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選書からみえる今年のわたし
2023年も残り2ヶ月。毎年毎年、1年が過ぎるのがどんどん早くなっていく。
新しい年が始まるときには、新年の目標を考えるように、年末には今年の振り返りというものを形だけでも、と毎年していた。
そんな中でいつも思っていたが年末に振り返るのは少し遅過ぎるんじゃないか、ということ。
達成したこと、達成できていないこと、改善したこと、改善できる余地があったもの、と年が終わる少し前に振り返りをしていれば、その年が終わる前にまだ間に合うものもあるかもしれない。
そこで、今年は少し早めに振り返ってみることにした。
”振り返り第一弾”として、
選書からみえる、今年のわたしがなにを課題にしていたのか
を振り返る。
本とわたし
子供の頃のわたしは、漫画は読むが”本”はそれほど読まなかった。
本が嫌いだったわけではない。
ただ興味がなかったんだと思う。
小学生・中学生の頃に「本を読む」理由は、夏休みの宿題だったから。
両親も、とくにわたしに読書を勧めてきたわけでも、強制しようとしていた記憶もない。
漫画を読むときは、流し読みはせず、ページの隅々まで目を通し、絵をじっくりと観察して、じっくりと読みたい派。今もそう。
漫画家さんが描いた絵には、いつも惚れ惚れする。
漫画好きな母もわたしが読んでいる漫画を一緒に家で読んでいた。
一緒に近所の岩盤浴に出かけて、1日を過ごそうなんて日は、2人でずっと漫画を読んでいた。読むスピードがわたしより断然早い母にはいつも驚かされる。
そんな漫画しか読まず、本となかなか付き合いの浅かったわたしも今となっては、漫画だけでなくいろんなジャンルの本を読むようになった。
冊数が増えていったのは、大学生の頃だった。当時、わたしの近くにいた人たちがいわゆる意識の高い人で影響を受けていろんな本を読み始めた。
また、当時、憧れていたわたしのいとこ(アメリカの大学に通っていたという単純な理由で憧れていた)が「本はたくさん読め」と言っていたのでその二つが重なり、本との付き合いが身近になっていった。
本は”その人”を表す、と思う
本を選ぶとき、わたしは大抵、その時の気分で選ぶことが多い。
たまたま本屋さんで見かけた本、友達に勧められた本、話題になっている本、受賞した本、SNSで誰かがおすすめしていた本など、いろんな本と出会うことはあっても、選んで、買う、というところにたどり着くには、わたしの気分次第なのだ。
すなわち、選んだ本が何についての本だったか、どんなジャンルだったかを振り返ることで、過去のわたしが見えてくる。
友達や自分の尊敬する人に会うと、わたしはよく「今、読んでる本はなに?」と聞いていた。
その人がどんなことに興味を持っているのか、どんなことを知りたいと思っているのか、自分の知らない世界はどこまであるのか、とその人が読んでいる本を自分も読むことで、その人の考えに近づけるような気分になった。
本はその人を表す、と思う。
人が本を読むのは、何かを学びたい、知りたい、という気持ちがあるから。
小説であれば、どんな世界観のストーリーかによって、その人の嗜好が見えてくると思う。
どんな本を読んだかをさらけ出すのは、ありのままの自分を見せるような気持ちになる。
2023年のわたし
わたしが読んだ本は以下の通り:
嫌われる勇気(岸見一郎、古賀史健) ※再読
センスは知識からはじまる(水野学) ※再読
人新世の「資本論」(斎藤幸平)
バカの壁(養老孟司) ※再読
池上彰のお金の学校(池上彰) ※再読
夜と霧(ヴィクトール・E・フランク)
暇と退屈の倫理学(國分功一郎)
The Alchemist(Paulo Coelho)
ウチらメンタル衛生きちんと守っていかないと普通に土還りそう(Kemio)
夢をかなえるゾウ4ーガネーシャと死神(水野敬也)
夢をかなえるゾウ3(水野敬也)
それをお金で買いますか〜市場主義の限界(マイケル・サンデル)
The joy of Small Things(Hannah Jane Parkinson)
夢をかなえるゾウ0ーガネーシャと夢を食べるバク(水野敬也)
ぼくたちは習慣で、できている(佐々木典士)
ほどよく距離を置きなさい(湯川久子)
感情の整理ができる女は、うまくいく(有川真由美)
鋼の自己肯定感(宮崎直子)
六人の嘘つきな大学生(浅倉秋成)
俺ではない炎上(浅倉秋成)
お前のために生きてないから大丈夫です(カマたく)
生き方はニーチェに聴け!(白鳥春彦)←いまここ
「※再読」とあえて、記載したのは、”今年のわたし”が新しく購入した本ではなく、以前に購入して読了していたが再度、読み返したくなったから、という意味で付け加えた。
改めて、どんな本を読んだかを振り返ることで
今年のわたしがどんなことに興味を持ち、
どんなことに悩み、
どんなことを知ろうとしていたのか、
が見えてくる。
わたしは作者(作家)で選ぶ、ということをあまりしないが、同じ作家の本をいくつも読んでいるのは、単純にその作家さんの世界観・考え方が好きだからに尽きる。
「夢をかなえるゾウ」シリーズでは、本を読みながら、何度も吹き出して笑ってしまったシーンがある。
自己啓発本としては、定番のシリーズだが、だからこそ学べることも多くある。
ビジネス書に加え、自己啓発本がやっぱり好きなんだな、と気づかされる。
2023年に限った話ではないが、わたしは人間関係についての本、人生についての本、哲学的な内容の本が好きな傾向にある。
人間関係は、生きていく限り永遠の課題のようにも思う。恋人との関係も友人との関係も仕事との関係も永遠に続くし、永遠に自分に関わりのあること。だからこそ、わたしはいろんなそういった本に引き寄せられがち。
ドイツに住み始めてからは、「夜と霧」のように、ドイツの歴史に関わる本も読み始めた。
自己啓発本ではおなじみのアドラー(アドラー心理学など)もドイツ出身と思えば、意外にドイツと自分は縁があったんじゃないか、と感じることもある。ニーチェもドイツ出身だ。
わたしにとっての本
以前のnoteの記事にも書いた通り、最近のわたしにとって、本を読むことは一つの「対話」となっている。
話し相手が、本になっている、という感じだ。
その時のわたしが抱えている悩みを本が解決してくれたり(解決のヒントを与えてくれたり)、新しい考え方・捉え方を教えてくれたり、少し生きやすくなるヒントを教えてくれるようなイメージだ。
本を読むことは、自分以外の誰かの視点を知ることができると同時に、自分を客観視することもできる。
悩みやストレスの中にいると、自分を中心に、自分の気持ちや状況だけにフォーカスしがちになってしまうけれど、本を読むと、深呼吸ができるような感覚になる。
本は、わたしにとって癒しを与えてくれる存在でもあり、鼓舞してくれる存在でもある。
またわたしは読んだ本の中で、心に残った文章は改めて、ノートにまとめている。自分の手で、ペンを持って、書くことで頭にも残りやすい。
どんなにいい本を読んでも、人はずっとそれを覚えておくことはできない。
だからこそ、このノートを見返すことで、本が教えてくれたことをまた思い出して、心に留めることができる。
「わたしたちが読むべき本とは、次のようなものだ。
読む前と読んだあとでは
世界がまったくちがって見えるような本。」
ーニーチェ
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