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滋賀の何もない場所へ

昨日は水分をたくさん摂ったので、疲れはやや残っているものの比較的爽やかに目覚める。

年内は関西を回ろうと決めて、唯一まだ足を踏み入れていなかった滋賀へ向かう。サブスクの宿は一つしかなかったので、滋賀の中でもマニアックな場所へ。

滋賀出身の同期に「すっごい何もないね」と連絡したら「あるわけないがな」「そこは滋賀の中でもなんもないとこやで」とのこと。もはやおすすめのスポットを聞く気にもならない。

KOBANで海外の人に通じるのかしらと思ったら伝わるらしい

軽く何か食べようと近くの喫茶店に入ったら、おっちゃんが缶ビールとポテトチップスの袋をお供に競馬を見ていた。これぞ地元民相手に古くからやっている喫茶店という感じですばらしい。

ハムトースト。ハムサンドではない

連日遅くまでお酒をたくさん飲んで疲れていたので、ゆっくり温泉に入ることにする。お風呂までは徒歩45分。ゆるい登り坂の山道を散歩がてら歩く。当然他に歩いている人はいない。

道中には壊れた額縁と割れたガラスが落ちていた。車から投げ捨てたのだろうか。額縁を道端に投げ捨てるシチュエーションがまるで想像できない。

お風呂では「江戸の町のアンドーナツ売ってる娘みたいやな」という笑い声が聞こえ、ずいぶんマニアックなたとえだなとチラ見したら本当にアンドーナツ売りの娘みたいな小さい子がいた。

ぱっつん前髪にピンクの手ぬぐいを頭に置いていて、快活でハイカラな印象もあり、たしかに団子売りではなくアンドーナツ売りがしっくりくる。

アンドーナツ売りの娘は「どういうこと?」と困惑しており、「かわいいってことよ。江戸の町のアイドルみたいな」と大人の一人が答えると、「いやいやアイドルは言いすぎやろ」とお母さんらしい女性。そこはアイドルでええやろと心の中で突っ込む。

帰りは真っ暗。下り坂だから行きより所要時間は少なかろうと思いGoogleマップを見ると、行きと帰りで所要時間は5分違った。坂を認識して移動時間出してるの……?と賢さに慄く。

とはいえやや面倒な気持ちもあり、誰か車乗せてくれないかな〜とどこかで期待しながら歩き始めたら、5分もたたずに「送ったろか?」と軽トラのおじいちゃんが声をかけてくれた。

おじいちゃんはお米を作っていて、コインの精米機に用があったらしく、その帰り道とのこと。一人だと話すと「もったいない、はよ結婚しいや」と身を固めるよう勧められる。「偉そうに言うことやないけど」と控えめだったのが好印象。

「相手は誰でも一緒やで」とおじいちゃん。必要なのは一緒に暮らす努力であり、それがあれば誰であってもうまくいくとのこと。それはきっと真理なのだろうと思うけど、その努力をしてもいいと思える人じゃないと一緒に暮らす意味がないんだよなと考えていたら目的地に到着。5分くらいで着いた。車は速い。

宿で家守さんから「シーツがピンクなんですけど大丈夫ですか?」と聞かれる。ピンクが嫌いそうに見えたんだろうか。

暖かそうに見える

「天野さんの京都のnoteに引っ張られて森見登美彦読みたくなって未読本を2冊読んだ」と仕事仲間から連絡が来る。とてもうれしい。わたしも読もう、森見登美彦。

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