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シャバーサナについて

シャバーサナとは、ヨガのレッスンの最後によくされる「屍 (しかばね) のポーズ」のことです。上の写真のように、マットの上に仰向けになってリラックスするポーズです。ヨガをしたことがある方は、ご存知だと思います。また、ヨガをしたことがない人も、このポーズのことは、何となく知っているのではないでしょうか?

シャバーサナの仕方を簡単に説明すると、次の8つのステップになります。
1.  マットの上に仰向けになります。
2.  腕も脚もマットと同じ幅か、それよりも少し外側に開きます。
3.  手のひらは、上に向けて、足の指は外側に倒します。
4.  そっと眼を閉じて、自然な呼吸をします。
5.  頭のてっぺんから足の先まで力が入っていないかを自分の身体を感じながら確認していきます。肩、首、眉間、歯の噛み締めなどに力が入りやすいので、そのあたりを意識しながら、全身を脱力させます。
6.  何もせず、ただ身体を動かさずに、自然な呼吸をしながら、リラックスします。
7.  そのまま3分から10分ほど、じっと何もせずにただそこでリラックスします。レッスンの10%の時間をシャバーサナに費やすのが理想的と言われます。
8.  シャバーサナを終わらせる時は、手足の指を動かし始めて、意識をマットに戻し、横になり、時間をかけてゆっくりと起き上がります。


「シャバーサナ」という名前ですが、サンスクリット語で「屍 (しかばね) 」という意味の「シャバ」とヨガポーズという意味の「アサーナ」をつなげてつくられています。ちょっと怖い名前ですよね!

ヨガには色々なスタイルがありますが、どの流派であれ、最後にするポーズは、シャバーサナであることがほとんどです。それほどシャバーサナは、ヨガでは大切なポーズなのです。

ヨガを始めて間もない頃、私はそんなシャバーサナの大切さを全く理解していませんでした

家事と仕事と子育ての1分1秒を争う忙しい毎日に追われていた私は、シャバーサナが始まる頃を見計らっては、クラスの後ろからそっと抜け出したことも何回かあるぐらいです! 

他の運動量の多いポーズやチャレンジするポーズをすることばかりに集中していて、シャバーサナは、やらなければならないことに追われている私にとって、単なる時間の無駄だと思っていたのです。生産性重視で生きていたので、自分が何もせずに寝転がることを許せなかったんです

「忙しく動き回っていた当時の私ほど、シャバーサナが必要だったのになぁ」と今は思います。シャバーサナをしないと、レッスンの効果を最大限に自分の中に吸収することができません

シャバーサナでリラックスすることで、レッスン中に動かした全ての筋肉を身体に記憶させ、心身のエネルギーを調和して、筋肉や脳にたまった疲労回復を促進させてくれますます。

質の高いシャバーサナは、一晩の睡眠に匹敵するほどのリラクゼーション効果があるそうです。あの頃の私は、たった3分ほどのシャバーサナをケチっていることで、いつも疲れがとれず、ストレスを抱え、仕事や家事の効率も下がっていたんだと思うと笑ってしまいます。

勉強したことを脳に記憶させるのには、睡眠する時間が必要です。食べ物の栄養を吸収するには、消化する時間が必要です。自分の体験を学びに変えるには、もう一度それを振りかえって、自分の中に落としていく時間が必要です。同じように、ヨガをした後に、柔軟力や強さをトレーニングしたことを、自分のものにするには、シャバーサナが必要なんです!

ただ寝ているだけの簡単でシンプルなポーズに思われますが、シャバーサナは、追求すると実は奥が深く、全てのヨガポーズの中で1番難しいとも言われます。

全身を完全に脱力し、リラックスさせ、じっとして、まるで屍のように全く身体を動かさないのです。やってみたら分かると思いますが、意外にも難しいのです。気をつけないと、どこかに力が入っていてしまったり、身体をちょっと動かしたくなったりします。

とっても大切で、とってもチャレンジなポーズ、シャバーサナ!次のヨガレッスンの時は、そんなことを意識しながら、やってみてくださいね!

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