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メンタルを復活させたカレースープの話 [日記と短歌]24,2,26


カレー粉の蓋がちょっぴり開いていて微かに夢は色めいてゆく/夏野ネコ


週5の営業日が2週続けて4日になる特殊な2月の事情もあって、随分忙しい日々でした。危機は一旦去りましたが息継ぎ程度、次の関門である年度末がずんどこと接近しています。
こなすべきタスクが先々まで記されたOutlookカレンダーがもはや横スクロールゲームに見える。これがマリオだったらどんなにいいか。

そんなワーホリ状態(ワーキングホリデーじゃない方)でゾンビみたいに暮らしていたのですが、夜遅く帰ってきたある日突然にメンタルがどっかり低下しました。

きわどいところで働いていると、どうにも他者と軋轢が生じます。
ひとつひとつは小さくても、その小さな否定の積み重なりがある日のっぴきならない状態を引き起こす…
経験を重ねたおかげかアラートが鳴るのはわりと早い方です。この日のメンタル低下も早期アラートと理解して防御措置を講じました。
すみやかにあたたかい食事を摂るのです。

平日の私の夕食は、時刻が遅いこともありごく簡単なものです。何かというと味噌汁です。
土井善晴さん方式の「なんでも入れる味噌汁」を、夜は炭水化物を摂取しないこともあって汁椀に2杯。これだけです。

具材は日によって違いますが、まぁだいたいが大根とか人参、キャベツとか白菜、わかめ、もやし、小松菜とか青梗菜、椎茸とか木耳、など、その時冷蔵庫にある野菜類を2〜3品ほど、そいつに厚揚げや竹輪などタンパク質担当食材を加えて味噌で煮るだけ、本当にそれだけ。少し食べ応えが欲しい時はスライスチーズを乗せたり麩を入れたり…、おいしいですよ!ほんとに!

閑話休題。
さてその夜、疲労によってゾンビ化した頭脳でコトコトと食材に火を通していた時です。なにを閃いたのか「カレー味にしよう」と思い立ち、ほんだしを溶き入れたプレ味噌汁へ味噌の代わりにカレー粉をエイヤ、と私は入れたのでした。ルウじゃないです、粉です。ルウだと普通にカレーになってしまうし油っぽいし…。

とゾンビ頭でもそれくらいの分別があったわけですが、ともあれ味噌じゃなくってカレー味にしました。あ、あと豆板醤も入れた気がする。その結果できたのが野菜たっぷりの厚揚げカレースープです。

これがですね、
自分で言うのもなんですが出色の出来でした。
あったかくて野菜たっぷり、スパイスの効いた辛口スープでじわじわとメンタルが回復してくるのが自分でもわかります。なんですか?なにが起きました?魔法か?奇跡か?すごい、すごいぞカレー!

まるで狙ったかのように効いたのですが全くの偶然です。なので2度目が効くかどうかも、なぜカレーで復活したのかも、正直わかりません。
でも心が落ち窪んだとき、たとえ迷信だとしても「カレーを食べる」を手札に持っているのは心丈夫です。そんな謎の魔力がカレーという食べ物には似合います。まさにインドの秘法ですね。ありがとうインド。

そんなわけで危険水域を脱したので今は元気です。そしておまじないのように、キッチンの目に見えるところにカレー粉を置いておくことにしましょう。

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