雨

　雨が降ってきた。僕は顔を上げ、このすべてを流すようなシャワーを浴びた。そう僕は雨に身を任せたいんだ。この決してやまぬ雨を全身に浴びてすべてを忘れたい。あの娘は今何をしているんだろう。昨日僕の前から逃げて行ったあの娘。こんなにも君を好きだなんて思わなかったんだ。すべて僕のせいさ。ああ！雨よ僕を打ってくれ！その激しいシャワーで僕を打ってくれ！僕は全身で受け止めよう！すべてを脱ぎ捨てて、今はただ雨のシャワーん浴びて……。

「お巡りさ〜ん！この人露出狂で〜す！毎日毎日人の家の前で何裸になってるんですか？昨日もいきなり脱ぎ出したりなんかして！」