鋭さの果て

　言葉は容赦なく君を傷つける。どんな些細な言葉も君には鋭利な刃物なんだろう。君は凄く傷つきやすい。弱い人間だ。だけど君はこの世界で生きていくには強くならなくちゃいけない。泣いている大人なんか誰も助けてはくれないからね。この世界は無数の残酷な刃物だ。君はいい加減それを知らなくちゃいけない。言葉ってやつは棘のあるものがたくさんあるけど、優しい誰も傷つけない言葉なんて僅かしかない。ひらがなでも漢字でもアルファベットでもハングルでもパスパ文字でも事情は全く変わらない。どんな国の言葉にも角があり、飛び跳ねがある。辛いだろうけど君は生きるために傷つく事を覚悟しなきゃいけない。僕は本当はこんな事書きたくなかった。最後にオチのある笑話が書きたかったんだ。でもダメだね。つまらないオチしか見つからなくて全然かけなかったよ。言葉は鋭い。だけど本当に人を震わせるほど鋭い言葉は滅多に書けるものじゃないんだ。