3度目のワンルーム・ディスコ
「慣れない部屋だから眠れない」と、語学留学や海外旅行に1〜2週間行くことのあるわたしが言うなんて変な話だ。
6年住んだ街から引越したのは3日前のこと。14箱あったダンボールは残り3箱まで片付いた。あとはニトリで頼んだ家具が届かないことには収納できないものばかりだから、しばらくはこのままかな。今はダンボールの上にテレビを置いている。
新しい部屋の設備は少し、前の家に劣っている。浴室乾燥機はないし、ウォークインクローゼットもない、オートロックでもない。けれど地盤がしっかりしてるし(最重要ポイント)、部屋は6畳から8畳になったし、高台にあるから風通しも日当たりもとても良く、バルコニーからの景色が美しいのだ。いまは不便もあるけれど、慣れたらなんてことない。
そう、慣れたらね。なんてことないんだけれど。
お風呂ではいちいち、お湯とお水両方を捻って温度を調節しなければならない。ドライヤーの定位置が定まらず、ちょくちょく床に落としてしまう。洗濯物を干す場所も、前と比べてとても少ないし。
小さいけれど上手くいかないことの積み重ねに、少しだけ疲れたな。海外や旅先での不自由はなんとも思わないのだけれど、やっぱりここが日本で、仕事や生活があることを思うとそうはいかなくなる。
楽しいことだって、もちろんあるんだよ。高台にある見晴らしの良い部屋だから、夜、部屋の電気を消してカーテンを開けたときの夜景が綺麗。これからの時期、雨上がりに虹が見えないかなって期待もしてる。
だからもっと、この新しい生活を楽しめるようになりたい。そのうち慣れるかな。できれば早く、慣れたいなあ。
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ