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他者の視点をとりいれると気づきがあった

わかりやすく説明するのは難しい

仕事柄、説明することが多いです。
仕事の中心である財務会計に関することはもちろん、マーケティングや生産管理、人事組織などなど。
私の場合、お客様のほとんどが小さな会社の経営者の方なので、経営に関することに対して一人で幅広く答える必要があります。

知識量と理解度が同じ人同士であれば話は簡単ですが、経営者の方の苦手な部分、知らない部分の知識を補完することが求めらますので、わかりやすく理解してもらえるように説明することが求められます。

が、これがなかなか難しい。
「中学生にもわかるように」ということはよく言われていますし、理解もしてますが、なかなか簡単ではありません。
人には「中学生でもわかるように」と言いながら、”知っている”と”できる”の違いを痛感しております。
単に「能力が低いだけだろ」と言われればそれまでですが、その都度その都度頭はフル回転です。

文章で説明はもっと難しい

文章での説明はもっと難しいです。
対面であれば、あれこれと話しもできますし、図もその場で書けます。
経営者の方の表情も見れますし、わからなければよりかみ砕いたり例え話をしたりと、追加で説明できます。

一方文章の場合は、あれこれ書くのも大変だし、文章が長いと読み手も疲れます。
自分自身も長い文章を読むのは好きではありません。

いや、あれこれ言ってますが、単に面倒です・・・

上手な文章で書けたりまとめたり、図に表せられる人に憧れます。

自分では当たり前すぎて「わからない」時の感覚を忘れている

最近気を付かされたことに、
自分では当たり前すぎて「わからない」時の感覚を忘れてしまってる
ことでした。

私は財務会計を得意としていますが、高校を卒業して専門学校に入って簿記を学び、卒業してからもずっと財務会計の仕事をしています。
すると、簿記のわからなかった頃の記憶も約30年前となり、どこでつまづいてどうやって理解したのかも忘れつつあります。

そのような時、自分の感覚や中小企業診断士のような専門家の角度だけでなく、顧客の感覚により近い当社スタッフの感覚が新鮮に映りました。

顧客の感覚に近い当社スタッフにSWOTの説明をしてもらったら、とても分かりやすかった

当社は今年の春からInstagramを始めました。

https://www.instagram.com/nautical2020.kobe/

理由は昨年、女性の経営者の方から「毎日忙しいし情報収集はもっぱらInstagramになってます」と聞いたからです。
世の中の移り変わりにようやく対応しようと、HP以外の情報発信の場としてInstagramを持ちたいと考えていました。
すると当社スタッフが「会社のInstagramの発信に興味があるし、色々と試してみたい」と私の意向を上手にくみ取ってくれ、現在運営を担ってくれています。

SWOTをパンダで説明する斬新さ

Instagramの発信は、色々と経営に役立つようなことをわかりやすく発信してくれています。

そして、一番唸ったのが、SWOT分析をパンダで説明した回でした。

SWOT分析は、経営のフレームワークの一つで幅広く使われています。
その使い方や有効性に異議を唱えるコンサルもいますが、金融機関や公的機関、補助金などに提出する事業計画書ではSWOT分析を求められることが多いフレームワークです。

教科書やネットで調べると文章で説明されていることが多いです。
ですが、知らない人、初めて読む人からするとわかりにくいかもしれません。
そこで当社スタッフは、わかりやすさを優先して、誰もが知っている「パンダ」を題材にSWOTの説明をしてくれました。
その発想が素敵です。

こういった発想は、正直言って私にはありませんでした。
仮に例を使うなら、きっと”企業”を題材にしていたでしょう。
例に”企業”を使うのは当たり前すぎて、面白くもなんともないです。
誰でも言えますし、私よりもっと上手に説明できる人もゴロゴロいるでしょう。

補足説明をすると、
「強み」「弱み」は自社のこと。
「機会」「脅威」は外部のこと。
です。

強みとは「他よりもいいところ」だ

パンダの競合?の動物と比べて説明してます。
強みは「他と比べて」優れているところなので、単に「いいところ」としていないのがミソです。

人によっては違うかもしれませんが、多くの人の認識とズレてないかと思います。
「ニュースになりやすい」は企業目線、自治体目線かもしれませんね。

恐らく今回のSWOTは、パンダ自身でなく、動物園の運営担当からみたパンダをSWOT分析をしたのだと思います。

弱みは「他よりもイマイチなところ」だ

弱みを「イマイチなところ」としている点も面白いと思いました。
弱みは強みとも言いますし、弱みばかりに目を向けるとネガティブになりますが、「イマイチなところ」というと、ちょっとマイルドな感じになります。

一見弱点のないパンダも、競合と比べるとイマイチなところがあります。「数が少ない」は、強みの「めずらしい」と表裏一体であると気づくと思います。

「触れ合うことができない」はそうきたか!と思いました。
猫やウサギは触れ合うことができます。
それに比べるとパンダは見るだけです。
しかも、ガラス張りでみることが多いのではないでしょうか?
ウサギや羊など、数も多くて珍しくもないですが、ふれあい動物園は子供たちにいつも人気です。うちの娘も動物園に行けば必ず触れに行ってました。

このように、いろんな面から考えられるのがSWOTのいい面です。

機会は「まわりがいい感じ」だ

パンダは世界中で人気です。
可愛らしさと希少性が相まって、人気を維持しています。
パンダが人気の間は、パンダを取り巻く環境は「いいかんじ」ですね。

また、コロナによる外出自粛もなくなると外出する人が増え、そうすると動物園にとっては「いいかんじ」となります。

脅威は「困ったことになるまわりの状況」だ

パンダは所有権が中国なため、返せと言われれば返さなくてはなりません。
政治的対立などが生じると、パンダの返還を求められるかもしれません。
それは動物園からすれば「困ったまわりの状況」ですね。

また、コロナのように外出自粛になると「困った状況」になります。

誰から見て?まわりは?

コツ、と書いてますが、SWOT分析は見る視点が異なると全く違った結果になりかねません。
また、自社だけでなく周囲の状況にも気を配ることが必要です。

SWOT分析の解説としては、「足りない」とか「ちょっと違う」と思う人もいるかもしれませんが、私のメインターゲットである小さな会社の経営者が第一歩を知るには、ちょうどいい感じと思ってます。

顧客の気持ちに近づくことと、イメージをもってもらえること

顧客の困りごとに寄り添えるか

私の仕事は、10を100にする仕事より、マイナスから0,0から1,1から10のような仕事が多いです。
そうすると、経営者の方の経歴が浅かったり、組織が小さい、使える資源に制約があったりと、色々と大企業や中企業のようにはできないことが多いです。

わたしもその会社のことを理解するのに色々と質問もしますし、業界特化型で仕事もしていませんので、その業界のことや会社のことを都度都度教えてもらいながら仕事をしています。
お互い知らないことを教えあいながら理解しながら仕事を進めなければいけません。

そのため、なるべくわかりやすく伝えることは必須です。

わかりやすく伝えるには、中小企業診断士のような知識を身に着けている人だけでなく、スタッフをはじめ色んな人に協力してもらいながら、様々な角度から伝えられるようになりたいですね。

短い文章とイラストは記憶に残りやすい

このInstagramの投稿は、前述の女性経営者の方に「とてもわかりやすかった」と好評でした。
やはり文章を読むのは理解するのに疲れますし、記憶するのも繰り返し必要です。

繰り返し読みやすい短い文章とイラストは記憶に残りやすいと思います。

少しづつになると思いますが、Instagram投稿をはじめ、わかりやすいコンテンツを作っていけたらなと思います。
スタッフさんは大変と思いますが・・・(笑)

おまけ

ちなみに、パンダを使ってVRIO分析もしています

元ネタはこちら


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