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変わらないあなたへ

変わらないことは
あなたが不変であるということです

50年後にわたしが死んで
いつかわたしを知る人もみんないなくなっても
あなたはここに立ち続けるでしょう
きっと50年前もそうしていたのだから
あるいは100年前からそうだったのかもしれません
そして100年後も在り続けるのかもしれません

北の大地の果て
この海を見続けて何を思いましたか
愛しいひとはいましたか
かけがえのないものはありましたか
もしかするとあなた以外、
みんないなくなってしまいましたか

人は永遠に憧れながら死んでいく生き物です
それでもあなたは夜になれば光を灯し
強く揺るぎなくわたしたちを導きます

今わたしはあなたに焦がれてやまないけれど
10年後もそうである確信はありません
ただきっと明日はあなたのことが好きです
その次の明日も、
また次の明日もきっとそうでしょう

大きな時を生きるあなたにわたしは小さすぎて
手を伸ばしても到底届かなくて
それでもその白亜が役目を終えるときを
見届けたいと強く思うのです




愛すべき灯台よ

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世界はそれを愛と呼ぶんだぜ