佐渡島の南側をぐるり
佐渡島最終日。レンタカーを借り、今度は島の南側をぐるりと回る。南側は小佐渡、北側は大佐渡という。
おとといの飲み屋で会ったおじさま3人組の一人にランチのお誘いをいただいており、そのお店は北側なのでひとまずそちら方面へ。途中で先日見逃したスポットを回る。
まずはお寿司屋さんで「ラピュタの舞台になった」と聞いた場所へ。ラピュタの英題はCastle in the Sky。
たしかにラピュタ感がある。でも最もラピュタを感じたのは、不思議と地面に生えた草花だった。
駐車場でおじさまから「仕事が入ってしまい、15分ほど遅れる」と電話が来る。ひとまず了承して電話を切ったものの、急に行くのが嫌になってしまった。もとよりやや億劫に思っていたランチの約束、15分の遅れにより急激に「行きたくない」に気持ちが振れてしまう。
結果、数分後に折り返し、こちらも急な仕事が入ったとお断りする。数年前にも飲みに行く約束をしていた人から仕事で遅れると言われ、じゃあ帰るとキャンセルしたことがあった。どうも乗り気じゃない予定に対して、相手の遅刻によって一気に冷めてしまう傾向がある。
時間を気にしなくてよくなったので、もう一つ近くの景勝地へ。わたしは崖が好き。
崖を眺めながら、なぜか過去の悲しかった誕生日と成人式のことを思い出してしまう。たぶん、嘘をついてランチの約束を破ったことへの罪悪感も少し響いている。
途中にデジタル水族館があった。デジタルの水槽にあまり興味は持てなかったけど、展示の豆知識がしっかり面白い。
昨日回転寿司屋さんで教わったサクラマスの豆知識もあった。サクラマスとヤマメは同じ魚。
たらい舟体験もあった。恥を忍んで乗ってみる。満足。
「君の名は」のロケ地とあったが、どうやらわたしが思う「君の名は」とは違うよう。おそらく主人公は真知子と春樹。
南に向かう道中、絶対にいかがわしい方面のビデオ屋さんを見つける。ナイスネーミング。実際のところは知らんけど。
宿のお姉さんにおすすめしてもらった赤亀岩は岩場で、歩くのが楽しい。「ぼーっとするのにいい」と聞いたが、納得ののんびりスポット。
もう一つおすすめしてもらったスポットは人が誰もいない。細い道を見てドラゴンボールの蛇の道を思い出す。
車で聴いていたラジオで荒井由美の「ひこうき雲」の話をしていて、なんとなく口ずさみながら空と海を眺めたらとてもきれい。遠くが霞んでいて、海は穏やかで、なんだか吸い込まれそうな感じだなと考えていたら、先日のとても悲しい出来事を思い出してボロボロ泣いてしまった。
近くの入江は藪をくぐった先にあり、とても静かで人の気配がない。砂利を歩く自分の足音がうるさくて、こんな静かな場所を邪魔してはいけないような気がしてすぐ車に戻ろうとするも、入り口が藪すぎてわからなくなりやや焦る。
今日はとても良いお天気で、夕日もきれい。すてきな場所があり車を止めて歩き回るも、頭を飛び回る虫がすごい。見るのと行くのは全くの別物。
大佐渡も小佐渡も何もないけど、なんとなく小佐渡の方が穏やかで、人の手が入っている感じがする。
スーパーにはお寿司とそうめんがセットになったお弁当があった。初めて見る組み合わせだけど、佐渡ではお弁当として販売されるくらいメジャーなのだろうか。
夜は宿で飲む。宿のお姉さんは白いウサギみたいな雰囲気。北海道のゲストハウスで意気投合した人と付き合っていると聞く。どこで何が起きるかは本当にわからない。
10時頃に団体が来て、共有スペースで酒盛りが始まる。「昨日の夜、うるさいって怒られちゃってさ〜」と話している人がいたが、その怒った人はまさかのわたし。気まずい。そして今日も消灯時間をすぎてなおうるさい。
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