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長崎の知識を深めた日
今回の長崎の目的はさくらももこ展。ところが鳥山明先生の訃報により予定を変更した結果、昨日まるちゃんの声を長く演じていたTARAKOさんがお亡くなりになり、今日は展示の最終日。
絶対混むなと思いながら一応現地に行き、行列を見て諦める。長崎行きを決めてから東京での再展示が決まったので、そのタイミングで行くことにした。
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予定がなくなり、とりあえずコーヒーを飲もうと喫茶店に入るも店主の感じがあまり好みでなかったのでそのままUターン。
別の喫茶店の店主は打って変わってめちゃくちゃ良い人で、お店を出る時には「また長崎おいで」と声をかけてくださった。全然似ていないのに、どことなく呂布カルマの雰囲気があった。なぜ。
喫茶店で今日はバス無料デーだと教わる。バスターミナルに人がたくさんいて、さすが行楽日和の日曜日と思っていたら無料ゆえの賑わいだった。
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バスで軍艦島デジタルミュージアムへ。あまり乗り気ではなかったけど、大学の先輩からおすすめされたので行ってみる。
結果、とてもよかった。デジタル展示というよりは、スタッフの数名が軍艦島出身者で直接話が聞けるのが面白かった。人のおすすめに素直に従うのはとても大切なこと。
中学生まで島に住んでいた人によると、島では盆と正月に新調した服を着る風習があり、そのために年2回長崎へ買い物に行くのが楽しみだったそう。
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小学6年生まで島に住んでいた人は「台風で休校の意味がわからなかった」と言っていた。なぜなら島の学校は住居と連絡通路でつながっており、濡れずに行けるから。島の通学路は「階段の上り下り」とのこと。
一方、島のほとんどの高校生は船で10分くらいの高校に行っており、海がしけて船が出なければいいと祈るのものの、台風以外に海が荒れることはまずなかったのだとか。
小さな島だからさえぎるものはなく、台風時は波をもろにくらうが、それを見越して波対策をほどこした鉄筋アパートを建てていたから、台風で揺れたり壊れたりすることもあまりなかったらしい。「だから長崎市の木造の一軒家に引っ越して、台風で家が揺れたのがめちゃくちゃ怖かった」と話していた。
2人とも島を出たきっかけは親のリストラ。閉山前に炭鉱で火災が起き、消火のために海水を入れたことでしばらく採掘作業ができなくなり、その影響で大規模な人員整理があったのだという。
出て行く側も、見送る側も、どちらもさみしかっただろうなと想像する。閉山で出て行くより、リストラで出て行く方がさみしいような気もする。
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小学6年生で島を出た彼は、島を出るさみしさより長崎に住める喜びが勝ったそうだが、学校にひと学年1000人近くいたことに大きなショックを受けたという。島の最盛期、小中学校の生徒数は1169人。島の全校生徒がひと学年の人数なわけで、そりゃギャップも大きい。
一方、わたしの母校は小学校250人、中学校300人くらいだったから、島の人数の多さに驚く。最盛期、島の人口密度は東京の17.5倍もあり、当時の写真もとにかく人だらけ。
1年前に軍艦島クルーズに行った時はエネルギーの転換で炭の需要が減ったから炭鉱が閉山になったと聞いたが、ミュージアムでは「炭を掘り尽くしたから」と説明されていた。
掘り尽くすなんてことがあるのかと思ったが、地下1000メートルまで採掘していたらしいので納得感もある。一方、保育園は10階建くらいの屋上にあり、小さな島ながら高低差がすさまじい。「父は海底 子供は空の上」という新聞の見出しがよかった。
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飲み屋のカウンターで居合わせた初老の男性と店員さんから精霊流しの話を聞く。8月15日、長崎では夕方に商業施設は閉まり、路面電車やバスも止まり、あちらこちらで盛大に爆竹が鳴るらしい。
初盆を迎える故人を弔うためのものらしく、個人で数十万円分の花火を用意する家もあるそう。「さだまさしの精霊流しをイメージして来るのはやめた方がいい」と男性は警鐘を鳴らしていた。
そもそも長崎の墓参りは花火がつきもの。夕方から墓へ出向き、大人たちは墓前で酒を飲み飯を食い、子どもたちはロケット花火やら爆竹やらを盛大に鳴らすのが一般的なのだという。超楽しそう。
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途中で隣に来た韓国人男性はたぶん20代半ばくらいで、韓国から博多に行き、その後別府、長崎を周り、博多から帰るらしい。5泊なので各地1〜2泊なわけで、なかなかハードな旅程を組んでいた。
そこそこ話したけど、内容はほぼ覚えていない。帰る時、「日本語上手!!」と肩をバシバシ叩いた気がする。だんだんおばちゃんムーブができるようになってきた。
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今日は最終日の夜。気が大きくなり、締めに皿うどんを食べた。その前に飲み屋で締めのお茶漬けを食べたというのに、わんぱくなことをしてしまった。
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