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読書リポート2: 発酵食品の科学

雑誌で発酵食品の事を学ぶまえに、
いちど専門家の言葉で知識をつけてほしい。なぜなら、
深く理解してる人の言葉は分かりやすさ抜群で読みごたえがあるから。


講談社ブルーバックスシリーズから刊行されてる書籍で、
発酵食品を歴史的そして科学的に分かりやすく解説してくれた一冊。
私はブルーバックスシリーズが大好き!
自分自身はめちゃめちゃ文系だけど、
サイエンスを制覇したような充実感を与えてくれるんだよね。

ブルーバックスシリーズはこんなひとにおススメですっ。

化学式があるような専門的でミクロな解説で
深く掘り下げた内容が知りたいけど、
あまり科学の知識がないよ~っていう人。

著者は現役の研究者で
発酵食品について深く深く理解しているから、
分かりやすく説明した内容になっています。

本書は発酵食品を食べるようになった歴史から、
発酵が一体誰によって行われているのか、
化学式を使って説明したりもします。


たんぱく質が~とか、アミノ酸が~とか、官能基が~とか
一瞬頭が付いていけなくなるページもありますが、悪しからず。


本を読んでいて、復習するかのように、繰り返し説明したり、
要点をまとめてくれたりと、読者に優しい作りになっています。


てなわけで、ここで私が為になったなーとおもう
3つのポイントをちょっとまとめてみます。

1.味の素の正体

商品名でおなじみの旨味調味料。名称はグルタミン酸ナトリウム。
味の素は糖蜜から生産され微生物による発酵で出来たものである。

日本国内で摂取指定なし。
つまり制限なしに食べても危害はない、ということ。
アメリカでもお酢とか食塩と同カテゴリーに分類されるくらい、
なにも危ないことない安心して食べていい調味料のひとつ。


知ってましたか?
日本ではお馴染み過ぎて目立たない存在だけど、
アジア系料理では欠かせません!っていうほど重宝されています。
特に中華料理!
海外ではMSGなんて呼び名で知られているんだけど、
ヨーロッパらへんではMSGを嫌っている人がたくさんいます。
私は中華料理屋さんで働いていたことがあって、
よく、MSGなしのメニューをください!ってリクエストがありました。
理由は体の具合が悪くなる人が続出したらしくて、
危険だ!あぶない!ってフェイクニュースが出回ってました。

実は私はそれからそのフェイクニュースを頭のどこかで信じていて、
味の素を買わずにいました。
でも、これで他の調味料と何ら変わらないんだと思うと、
嬉しい!モヤモヤが晴れたような気分。


2.活性酸素

酸素の代謝や糖質、脂質をエネルギーに変える過程で生産される活性酸素。反応性がとっても強くて、
体内の化合物から無理やり電子を引き抜いちゃう。
体内の大切な化合物を見境なく酸化させてしまうから、
老化や生活習慣病を促進させてしまう。
防ぎ方は抗酸化物質で活性酸素を除去するために、ビタミンCなどが活躍す
る。リノール酸を含むお味噌も◎。

これも健康系番組でよく聞いたな。
文字ずらも生き生きしていてフッ軽な雰囲気ある活性酸素。
ほかの大切なやつらにも手を出すなんて、悪いやつだ。
酸素を代謝するときに生産するって
誰しもの体の中で起きてるハナシだよね。
これでマダムたちがこぞってビタミンを欲しがるのかが分かったよ。
私も積極的に抗酸化物質を含む食べ物を取ろうって思ったし、
高糖質/脂質は控えようと思った。


3.腸内フローラ

善玉菌・悪玉菌・日和見菌に大きく分けられる菌達が1000兆もいて、
毎日体の調子を整えていること。

悪玉菌は発がん物質、腐敗物質を作って免疫力を弱めてしまうこと。
それに、
悪玉菌が優勢になると、おならが臭くなる!
善玉菌に
はよく知られている乳酸菌があって、免疫力を高めてくれる。
栄養豊富な環境に生息したがるちょっと贅沢なやつ。
ビタミンとかアミノ酸が好き。
だから乳酸菌の住みやすい環境を作るためにも
バランスの取れた食事が大事で、乳酸菌がおおく生息する
果物、野菜、発酵食品を頻繁に食べると◎ということ。

この本を読み進めると、先人たちの知恵と苦労も知ることができます。
たまたまが重なったとは思えない、発酵のメカニズムを今ある科学の力ではない原始的な方法で理解して、発展させてきた先人たちに感謝しかないです。
時折、西洋の食事や文化を紹介しても和食が一番といいたいんだなっと感じて、科学の視点からだけでない、発酵食品愛も感じれて楽しかった。



体調の変化にいち早く気づいて食事で整えることが私の常々の目標。
西洋の人は何かと薬に頼っていて、私はそれが気になってしょうがない。

まぁ、西洋の人なんて一括りするのは大げさすぎたかな。
これはあくまでも私の欧州生活圏内での印象だけど。

でも私の夫家族は具合が良くないとすぐ薬を飲む。
例えば、、、

テレビ見すぎて頭いたいなぁ→アスピリン。
生理痛でおなかが重たいよ、、→アスピリン。
風邪を引いたかも、、→アスピリン。

こんな感じで

彼らはアスピリンに支えられて生きているよう。

別にアスピリンが良いとか悪いとか言いたいのではなくて、
なんかもっと自分の体と向き合う時間を作って、
労わったらいいのに、、、
ってそばで見てて思う。

そんなこんなで、
私は手作りキムチとか納豆とか
お味噌に出汁混ぜてインスタント味噌汁作ってみたりと、
体を元気に保てるようにちょっとした努力をしている。

発酵食品が体にいいことは、
教科書でもラジオでもテレビでも沢山見聞きしたし、
母親にも電話で
海外にいると和食食べなくなるんじゃない?
お味噌汁とかちゃんとつくってる?
って確認されたりもする。

ふむ。

きっと私は同年代の子たちより関心があるほうじゃないかな。


そんな自負できるほど食べ物に興味があって
積極的につくってるけど、
いちど発酵食品を専門的な目で見てみようと思った。それに
アマゾンがおススメ書籍に載せてくれたので、
ご縁とおもい、ポチしました。

本書はチーズやワインなど西洋の発酵食品についても触れています。
詳しく、丁寧に説明してくれているので、
専門用語を使う箇所以外はサクサクと読めます。
それに一つ一つのパラグラフが結構短くて、
目次から好きな所をつまんで読んでいっても理解できます。

発酵食品特集の雑誌は読んだことあるけどなーっていう人にも
是非手に取ってほしいです。面白かった!



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