見出し画像

後天的デザイナーベビー問題

 デザイナーベビーとは、受精卵に遺伝子操作を行うことで病気への耐性や、親が望む外見・体力・知力などを付与した子供のことを指す。
 現在の技術水準では遺伝子を誤って改変し健康被害につながりかねないほか、親が望む容姿や能力を持つ「デザイナーベビー」の誕生も危惧されている。
 この問題の論点は概ね二つで1つは健康被害リスク、もう1つは親の思い通りに子供を産むことは倫理的に好ましくないという主張である。日本では遺伝子治療等臨床研究に関する指針により人間の生殖細胞へのゲノム編集の利用は禁止されている。
 今回はとりわけ、後者の倫理観に関して発狂していく。

 そもそも、親の思い通りに子供を産むという行為がなぜ悪なのか。もちろん、子供には自分の人生を歩む自己決定権があるし親が子供の意思を抑圧して詰め込み教育を行い、中学受験をさせることで非モテチーを量産する事例は日本国でもよく見られ、教育虐待として注目を集めている。

 しかしながら、世界数多の宗教で子は親に逆らってはいけない、親の言うことを聞き尊重しなければいけないと説かれ続けてきたこともまた現実だ。子は古今東西あらゆる場所で親に従うことを是とし、一部の異常者や社会不適合者を除いて目上の人を敬って成長してきたものも多いだろう。
 つまり、倫理道徳的なフィールドでは子の自己決定権よりも目上の人を敬うと言う倫理道徳が世界規模で勝利してきた。もちろん子供が小さい大人から子供として認められた中世以降に子供の人権問題などがフォーカスされるようになった一方で、宗教は古代文明の時代から存在しており文字通り歴史の深さが違う。子は親や目上の人に従うようにデザインされ続けて人類史は続いていたのである。

 そもそも現実に目を向けると親の指向に従わない子供というのは公立中にいる一部のDQNを除きほぼ存在しない。DQNですらなんだかんだで更生して親の建築会社を継いだりパチプロから更生したりする。先述した中学受験に目を受けると小一から中学受験の塾に土日で通い可愛らしいリュックサックを背負って塾に向かうチー牛がある程度の新興住宅地ならわんさかいて、テキストという紙を食べながら飼い慣らされている。もちろん彼らは自分の意思で中学受験を選んだとか公立中に行きたくないから自己の意志で決意したとでも言うだろうが実態としては親の操作を受けている。いわばもう既に後天的なデザイナーベビー問題が発生し、進行し、当たり前のように成熟していると言えよう。

 しかし、私はこの早期教育中学受験に警鐘を鳴らしたいわけではなく、むしろ中学受験に付き物の教育虐待が発生するメカニズムの根本解決を図りたいと考えている。
 つまり教育虐待とは子供が親の想定通りの成績を出さない場合、親の要求ハードルの高さと子供の個体値の低さの乖離から生じる問題なのだ。子の個体値は遺伝が大半を占めるので残酷な話親が地頭悪いと子供も地頭悪く生まれて教育投資だけ無駄に盛んな勉強できないアデノイドチー牛の誕生だ。

 ここでIQが低いチー牛に訳もわからないテキストを丸暗記させる苦行を6年間強いて、中高6年間も同じようにガリ勉させ続けるも英語適正などの中学受験科目以外の部分で地頭が露呈し東大に行けない場合を考えてみてほしい。彼らがガリ勉している一方で田舎の神童タイプは高3まで部活をして最後の追い込みに鉄壁や一対一対応をこなして本質を理解して現役で滑り込んでくる。IQの低いチー牛に無理やりガリ勉させるのは後天的デザイナー問題と言えるのではないだろうか。
 典型的なデザイナーベビー問題の場合生まれながらにして身長180cm、IQ170など弄ってやりたい放題ができると思うがこの場合子供は損をするわけではなくむしろ得をする。生まれ変われるなら低身長か高身長どっちがいいかIQの高低を選べるならどっちがいいか、技と低い方を選ぶような人はいない。IQが高いならそもそもそれほど勉強を強制したり深夜遅くまで詰め込まなくても成績は伸びるし、身長もあらかじめ設計されていたならのびのびと成長することができる。
 つまり、デザイナーベビーという手段により子の教育虐待が発生する乖離自体の距離を減らすことが可能になるのではないだろうか。地頭が悪く生まれたガキに上位中高一貫から東大に合格するように与えられた人生の全てを勉学にフルベットさせるのは非常にデザインされている。そして大半のガキはその親のデザインに沿うことはできず期待を裏切ることになる。意識もあり物心もついた後天的な状況でデザインし親の思い通りにするぐらいなら、意識のない受精卵段階でIQ身長顔などを全て利確させて東大へのアウトバーンを建築する方が優しくないだろうか。生まれながらにしてナンタラ式や幼児教育、留学、中学受験、大学受験向け予備校、中高一貫の学費を合わせると2,3000万に到達すると言われている。その金をSP500に入れて教育は放任で成人したら口座を渡すジュニアニーサなどのような制度もあったし教育ママ界隈では一部から支持を得ている。つまり、ゲノム編集という遺伝子の産地偽装が1000万円で出来るなら後天的に子供をデザインするよりも値段と確実性の面でコスパの良い投資になるだろう。

 以上より、生まれながらにして低スペックで産まれるくらいなら受精卵段階でデザインしてあげた方が子にとっても親にとってもウィンウィンなのではないかと思うわけである。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が参加している募集

育児日記

よろしければサポートお願いします。発狂の足しにします。^^