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病室にWi-Fiを

 病室にWi-Fiを、というハッシュタグがある。Twitter上で時折見かけるそれに、わたしも深く頷くばかりだ。
 感染症禍でのオンライン面会のみならず、入院患者の利便性のためにも、国や自治体、未導入の病院はどうか検討してほしいと願っている。

 配信ライブやオンラインイベントが増えた今、音楽等の楽しみが良い影響を与えることはあると思う。
 急に入院日程が決まり、丸々リスケジュールをしなければならないのはつらいはずだ。悲しみに暮れながら予定のすべてを手放さざるを得ない人が、少しでも減るといいなと思う。新しい楽しみにもなれるだろう。
 
 「この手術終わったら配信ライブ見よう」  
 「つらいけれどアーカイブがあるから昼間に楽しもう」
 それができる配信ライブは希望のひとつになれると思う。深く根付いていけばいい。
 もしも無料で利用できるWi-Fiがあれば、長期入院では経済的にも心理的にもどれほど助かるだろうか。(テレビも楽しみとして大変よく機能してくれる。だがテレビカードは冷蔵庫と共通課金で、減ったら買いに行く必要があるのだ。)

 勿論、配信ライブはリアルライブそのものではないし、配信イベントはリアルイベントではない。音圧も空気感も違う。
 しかし安全な場所で、体調を見極めながら楽しめるというのは、リアルにはない配信の大きなメリットだ。暑さ寒さの中で並ぶこともない。

 日常の楽しみと地続きで療養に専念できる日が来ますように。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」