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五島が舞台の小説により旅の新たな楽しみを発見

レンタカーを借りる日だというのに、3時に目覚め6時ごろまで眠れず。その代わりおうちにあった五島を舞台にした小説をだいぶ読み進めた。

「五島の人は交通ルールを守らない」「道の真ん中を走る」「スピードも出す」「だから警察が時々抜き打ちで隠れてる」と、個人経営のレンタカー屋のおばあちゃんはドライバーが真に知りたい情報をしっかり教えてくれた。助かる。

健康そうな朝ごはんを食べ、お会計で雑談。オーナー男性はホテルを経営しており、わたしが使っている宿泊のサブスクにも以前拠点として登録していたそう。

お店には過去に行われた幻冬舎の箕輪さんのイベント告知のポスターが貼ってあり、過去に取材をしたことがあるという話をしたのちお兄さんと名刺交換。今日のわたしはかろうじて着替えたくらいでほぼ寝起きのまま。名刺交換というビジネス色の強いことをするのは気後れしてしまう。

ステッカーももらった

たくさんの人からおすすめされた鬼岳へ。今は黄土色の鬼岳は春になると緑になるのだと観光タクシーの人が話しているのを盗み聞き。

鬼岳、鳥取県に関する原稿を書いていることもあり、どうしても砂丘に見えてしまう。

コートがいらないお散歩日和だったので鬼岳を端まで歩く。最初の緊急事態宣言のころにやったゼルダのブレスオブワールドを思い出した。こんな感じの山を鳥やらウサギやらを狩るためにたくさん走った気がする。

当時、2カ月くらいの間にRPGを6〜7本やった。それぞれのゲームでフィールドを駆け回ったのに、現実のわたしの歩数は100歩以下。今の私は実際に歩き回っているので誇らしい気持ち。というか、当時本当に暇だったんだな。

わたしのおうちがある方面
反対側
空港の滑走路の存在感

五島を舞台にした小説にも鬼岳が出てくる。主人公たちは鬼岳から五島を見渡し、畑が四角ではなく丸いことに「小判のようだ」と驚いていた。目の前に広がる畑は本当に隅が丸い。

伝われ〜

鐙瀬熔岩海岸は岩場でとても好きな雰囲気。海もきれいで、ウニがたくさんいた。

ウニ

海の中にきれいで大きい貝がいたので手を突っ込んで取ろうとするも、自分の体が固くて一苦労。食べられそうな貝だった。

すぐに元の場所に戻しました

近くには実のようなものがたくさん落ちていた。これはいったい何。

小説はサンゴ漁がテーマになっており、舞台は富江。せっかくなのでざっと車で富江の町を流す。たしかにサンゴの文字が目立つし、サンゴのオブジェもあった。本当にここでサンゴ漁が行われていたのだなと小説の現実味が増す。滞在中の土地が舞台の小説を読みながら現地を回るのがかなり楽しいことに気づいてしまった。

長崎の飲み屋のマスターがスタンドバイミーさながらの青春の夏休みを過ごしたという灯台へ向かう。道がぐねぐねで、自分で運転しながらやや酔った。

長崎の飲み屋のマスターからは灯台のふもとまでトレッキングがてら行った方がいいと言われたが、五島の人たちからは上から見れば十分と立て続けに言われたので、現地の皆さんの意見に従うことにする。というか、鬼岳と海岸ではしゃぎすぎて疲れた。

先にうっすら見えるのが灯台

小説ではサンゴ漁中の主人公が台風により難破してしまう。避難した男島は断崖で上陸できず、船主は岩にしがみついて生き延びたとあったが、ちょうどあのシーンの舞台はこんな感じだったのかもなと、遠くの絶壁を見ながら想像する。

いよいよ眠いし疲れたので、早めのお風呂で温泉へ。九州といえばスコールと思い、滅多に飲まない清涼飲料水を買う。かなりおいしい。

お風呂の近くには伊勢海老の無人販売所があった。伊勢海老と無人販売所は相性が悪そうだけど、売れているのだろうか。無人だとありがたみがなくなる。

レンタカーを返却し、PayPayで支払いをしたら、おばあちゃんは紙に「ぺーぺー」と書いていた。和む。

おばあちゃんを助手席に乗せ、わたしが運転して自分のおうちまで戻り、到着後におばあちゃんが運転してレンタカー屋に戻るシステムだった。個人経営ならでは。

今日も階下はイタリア酒場。一緒に釣りに行った女の子が来ていて、少し話す。お店のご夫婦とはすっかり顔なじみになった。全く見知らぬ場所だった五島、1週間たって少し自分に馴染んだ感じ。

部屋で食べた

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