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五島で甘鯛を釣り、アオハタと格闘

おとといの夜に飲み合わせた釣り目的で五島に来たおじさまにお誘いいただき、朝から船釣りへ。同じく飲み合わせた半年限定で五島に住んでいる女の子も一緒。

釣り船屋さんのおうちの庭のスナップエンドウ

釣り糸を垂らしてボーッとしながらリールを巻いたり戻したりする間、頭の中でずっと中島みゆきの「糸」が流れていた。なぜ「糸」なのかしらと不思議に思いながら釣りを続け、ふと釣り糸を見つめ続けているから……?と気付く。あまりにも安直。

精一杯の自撮り

魚群探知器を見せてもらう。戦時中の魚雷から発展して生まれたのが魚群探知器らしい。インターネットも米軍から始まったわけで、戦争によって起きたイノベーションは多々あるのであろう。戦争は嫌だけど、残念ながら過去の戦争の恩恵をたくさん受けて生きている。

気候は暖かく、海は穏やか。絶好の釣り日和と思いきや、午前中は全く釣れず。

お昼ごはんは唐揚げ弁当

午後、ついに釣り船屋さんの釣竿に動きがあり、途中から巻き上げるところをやらせてくれた。鯛だった。おいしいとこ取り。

わたしの足は23センチ

その後、わたしの釣竿も重たくなり、釣り上げた結果は甘鯛。高級魚で、売ったら5000円、買ったら1万円とのこと。どうぶつの森みたいと思ったけど、それは逆。

生きてる魚は目が透明できれい。きらきら。

載せられるぎりぎりの他撮り

午後には波も出始めて船の揺れも激しくなり、女の子がついにダウン。船酔いは逃げ場がないからつらかろう……と気の毒に思っていたら、女の子は横になり寝ていた。揺れがよりダイレクトに伝わって逆に船酔い悪化するのではと思いきや、気持ちよく寝たらしい。揺れの感じ方は人それぞれ。

甘鯛は釣り船屋のおばちゃんが松笠揚げにしてくださった。鯛もお刺身にして振る舞っていただき、さらにビールもおまけしてくださり、至れり尽くせり。週末の気持ちになってしまったが、信じがたいことにまだ火曜日。

松笠揚げ
おばちゃんが庭で育てた大根
おやつも出してくださった

釣りにお誘いいただいたおじさまが釣ったお魚3匹は女の子にプレゼント。帰り道、女の子から「1匹どうです?」とお裾分けをいただく。

路上で紙に包まれた謎の品を受け渡しする奇妙さと、ずっしりと弾力がある魚の重みから感じる生き物の尊さと、そのちぐはぐさが妙に面白かった。

おうちに戻って開け、写真を釣りマスターに送る。釣りマスターはオーストラリアにいた時に働いていた会社の社長。よく週末の釣りにご一緒させてもらっていた方で、すぐに「アオハタかな」と返信が来る。さすが釣りマスター。

今のおうちは簡易なキッチンしかない。包丁も魚のサイズに対してだいぶ頼りない雰囲気。それでもやらねばならぬとウロコをはがし、エラやら内臓やらを引きずり出し、どうにか三枚に下ろす。

わたしは船酔いはしないけれども船を降りてからもずっとゆらゆらが続くたちで、視界はぐらんぐらん。そんな状態で魚と格闘し、さばき終えた頃には汗が流れ、手は魚の骨やらヒレやらでボロボロになった。包丁より魚の方がよっぽど鋭利。手を洗って鏡を見たらなぜか唇が真っ赤になっていた。

ひとまず今夜は骨を煮て、明日の朝に野菜と切り身を入れて朝食は鍋にする。頭だけ食べたが、ほほ肉のおいしさに「わお!」と一人で盛り上がってしまった。明日の朝が楽しみ。

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