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夏とジャム

 フルーツをいただいたり購入したりすると、いつもかならず食べきれない分が生じてしまう。
 夏の甘酸っぱいフルーツには、ジャムが似合う。生食を楽しんだあとは、魔女のように小鍋でことこと。

 昨日作った中から、プラムのジャムを。プラムは2種類を使った。別にこだわりではなく、ただそこにあっただけ。

 ふたつに割って種を取る。果皮は剥かなくていい。皮と実の間には美味しさがつまっているのだ。どうせ煮えてくれば、皮はひとりでにはがれてしまう。
 種を取らないまま、丸ごと煮てもいい。その場合は、後から種を取り除く。

 適当な大きさにざくざくと切る。小さく切れば早く煮崩れするが、切るときに少し果汁が逃げてしまう。時間があり、かたちが残る方が好みならば、ざっくりでいい。

 実の重さから、大まかに4割から6割ほどの重さの砂糖をまぶす。これも好みに合わせて増減できる。砂糖の量が少ないほど、日持ちしなくなる。常温で保存したいのならば、重量比8割以上の砂糖が必要。
 まぶして時間をおくと水分が出てくるので、それを待って煮始める。

 白っぽく見える細かい泡はアク。丁寧にすくって捨てる。手間がかかるのはこれと、剥がれた皮を取り除くことだけ。皮の食感が嫌でなければ、皮もそのままジャムにしてしまえばいい。

 最終仕上げ。濃厚にしたいならば、そのまま冷ます。プラムにはペクチンが多いので、ペクチン液(粉末ペクチンを水に溶かしたもの)がなくてもジャムにできるのだ。
 糖分少なめであっさりさっぱりとした仕上がりにするならば、ペクチン液を入れて、焦げ付かないよう混ぜながらさらに煮て冷ます。
 出来上がりは、食べる時の固さよりもゆるく。冷めるとちょうど良くなる。

 そうそう、緑ルバーブのジャムも作った。ルバーブもペクチンが豊富らしく、ルバーブと砂糖だけでジャムにできる。とろりとした食物繊維がたっぷりで、口当たりもいい。
 今回はペクチン液ありのレシピ。

 これが

 こう。

 にわかにジャムとは思えない見た目ながら、甘酸っぱく爽やかな夏の味。これもまた、美味しい。
 
 今回はどちらもきび砂糖を使ったが、白砂糖でも甜菜糖でも種類はかまわない。色のついた砂糖を使うと、仕上がりがくすんだ色味になる。バンドデシネのようで、それもまた良し。

 
 
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なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」