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ビレリ・ラグレーン(1)

はじめまして、North Starです。

新生活、始まっちゃいましたね。私もある意味で本当の一人暮らしが始まってしまい、悶々とした日々を過ごしています。

そこで、学業と就活の息抜きにというか、ストレスのはけ口というか(笑)
なんか、私が普段聴いている音楽を少しでも共有できたらなと思ってnoteをはじめてみました。
ジャンルにこだわらずたくさんの曲を紹介できたらなと思っています。


初回は私が1番好きなギタリストでもあるビレリ・ラグレーンが2018年にNaïveというレーベルからリリースしたアルバム『Storyteller』を紹介します。

ビレリといえば、4歳からギターをはじめてすぐにギターの才能が開花して神童と呼ばれ、80年代デビュー当時ジャズ・フュージョン界ではベーシストのジャコ・パストリアスと共演したり、多くの注目を浴びた人です。
そんな彼ですが、2000年代以降は自身の原点でもあるジャズ・マヌーシュに回帰し、ブルースとフュージョン、そして伝統的なマヌーシュ・スイングの探究によって多くの音楽要素を自身の作品に取り入れていきました。

彼の魅力としてはジャズ・マヌーシュ由来のトライアドのアルペジオやジャズ・ファンクっぽいえげつないスピードのカッティングなどテクニカルな奏法を多用することがあげられますが、この作品では、フュージョンでもジャズ・マヌーシュでもない彼自身の音楽の新しい可能性が示されていると私は感じました。今まで使っていたフルアコとかマカフェリタイプのギターではなくエレアコを使用しているのもやっぱりそういうことだと思います。エフェクターも使われていてとてもコンテンポラリーなサウンドに仕上がっていますね。

トリオでの録音でメンバーは、ブラッド・メルドーの2019年日本公演で来日したこともあるベーシストのラリー・グレナディア、そしてマイルス・デイヴィス・バンドやウェザー・リポートにも参加していたパーカッショニストのミノ・シネルです。ビレリのエレアコの煌びやかでパーカッシブなサウンドとこの2人の全く妥協しない演奏が、多角的な音響空間を演出していて良いです。聴いていてとても引き込まれますね。

1曲目のオリジナル「One take」から、2曲目以降は「Stella by Starlight」や「On Green Dolphin Street」などのジャズ・スタンダードも収録されています。
アルバムの最後に置かれていますが、表題曲である「Storyteller」は個人的には特に好きな曲です。鳴り続けるバスのビートとビレリの空間系エフェクターを使用しての巧みなコードワークによるギターサウンド、そしてそこにミノ・シネルの声と様々なパーカッションが融和することによって幻想的な雰囲気を醸し出しています。ヒーリングミュージックではないのですが、この曲を聴くとなんだか瞑想に耽ってしまいます(笑)
真夜中に聴いたりすると本当にリラックスできて良いですよ。

こちらはNaïveの公式Youtubeチャンネルに今年あげられた、2017年Studio Sextanでのライブの様子です。このアルバムのリリース前に行われたようですね。こうして動画で見ると3人とも本当に演奏スキルが卓越していますね。そして何よりとても楽しそうです。

曲調と雰囲気のせいなのでしょうか、個人的には「One take」が朝っぽい印象で「Storyteller」が夜の印象が強いです(笑)

「One take」で始まって「Storyteller」で終わる、そんな1日もいいですね。

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