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突き抜けろ青春!

俺はいつも突き抜けていた。小学校の徒競走はぶっちぎりで一位だったし、その時走りすぎて校舎の壁に激突までしたくらい突き抜けていた。そして中学になり俺は陸上部に入り短距離選手になったがそこでも突き抜けていた。何人たりとも俺の前を走らせねえ!と前を走る奴に蹴り入れたこともあったし、早く突き抜けたいから堂々とフライングまでしたこともある。その時は顧問のバカに怒鳴られまくったがそれでも俺は突き抜けるのを止められなかった。そんなこんなで俺は短距離で区大会に出ることになったが、俺は大会なんかより自分がどれぐらい突き抜けるかの方が大事だった。どうしたら誰にも邪魔されず突き抜けられるか俺は考えた。大会なんてどうでもいい。突き抜けろ!チーターよりも早く突き抜けろ!よーいでピストルがなった。俺は駆ける。チーターのようにグランドを駆けまくる!そんな突き抜けた俺を見て顧問のバカが叫んだ。

「おい!お前何やってんだ!何一人逆方向に走ってんだ!」

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