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短編

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#短編小説

続・札幌でサッポロ一番を食べる ~彼女と過ごした奇跡の三日間

一日目  こうして僕はまた北海道に帰ってきた。勿論また札幌でサッポロ一番を食べるためだ。…

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ロシア文学秘話:ドストエフスキーとツルゲーネフ

 ドストエフスキーとツルゲーネフの仲が悪かったのは有名で、特にドストエフスキーは激しくツ…

秋(空き)時間
2時間前
1

無縁坂

 昼下がりの無縁坂は鬱々とした曇り空が名前通りの陰気さを醸し出していた。坂といいながらさ…

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ロシア文学秘話:プーシキンとゴーゴリ

 十九世紀に活躍した詩人で小説家のアレクサンドル・プーシキンはロシア文学の祖と呼ばれてい…

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ロシア文学秘話:マヤコフスキーの後悔

 ロシア革命が起こり人類初の社会主義国家ソビエトが誕生してから五年以上経った。革命の熱狂…

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ロシア文学秘話:トルストイを訪ねて

 汽車がヤースナヤ・ポリャーナの駅に着いたのでチェーホフは汽車からホームに降りた瞬間突然…

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文学とジャズ

 この間大学時代の親友と久しぶりに会った。道端でバッタリあってしばらく立ち話をしていたら偉く盛り上がってそのままバーに行って互いの近況やら会社のグチやらなんやらそんな事を喋りあったのだ。僕とヤツは驚くほど共通点のない人間で、話の噛み合わない所も結構あったが、それでも妙にウマがあった。僕は文学青年で、ヤツはジャズにかぶれて本格的にジャズドラマーを目指していた。ジャズをそれなりに聴いていた僕はそれを聞いてヤツにボリス・ヴィアンとかビートニクスとかを絡めてジャズを語ったのだが、ヤツ

私の旅路

 住む場所から離れると不思議と自分が裸になっていくような感覚を覚える。それはきっと自分が…

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《反転小説》そして人はすれ違う

 不意打ちのような出会いなんて滅多に起こるもんじゃない。上から読んでもしたから読んでもそ…

秋(空き)時間
2週間前
8

異文化交流

 江戸後期、黒船来航前の太平の世の我が国のとある島に一隻の難破船が漂流してきた。朝起きて…

秋(空き)時間
3週間前
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マイヒーロー 〜警視庁隠密捜査官美月恭平の事件簿

「オラ!いつまで黙りこくってんだあ〜!さっさと吐けよ!もう証拠は上がってんだぜ!」 「こ…

秋(空き)時間
3週間前
9

ボクの考えた最強のラスボス

 絶対的主人公道理満と悍ましきラスボス盆地大蔵のラストバトルは終結へと向かっていた。盆地…

秋(空き)時間
3週間前
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最期の一筆

 日本文学最後の文豪冬耳論外は今死の床で最期の小説を執筆していた。今病室の冬耳のベッド周…

秋(空き)時間
3週間前
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大富豪と大貧民

 かつて三島由紀夫は『源氏物語』を紫式部が王朝の豪勢さを描きたかったものではないかと発言した事がある。作中の中に邸や庭の美しく描いた一見して退屈な描写がメインの章があるが、それが源氏物語の真髄なのではないかと。  まぁ、こんな前置きとは全く関係ないのだがこの現代にもそんな光源氏には及ばないものの、ある程度のルックスと、王族など遥かに超える途方もない財産に恵まれた男がいた。その男は大国レベルの土地を所有し、ホワイトハウス100個分の邸と自分専用の空港まで持っていた。その空港は