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VCから資金調達を受けるという選択肢

こんにちは。ホテル旅館や温浴施設が手軽に魅力を発信できるデザインツール「pressly(プレスリー)」の開発をしている株式会社プレスリーの代表、渕上菜摘(ふちがみなつみ)です。


本日は先日の記事にて予告した通り、起業のタイミングにおいてどのような資金調達の方法があるのか、その中でVCからの資金調達を選んだ理由は何かをまとめていこうと思います。


、、、と書き始めたのですが、実は私は一般的な「VCからの資金調達」でイメージされるフローではなく、新たな投資の形「共同創業型モデル」での資金調達を実行いたしました
ですので、残念ながら起業のタイミングでVCから資金調達する方法や留意すべきことは、現時点では私の経験からお伝えできません。一般的な資金調達方法について知りたい場合は、note内でも数多く記事があるのでそちらをお読みいただければと思います。

では、お読みいただいている方にどのような情報が提供できるのか。
ありのままの起業までに検討した資金調達の内容と現状をお伝えしようと思います。


1.起業後の資金調達方法


起業の後には起業した理由となるサービスや商品を作り上げるため、資金が必要となりますが、そのお金はどうするのか。
もちろん自己資金は前提にあるとして、今回のようなSaaSを開発・提供する場合は開発費など膨大な資金が必要になります。

そもそも、「起業」という選択肢がなかった。検討したとしても、会社として運営するための資金はどうするのかという大きな懸念があった私ですが、起業から2ヶ月たった現状でも、金銭的な制約から身動きが取れないという状況はなく、しっかりとシステムの構築に集中し取り組める環境が出来上がっています


まず、起業のタイミングにおいてどのような資金調達の方法があるのか。
・自己資金
・銀行融資
・クラウドファンディング
・VCからの投資
・補助金の活用

が挙げられるかと思います。

これらの候補を検討した際、私の状況は以下でした。

・自己資金
→出せる金額に上限がある、できる限りの金額で用意。
・銀行融資
→そもそも起業のタイミングでは、今までの実績や先々の計画に対する信憑性に欠けるため大変難しい、、、
・クラウドファンディング
→サービスの内容によって活用できない(今回は温泉施設向けのデザインツールが商品となるため)
・VCからの投資
→「共同創業」という新たな投資の方法を選択したため、起業後の投資が約束されていた。
・補助金の活用
→北海道や札幌市での起業のタイミングで活用できるものを数種類応募し、起業前から準備を実行。

このような検討があり、自己資金+VCからの投資+補助金を起業に向け準備を進めました。


2.VCから資金調達をするという選択肢



そもそも「VCから資金調達をする」とはどういうこと???

今回の投資の形はベンチャーキャピタル(VC)による「エクイティファイナンス」とも言われる、株式交付と引き換えに出資を受けて資金調達をする方法で、調達した資金の返済義務が発生しません。(ベンチャーキャピタルはIPOやM&Aなどエグジットするタイミングで売却益を得ることを目的として実施します)

先日noteでもご報告させていただきましたが、株式会社プレスリーは北海道エリア特化型シードベンチャーキャピタル「POLAR SHORTCUT 1号投資事業有限責任組合」から資金調達を実施いたしました。

そもそもVCって何???はこちらから(私もこの記事で勉強しました)



なぜ私は、VCから資金調達をした???

選択肢に最初から「投資を受ける」という考えは一切ありませんでした。

話が進んでいく中でも、自分が資金調達をするという実感はなく、初めてVCさんにお会いした時から、ざっくりと色々な業界の話をして、盛り上がり、週に1度の打ち合わせを重ねていくうちに、気がつけば案は絞られ、実行が現実的になったタイミングで、VCの大久保さんが一緒にやりませんかと声をかけてくださり、そのサポートを約束してくださったからこそ資金調達が実現しました。

これは通常のVCさんとの関わりでは生まれない資金調達の方法です「会社の設立前から一緒に事業アイデアを考え、法人設立が完了したら速やかに投資する」という、一般的なVC投資とは異なる新たな形式をVC大久保さんが模索しているタイミングだったため、その第一号として実現をしました。
これから北海道の定番の起業の形となるよう、私も頑張らなければいけませんね、、、!


【一般的な起業における資金調達のフロー】
投資先との接触(紹介・イベント参加・公的機関の利用など)→必要資料の提出→審査・評価→条件交渉→投資契約締結→投資後の育成・支援

【私の資金調達までのフロー】
紹介によりVCとの接触→(共に)VCと業界の課題と対応策案の壁打ち→(VCによる)事業計画・ファイナンスプランの策定=投資の確定→(共に)プロダクト開発→条件交渉&投資契約締結→事業形成の伴走


大きく異なるのは、事業案とその資料がありそれを持ってVCから審査・評価されるのが一般的な資金調達のフローですが、私は経験のあった観光業界への課題や疑問、それに対するぼんやりした案の状態でVCと接触しています
一般的なフローでいう「必要資料の提出」の箇所をVC共に作り上げ、整った段階でそのまま評価(=投資確定)となるのが特徴的です。

▼細かな「共同創業型の投資モデル」についてはこちら


補助金の申請を進めている際に、知識のある担当者さんから「なぜ起業のタイミングで投資を受けるのか」聞かれたことがあります。投資を受ける=株式と引き換え、になるので状況によっては私のメリットになるとは限らないと。

VC大久保さんは、何をしたいのかを模索している時、起業の候補さえなかった私と、ともにプロダクトを作り起業をするというそもそものきっかけを与えてくださり、さらには資金の提供だけではなく、ノウハウの提供、人脈を活用した徹底的なバックアップをしてくださっています(もちろん現在も)。

「じゃあ、投資がなくても起業する?」そう自分に問いましたが、「今の形態だからこそ起業という新しい一歩を踏み出した」それが答えでした。
今回の記事のタイトルは「VCから資金調達を受けるという選択肢」ですが「VCと共に起業するという選択肢」が正しいタイトルかもしれません


3.「これから」


私の選んだ新たな道は、右も左も分からないことだらけですが毎日が刺激的で楽しいです。
現在注力して進めているプロトタイピングは、さまざまな施設の事例を集めて検討し、試作したものをエンジニアさんに意見をもらって、改善してを繰り返しています。このサービスを使ったクライアントが喜んでくれるかなと想像するとワクワクします。

11月下旬にはより具体的なサービスの情報を開示できるよう、しっかり準備を進めていきたいと思います!


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