かりぃーぷぁくぷぁくさん《中編》
かりぃーぷぁくぷぁくさんへの取材記事、中編です。
中編ではカレーの推し活を始められた理由、
はじめて作ったカレーイベントの話。
カレー×音楽で活動をされるようになったことを伺いました。
※前編はこちら
それではいきましょう!
~かりぃ~さんと言えばカレーです。単身赴任時代、高田馬場エチオピアに通ってハマられて、関西に来てからも大阪のスパイスカレーや兵庫のカレーを広められています。どうして活動されるようになったんでしょうか?
かりぃーさん そうです。東京でエチオピアにハマって毎日のように食べました。
それで関西に引っ越してきていろんなカレーを食べたんだけど、「エチオピアと違う!それに近いカレーがない!」って愕然としました。その気持ちが一番の原動力だったと思います。めちゃくちゃエチオピアが好きだから同じような味を求めるんだけど、本当になくて。
カレーってルックスは誰が見たってカレーでしかないじゃない?よく知らない人から見たらどのカレーも同じ。私もエチオピアに目覚めるまではそう思ってた。だけどカレーの個性とか味の違いがこんなにあるのかって面白みを感じたんですよね。
それでそれを伝えたいっていう気持ちとか、わかってる人と共有したいって気持ちがでてきた。
そのころちょうど大阪でスパイスカレーブームってのが盛り上がってきたんです。
※スパイスカレーは、日本の家庭料理で使われるカレールーを使わずにスパイスから作るカレーのこと。 本場インドカレーの調理法を参考にしながらも、材料やスパイスなどに日本独自のアレンジを加えたレシピが多くみられます。
せっかく神戸に引っ越してきたし、ブームに乗っかろうと思ってたくさんお店に行くようになった。
~その次の一歩がすごいと思いました。これからのカレーの話をしようというイベントをされたんですよね?カレー好きを呼んでカレーのお話をするイベント。こちらの経緯や思いを教えてください。
かりぃーさん 奥さんがカフェの雇われ店長をやってたんです。そこでイベントを募集してて、「なんかやってみない?」って誘われた。
「最近カレーばっかり食べてるよね。カレーの話したらいいんじゃないの?」って言われて。
そのときたまたま東京の演劇やってる友達が関西に来る話があって、「ついでにイベント一緒にやってみない?」みたいな軽いノリで誘ってみたんです。意気投合してカレーの話をするイベントをやることになりました。
実際イベントでお客さんを前にカレーの話を散々しました。そしたらいくらでも喋れたんですよ。カレー食べまくってたから(笑)
面白かったかどうかはわからないけど、1時間半ぐらいずっとカレーの話してたのよね。来てくれた人たちもカレー好きの猛者が多くてちゃんと楽しんでくれた。
~どんな話をしたんですか?
かりぃーさん カレーの味の違いとか、お店の紹介とか。東京と大阪のカレーの違いとか。
おすすめのカレー屋さんを実際食べながら話聞いてもらいたくて、4店舗に協力してもらった。
~実際にお店に協力してもらったってすごいですね!ご自身で営業されてお願いされたんですか?
かりぃーさん そうそう。こんなイベントするんで出してもらえませんか?って。
デザインするのが得意だから、こういうパッケージでやりたいって見せれたのがよかったんだと思う。未だに協力してくれたカレー屋さんとは仲良くさせてもらってます。
~SNSに以前書かれていて面白いなと思ったのが、ラーメンは縦のつながりが強い、カレーは横のつながりが強いって書かれていたこと。これはどういうことなんですか?
かりぃーさん よく読んでますね!
ラーメンはなんていうか、道なんですよね。師匠弟子の関係が強くて。それが縦だって思った。
一方でカレー屋さんって、結構フラットでお店の垣根超えて一緒にイベントやりましょうみたいなことも多いんです。フットワークが軽いって言うか。
良くない言い方したらある意味いい加減というか、根明というか。なんかさ、すぐインド行っちゃうような店主さんもけっこうおられるんですよ(笑)
今日はお店早くクローズして、ライブいきますみたいなこともあったり。カレーが好きで自由にやってる人が多いと思う。幸せそうな感じ。
~ありがとうございます。
カレーを広めていきたい気持ちを持たれて、
ご自身のバンドのライブでかりぃーぷぁくぷぁくが生まれました。女装×カレー×音楽って唯一無二だと思うんですが、なんで音楽を使って表現することに決めたんですか?
かりぃーさん 言われてみればなんででしょうね。タイミングが重なったって言えばそれまでなんですが。
カレーが好きでカレーに尽くしたい。カレーの推し活がしたいっていう気持ちがでてきた。いろんなお店に行ってインスタで紹介を始めたんだけど、ただ文章を書くだけだったらいろんな人がやってますよね。じゃあ自分でカレーを作るかって言ったら違うなって思う。私の中でカレー屋さんって聖域なのね。そこに踏み込んでいくのは抵抗がある。あくまでファンの立場でいたい。
違った切り口で自分にできることってなんだろうって思うと、1つのエンターテイメントにして多くの人にカレーの良さを知ってもらうってことかなって思ったんです。
バンドでかりぃーぷぁくぷぁくのライブをやった時は正直そこまで思ってなかった。でも自分にできることを考えた時に、やっぱり音楽だったんですよ。
~カレー業界というか、横の繋がりがある中で、かりぃーさんけっこう有名人なのかなって思うんですが、いろんなお店行って声かけられたりとかあるんですか?
かりぃーさん そこまでじゃないですよ(笑)
でも徐々に知り合いは増えてきたし、ちょいちょいカレーのイベントとかに顔出しているから知ってくれてはいるっていう感覚にはなってきたかな。
変なやついるなって多くの人が知ってくれたら嬉しい。それを見て私も食べに行こうってお客さんが思ってくれたら理想ですよね。まだそんな存在にはなれてはいないとは思うけど。
根っこにはカレーの魅力を伝えたいっていう思いがあるから、それに寄与できる人間になりたい。
~普段はどれくらいの頻度で女装されてるんですか?
かりぃーさん あ、実はね。今年の3月から、ウェブデザイナーとしても女装でかりぃーぷぁくぷぁくとしてやってるんですよ。いちよWebデザインチームの代表をしていて。
~代表!!!!!
かりぃーさん 何人かでクリエイター集団みたいなことをしていて。Webデザイナーと女装関係ないじゃんって思われるかもしれないんだけど、毎日のようにZoomミーティングがあるんですよ。それでいろんな人と喋る時に必ずこの格好するって決めたの。だから平日はほぼ女装してる。家で働いてるんだけど、朝9時にはこの格好で仕事はじめる感じかな。
家族も違和感なさすぎて、もうなんとも思ってないと思う。
~お仕事の話も伺わせてください。ご自身のWebサイトが評価されたって投稿拝見しました。カレーが背景にたくさん並んでておもしろいです。デザインのこだわりを教えてください。
※かりぃーさんのWebサイト
かりぃーさん ホームページの背景にカレーが並んでるデザインですよね?初期イメージはカレーのテトリス。お店ごとのカレーの写真貼ったテトリスがどんどん降ってくるみたいな。それを動的にやろうっていうよりも、クリックするたびにテトリスの絵が変わるみたいなことがやれたら面白いなって思ったんです。それで撮影に臨んだんだけど、やってみたらちょっとイメージが違ったんですよね。それでちょっとコンセプト変えて、カレーの沼にハマるっていうのを表現してみました。
~ご自身で言われているジェンダーレスエイジレスアーティストって言葉はどうして決められたんですか?
かりぃーさん 最初の出発点がエイジレスって方なんですよね。もちろん性の揺らぎに憧れるって話もしたんだけど。より大きな軸としてあるのはおじさんから最も遠いものになりたいっていう気持ち。年齢って言い換えてもいいかも。この先、未来に可能性がないなって思うのは辛いじゃん。年齢っていうものに縛られない存在でありたい。
あとジェンダーレスって言葉を使っているのも理由があって、女装とか女装男子ってネガティブなイメージも多少あると思うんですよね。隠れてやってる人も多いし。そういったイメージを変えたいなって思いがある。ポジティブな捉え方をされるためにうまい言い方を考えて『ジェンダーレスエイジレスアーティスト』って肩書にしたんです。 両方くっつけちゃったら面白いんじゃないかなって。 今んとこ世界で私しか言ってないしね。
中編はここまでです!
明後日予定、ラストの後編もぜひご覧ください✨
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