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エッセイ|札幌の夜、大通公園のチル

9月上旬に有給を取って北海道旅行に行って来た。
夕方に関東を出発して、新千歳空港に到着。夕方発になった理由は、AM発の飛行機が満席だったからである。予約を面倒くさがって後回しにしたツケだ。(でも夏休みを避けたのに、2か月前の時点で取れないとは思っていなかった…トホホ)

夜ご飯を食べて電車で札幌駅まで移動。肌寒くなく、かといって歩いても汗が出るほどではないちょうどよい気候。まさに秋といった感じである。(残暑が続く関東とはえらい違いだ!関東の季節感にもこのあたり見習ってほしい。)
予約のホテルはすすきの付近だったので、腹ごなしと観光を兼ねてぶらぶら歩いて向かうことにした。

赤レンガ庁舎(残念ながら門は閉まっていた)、札幌市時計台(ライトアップされており、日中より綺麗に見える)、そしてテレビ塔(記憶よりだいぶ大きかった)と、札幌は市内に見るところが沢山あり歩いていて飽きない。とはいえテレビ塔についた時点で21:50を回っており、そろそろホテルにむかうことにした。

大通公園の中を通ってホテルを目指す。大通公園は札幌の中心部にあり、その名の通り、大通に沿うように横に長い長方形の形をしている。真ん中のゾーンには芝生が敷き詰められ、花壇や噴水もあって市民の憩いの場となっているらしい。ここで驚いたことが一つ。そう、確かに市民に愛される公園なのだろうが…夜なのにいくら何でも人が居すぎやしないだろうか!?
結構遅い時間にも関わらず、あふれる人、人、人。芝生のゾーンに、市民の方と思われるグループが座ってあちこちで話し込んでいる。大学生っぽいグループもいるが、子供連れのお母さん方やおじさん世代もいる。なかなか家の周りでは見かけない光景だ。なんかイベントでもある(あった)のか…??しかしおそろいのグッズなどを持っている人もおらず、違いそう。

ちょうど、22時になるタイミングだったので、何か起きるのではないかと足を止めてテレビ塔のデジタル時計を凝視。21:58、21:59、22:00…何も起きない。和やかな空気でそれぞれにおしゃべりが続いているだけである。
「???」
一体、どういうことなのか…首をかしげつつ公園を抜けた。

後でホテルの方に聞いてみたが、その日特にイベントがあったという訳ではないらしい。旦那も1杯飲みに行ったバーで聞いてみたらしいが、同じ回答だったとのこと。ネットでも調べてみたが、結局よく分からなかった。

うーん、そうすると、札幌市民には大人になっても夜に公園で待ち合わせて、みんなでおしゃべりしたり、のんびり過ごしたりする習慣があるということ?なにそれ楽しそう!いいな~!!
本当のところは分からないが、もし夜の公園で語らう(今どきの言い方だとチルする?)のが習慣として定着しているとしたら、なんて素敵な場所なんだろう。思いがけず、札幌に住みかとしての魅力を感じる出来事だった。


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