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下り列車に乗って

 下り列車に乗ろう

 ビルから背を向けて

 乗り場を間違えたフリをして。

 見知らぬ街へと電車は向かう

 下りでもぎゅうぎゅう詰めの列車

 でもそのうちに誰もいなくなるだろう

 終点はきっと無人の駅

 そこを降りたら見知らぬ世界が広がっている

 そこに住む見知らぬ人たちが私を待っている

 さぁ、行こう


「え〜っ、次の駅はお客様様がお勤めのビルの駅でーす。就業場所の階まで直行しますので揺れにご注意くださ〜い!」

 えっ、下りに乗ってたはずじゃ…まさか上りに乗り間違えたのかよ!

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