方が早い部分もあります。

これまでの翻訳チェッカーのレートから考えると、2倍近い破格の価格提示でしたが、断りました。

本来の翻訳チェッカーの仕事は、翻訳者の翻訳を、第三者の目で、抜け漏れがないか、重大な訳し間違いがないか確認するものです。そして翻訳チェッカーは、どんなに良くても、翻訳より10~20%程度の報酬しかいただけません。

つまり、2倍近くの価格を出しても、翻訳者に依頼をするより安上がりだから、クライアントは翻訳チェッカーに依頼を出したわけです。

クライアントとわたしの間に入ってくださっている翻訳会社の担当者が、「クライアント様がコスト重視で何度話をしてもわかってもらえないのです」と、わたしの気持ちをわかってくださったのが唯一の救いでした。

フリーランスとして仕事は断りたくありません。でも、弱い立場だからと言って、質の悪い依頼をしてくるクライアントは許せまあせん。今回ばかりは毅然と断りました。

前職の仲間と会う

前職でお世話になったかたが、鉄道がお好きなことがわかり、子どもを連れて会いに行きました。

その方は10年以上いっしょに仕事をした仲です。今、もとの職場がどうなっているかお話を聴きたかったし、わたしの現状も話したかったのですが、いかんせん子どもがいるので、あまり大人の話はしませんでした。

「子鉄」から本当の鉄道好きに変わりつつある子ども。もはや母は知識では付いていけず、「話を聴く」しかできなくなりましたので、鉄道好き同士で語っていただけるのは本当に助かりました。

別れ際、その方が「えいこりあんさん、イキイキしていますね」とひとこと。もちろん、子どもと一緒にいるから、笑顔でいたのかもしれませんが、「イキイキか…」と感慨深かったです。

ボランティア翻訳を引き受ける

わたしは、この2~3年、マインドフルネス瞑想のおかげで前向きになれました。退職前、つらいときも瞑想で頭をスッキリさせたおかげで会社に向かうことができました。

そんなお世話になったマインドフルネス瞑想講座で日本語翻訳プロジェクトが立ち上がることを知りました。

何かのお役に立てるかもしれない!とピンときて、申し込みました。

すぐに米国からのお返事がありました。「数年かかるプロジェクトですが、よろしいですね?」「無理のない範囲で進めましょう」と温かいメッセージで舌。

数年後、マインドフルネス講座が日本語でもっとみなさんに親しんでもらえると思うとワクワクします。
これから楽しみながら翻訳チェックをしていきます。

まとめ

今回はなんだかメソメソした記事になってしまいました。

こんなわたしとでも、もしお話ししてもいいよ、つながってもいいよ、というかたがいらっしゃったら公式LINEにお越し下さい。
1か月に数回、わたしの近況や、おすすめnote記事をお送りしています。売り込みなどはありませんのでご安心ください。


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