B'zのLIVEに行った話
「また会いましょう、バイバイ」
B'zのボーカル、稲葉さんはいつものようにこう言いながら、ギターの松本さんと共に舞台を降りていく。
B'zは今年30周年を迎え、記念ツアー『Pleasure 2018 -HINOTORI-』が全国で開催されている。
そして昨日、9月21日がB'zのデビュー記念日だ。ぼくはそのデビュー記念日に行われた公演に参加してきた。
初めてB'zのPleasureツアーに行ったのは5年前、ぼくが高校2年のときだ。
5年前も今日と同じようにチケットを握りしめ、会場へと足を運んだ。
日産スタジアムという日本最大のスタジアムを埋め尽くす75000人のB'zファンと、そのファンを圧倒するパフォーマンスを見せるB'zにただただ感動したのを覚えている。
「次のPleasureは5年後かぁ、、長いなぁ、、」と当時のぼくは遠い未来をぼんやり眺めていた。
それからあれよあれよという間に5年が経ち、2018年のPleasureを迎える。
ライブ中稲葉さんがこんな感じで話をする。(うろ覚え)
『ライブに来てくださってる皆さん、それぞれ日々の生活のなかで楽しいこと、辛いこと、大変なこと、いろいろなものを積み重ねて生活していると思います。その積み重ねたものをB'zのライブで思いっきり腹の底から吐き出してみてください。そしてこの瞬間、同じ時間同じ場所に集まった皆さん、我々、いっしょに思いっきり歌ったり、踊ったり、叫んだりしてみてください。そうすることでエネルギーをもらったり、新しいアイデアが浮かんだり、生きてて良かったなぁと思えること、こういったものが “Pleasure” なんです。』
ぼくが5年前のPleasureから今年のPleasureまで、自分が積み重ねてきたものはなんなのか。
出会った人々、別れた人々、成し遂げたこと、成し遂げられなかったこと。獲得したもの、失ったもの。
この5年の間にどれだけ前に進むことができたのだろうか。
自分の道をしっかり歩んでいるだろうか。
いまぼくはシェアハウスをやったり、プログラミングで飯が食えるように勉強したりしている。
これらが本当にいま自分がやるべきことなのかどうかは正直未来になってみないと分からない。
先行く道は見えているようで見えていないし、まだまだ悩みは尽きない。
過去の出来事や現在不安であることを思い起こし、たまってきたエネルギーを声援にのせて思いっきり吐き出す。
周りの人々もそれぞれのたまってきたものを同じように心の底から吐き出していただろう。
それが集い膨大なエネルギーになって会場を満たす。
それに応えるかのように、ステージの上にいるB'zは膨大なエネルギーをさらに上書きし、とてつもないエネルギーを跳ね返す。
とても50を過ぎたおじさんには見えない。これがB'zか…と改めて認識させられる。
このようにエネルギーとエネルギーの対話を行っていくうちに不思議と次第に胸のなかが空っぽになってくるのだ。
空っぽになった空間にはPleasureのエネルギーが入り込んでくる。
不安は尽きないが、B'zが30年活動し続けていることに比べれほんの些細なものだ。
気にしたってしょうがないし、人それぞれ自分の前には自分の道しかない。
必死なダサさや頑張り悩み苦しむことの美しさ。
辛くなったらちょっと休んだりしながら、毎日をしっかり生きよう。
We’ll be alright.
Pleasureを感じることで、心の底から力がわいてくる。
エネルギーをいっぱいいっぱい受け取った。
5年後のPleasureではいまよりもっともっと成長した姿でB'zに会いに行こう。
『怖いものはありますか? 守るものはありますか?
止まれないこの世界で胸を張って生きるしかない』
(Pleasure2018~人生の快楽~)
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