琉球新報・落ち穂 第6回掲載エッセー
「紋様の魔法」
紋様に惹かれたのはいつだったろう。本当に小さな頃から、原始的な紋様、縄文土器に描かれているような渦巻きや、アール・デコ紋様が好みだったのは覚えている。多感な高校生〜専門学校時代、ビアズリーの繊細な白黒の世界や、フンデルトヴァッサーの鮮やかな曲線の世界に憧れていた。来沖し、紅型染めをはじめた頃は古典柄を模倣するところから学んだのだが、日本の影響からくる花鳥風月に季節感がなく(藤の花に桜・鳳凰etc)、その大らかさと自由さに驚いた。気品がありながら、様々な文化