夏かしい潮風がくすぐる頬を
夏への扉を探す理由があるとしたならば
それはどのような時なのでしょうか?
私は一番好きな季節である夏をいつもいつも探しています。
夏雲が流れる音が聞こえてくるような気がしました。それはただの風音だったのかもしれませんし、もしかしたら波の音だったのかもしれません。それでも私には雲の流れる音に聞こえましたし、それは即ち光が流れる音でした。
夏が来ると直感したのはその後です。音は光となり、光は私のまなことフィルムに確かに定着されたのですから。
それでも私は今も、それでも私はこれからも、夏を探し続けるのでした。夏を探し続けると思います。この海で。懐かしい潮風が頬をくすぐるこの丘で。
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